更新日: 2023.07.14 その他資産運用

金利の高い預貯金の「危険性」とは?預貯金以外の資産形成の方法

金利の高い預貯金の「危険性」とは?預貯金以外の資産形成の方法
普通預金の年率0.001%の時代に、高金利の預貯金があることをご存じでしょうか。しかし、金利が高いからといって、もうかるという訳ではありません。今回は、高金利と呼ばれる預貯金のからくりを、株式投資などの資産形成も交えて、紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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金利が0.002%? 定期預金とは

定期預金とは、金融機関に、あらかじめ期限を決めたうえで、現金を預けるというものです。預け入れる期間は、年単位以外にも、1週間といった短期での預け入れなど、各金融機関によって異なります。
 
普通預金との違いは、金利(利息)が高いという点です。とはいえ、その違いは、0.001%程度しかありません。バブル期には、年率5%以上の高金利時代もありましたが、現在では0.002%という金融機関がほとんどです。具体的には、100万円を預けた場合で、年間20円の利息になります。
 

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金利の高い預貯金の危険性

0.002%という金利の低さから、高金利の預貯金に、目が行ってしまう方も少なくないでしょう。しかし、甘い話ばかりではありません。金利が高い預貯金に潜む、危険性について解説します。
 

高金利の預貯金はセット商品で紹介される

金融機関によっては、高金利の定期預金として、投資型商品、いわゆる投資信託とのセット商品を提案される場合があります。年間で得られる数字だけをみると、得をするように感じますが、投資型商品に対するリスクや、購入時の手数料など、気をつけるべきポイントがいくつかあります。
 

投資型商品との抱き合わせ契約

投資信託などの投資型商品は、資産運用の専門家に現金を預けて、国内外の株式や債券などへの投資・運用を依頼するものです。
 
あらかじめ、リスクを分散した状態で運用できるため、投資に対する知識がない方でも始められる資産形成ですが、元本保証ではないといった、デメリットも理解しておく必要があります。
 
また投資型商品は、セット全体の金額に対して、5割以上の金額分の購入を求められます。定期預金そのものが高金利なのではなく、あくまでも投資型商品ありきで、金利が増えると理解しておきましょう。
 

購入時手数料が別途かかる

投資型商品には、おおむね1%程度の購入時手数料がかかります。ここで気をつけなければいけないのが、実際に得られる利息との兼ね合いです。
 
預け入れ期間が1年に満たない場合、年率で表記された金利を、月単位で割って計算します。つまり、年率3%で、預け入れ期間が4ヶ月の場合は、金利は1%になります。
 
対して、投資型商品の購入時手数料は、預け入れ期間に関係なく、同じ利率のままです。購入時手数料が低い投資型商品を選んでも、結果として損をしてしまうというリスクがあります。
 
したがって、定期預金に預ける際には、預け入れ期間と購入時手数料のバランスを考えましょう。
 

投資型商品の運用成績が悪いと高金利のメリットが得られない

投資型商品には、価格変動リスクや、流動性リスクが生じます。アクティブ運用型と呼ばれる商品を選んだ場合は、高報酬が期待できる反面、運用成績が悪いと、元本を下回るリスクも高まります。
 
購入時手数料とあわせて、購入する投資型商品に対する知識も、深めておくことが重要です。
 

預貯金以外に行える資産形成

資産形成として、高金利の預貯金以外にも、自身が株式投資や不動産信託を行うといった方法があります。それぞれをみていきましょう。
 

株式投資

ニュースや新聞から、世界情勢を先読みして、日本国内で生産需要が高まる、企業の株を購入するという方法です。
 
キャピタルゲインを主な収益とするデイトレードとは異なり、配当金も含めた中長期的な利益を目指すのであれば、株式投資は、老後の資産形成としておすすめです。
 
また、株主優待を目当てに投資をするという方も、少なくありません。
 

不動産投資

手持ちの財産を元手に資産形成を行う方法として、不動産投資があります。例えば、保有するアパートやマンションに入居者を集めて、毎月家賃を受け取るというものです。
 
また数年後に、不動産周辺の開発状況がどのように変動するのかを予測して、新たな物件を購入するという手法も考えられます。
 
ほかの資産形成と比べて、手元資金が必要ですが、不動産の入居率や家賃などから、想定される損失額をあらかじめ計算して、回避できる点がメリットです。
 

リスクを知ったうえで資産形成を行おう

金利が高い預貯金は、投資信託などとあわせたセット商品で提供されています。こうした高金利預貯金は、短期間の預け入れの場合に、購入時手数料との差額で損をしてしまうケースもあるため、注意が必要です。株式投資や不動産投資などの資産形成もあわせて、リスクを考慮したうえで、検討してみてはいかがでしょうか。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

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