更新日: 2019.01.10 その他資産運用

購入した仮想通貨を守る管理方法『ウォレット』とは?使い方は?安全性は?

購入した仮想通貨を守る管理方法『ウォレット』とは?使い方は?安全性は?
円やドルなどの法定通貨を管理する場合、銀行に預けたり、お財布に入れてたんす貯金などを行ったりする方法があります。
 
仮想通貨の管理方法にも銀行に該当するところやお財布に相当するものがあります。
 
仮想通貨の保管や管理はウォレットというハードウェアやソフトウェアで行います。
佐藤美輪 

Text:佐藤美輪 (さとう みわ)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

会計事務所勤務を経て、中小企業のFP分析を行う企業に勤務。
一般の家計にも投資を取り入れる投資コーチとして活動中。
特に、今後、無視できない金融商品となる仮想通貨への安全な投資を広めるために、仮想通貨のファンダメンタルズ分析の実現に向けて研究しています。

購入した仮想通貨を守るには?

仮想通貨を取引する際には、販売所でウォレットを作成します。ウォレットを作成する時、自分専用の「公開鍵」、「秘密鍵」そして「送金アドレス」が自動的に作成されます。
 
「公開鍵」と「秘密鍵」は、仮想通貨を取引する時に使用します。「送金アドレス」は、仮想通貨をウォレットへ送信する時に使用します。
 
この中でもっとも重要なのは「秘密鍵」です。この「秘密鍵」は、仮想通貨の分散台帳(ブロックチェーン)へアクセスする時に使用されます。
 
銀行に例えるとするなら少々荒っぽいですが、販売所ウォレットは銀行口座とキャッシュカードを合わせたものです。「秘密鍵」は、クレジットカードの暗証番号にあたります。
 
ウォレットを盗まれても「秘密鍵」がないと分散台帳(ブロックチェーン)を開けることができません。仮想通貨の資産を守るには、「秘密鍵」を絶対に漏らさない、盗まれない、紛失しないことが重要です。
 

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販売所のウォレットに預ければ安心なのでは?

購入した仮想通貨を販売所のウォレットに預けるだけでは、残念ながら安全ではありません。仮想通貨販売所で作ったウォレットは取引するためのもので、大切な資産を保管する場所ではありません。
 
まだ記憶に新しいと思いますが、今年1月下旬にコインチェック社がハッキングの被害にあい、560億円ものネム(xem)コインと呼ばれる仮想通貨が盗まれました。
 
ネム(xem)が盗まれたユーザーの多くは、コインチェック社のウォレットに預けっぱなしだったようです。今回は運よくコインチェック社が盗まれたネム(xem)を個人投資家へ返却しましたが、このような事例はかなり珍しいです。
 
通常、ハッキングで盗まれた場合は、戻ってこないものだと思ってください。
 
このような理由で、仮想通貨を安全に保管するには、ネットワークから切り離された環境で保管することがとても重要なのです。
 

仮想通貨のウォレットとは?

仮想通貨の保管を行う機能としては、「ウェブウォレット」と「モバイルウォレット」というものがあります。
 
(1)「ウェブウォレット」について

ウェブウォレットとは、ブラウザ上に自分のウォレットを作成して利用できるウォレットです。購入した仮想通貨を保管したい場合は、販売所のウォレットからウェブウォレットへアクセスし、仮想通貨を転送します。
 
インターネットで接続されていればどんなPCやスマートフォンからでもアクセスできます。

しかしながら、セキュリティ上の不安があります。そのサイト運営がどのようなセキュリティを施しているのか、そのサイトに似せた詐欺サイトによるフィッシング被害などもゼロではないことから、利便性が高いですがオフラインではないため、あまりお勧めいたしません。
 
(2)「モバイルウォレット」について

モバイルウォレットとは、スマートフォンに専用のアプリケーションをダウンロードして使います。これもウェブウォレット同様にオフラインでないことからフィッシングの被害の可能性があります。
 
また、スマートフォンが盗まれたり紛失したりした場合、「秘密鍵」が盗まれる可能性もあることから、便利ですが利用には最新の注意が必要です。その他、新たなウォレットで、スマートフォンがハードウォレットとなる機能がリリースされました。
 

仮想通貨は「ハードウォレット」で管理

「ハードウォレット」とは、ネットワークから切り離して保存できるウォレットです。簡単に言うと高度なセキュリティ機能を実装したUSBメモリです。
 
このハードウォレットを使用すると、販売所に預けている自分ウォレットにある個々の仮想通貨をハードウォレットに転送できます。
 
ハードウォレットに保存している仮想通貨を使って取引を行う場合は、ハードウォレットから販売所のウォレットへ転送します。
 
ハードウォレットには、分散台帳にアクセスできる「秘密鍵」と本人であることを証明する「電子署名」などが保存されます。
 
しかしながら、ハードウォレットには幾つかの種類があり、その種類によって保存できる仮想通貨の制限があることに注意が必要です。
 
ハードウォレットを購入する場合はスペックを確認することが重要です。
 
また、ネットで中古やディスカウントをして販売されているハードウォレットは絶対に買わないようにしてください。
 
実は詐欺ウォレットが現に存在し、ハードウォレットに「秘密鍵」などを保存した瞬間にハッキングされることがあります。
 
その他、仮想通貨セミナーなどで配られるようなハードウォレットがあれば、これもほぼ詐欺ウォレットと疑った方がよいです。
 

紙でも管理が可能

冒頭で仮想通貨に紙幣はないと説明しましたが、プリンターで「秘密鍵」を印刷すれば、簡易的な紙幣替わりにはなります。
 
この「秘密鍵」は、英数で52桁や64桁の英数が羅列しており、仮想通貨を転送する際には、この52桁や64桁の英数を手動で入力しなければなりません。
 
また、紙が破れたり変色したりなどして「秘密鍵」を読み取れなくなると二度と分散台帳(ブロックチェーン)へアクセスできなくなるので、お勧めはいたしません。
 

まとめ

仮想通貨を安全に保管し管理するには、まだ難しい点があります。実際ハードウォレットでも100%安全ではありません。
 
もしそのハードウォレットが壊れたり、紛失したりした場合、代わりのハードウォレットを入手するまでに時間が掛かります。ただ、仮想通貨の一番のリスクはハッキングであることから、オフラインであるハードウォレットの利用が一番安全と言えます。
 
Text:佐藤 美輪 (さとう みわ)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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