更新日: 2023.07.14 その他資産運用

投資信託の運用手法 その1 「インデックス・ファンド」の運用とは?

投資信託の運用手法 その1 「インデックス・ファンド」の運用とは?
投資信託には、いくつかの運用手法があります。株式型の投資信託を想定した場合の運用手法は、どのような銘柄に重点的に投資して、どんなパフォーマンスを目指すかということです。
 
この記事では3回に分けて、「インデックス・ファンド」と「アクティブ・ファンド」について説明したいと思います。
浦上登

執筆者:浦上登(うらかみ のぼる)

サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

東京の築地生まれ。魚市場や築地本願寺のある下町で育つ。

現在、サマーアロー・コンサルティングの代表。

ファイナンシャル・プランナーの上位資格であるCFP(日本FP協会認定)を最速で取得。証券外務員第一種(日本証券業協会認定)。

FPとしてのアドバイスの範囲は、住宅購入、子供の教育費などのライフプラン全般、定年後の働き方や年金・資産運用・相続などの老後対策等、幅広い分野をカバーし、これから人生の礎を築いていく若い人とともに、同年代の高齢者層から絶大な信頼を集めている。

2023年7月PHP研究所より「70歳の現役FPが教える60歳からの「働き方」と「お金」の正解」を出版し、好評販売中。

現在、出版を記念して、サマーアロー・コンサルティングHPで無料FP相談を受け付け中。

早稲田大学卒業後、大手重工業メーカーに勤務、海外向けプラント輸出ビジネスに携わる。今までに訪れた国は35か国を超え、海外の話題にも明るい。

サマーアロー・コンサルティングHPアドレス:https://briansummer.wixsite.com/summerarrow

投資信託とは?

投資信託とは、多数の投資家から集めた資金を運用の専門家が管理し、株式、債券、不動産などの資産に投資・運用する金融商品のことです。
 
一般的には、投資家が設定した投資目的に沿って運用され、その収益は出資比率に応じて投資家に分配されます。また、一部の投資信託は分配型という形態を取り、定期的に利益を分配することがあります。
 
投資信託は個人投資家でも手軽に投資できる金融商品で、リスク分散効果があるため、資産運用の初心者からベテラン投資家まで幅広く利用されています。また、投資家が証券市場に直接参加する必要がなく、少額からでも投資が可能なので、専門知識がなくても比較的、簡単に投資を始められるのが特徴です。
 

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投資信託の種類

投資信託の種類には、株式型、債券型、資産型、混合型などがあり、それぞれ特徴が異なります。株式型は、株式に投資する投資信託で、成長性の高い企業に投資するため、リターンが高い傾向があります。
 
債券に投資する債券型は安定した利回りが期待でき、不動産やインフラストラクチャーなどの実物資産に投資する資産型は、リスク低減の効果があるとされています。
 
また、混合型は株式と債券、不動産など複数の資産クラスに投資する投資信託であり、分散投資効果が期待できます。投資信託には信託報酬などのコストがかかるため、投資家は投資信託を選ぶ際、コストや運用成績などを比較して検討し、選択する必要があります。
 

インデックス・ファンドへの投資

インデックス・ファンドは、日経平均株価(225種)やダウ・ジョーンズ平均株価など株式市場の指数に連動した投資商品であり、株式市場を構成する株式に広く分散投資することで投資リスクを抑えることができます。
 
そのため、個別株式やアクティブ・ファンドと比較して運用コストが低く、長期的な投資に向いているとされています。インデックス・ファンドのメリットと注意点を挙げてみましょう。
 

1. インデックス・ファンドのメリット

・市場全体にバランスよく分散投資ができるため、個々の銘柄の値動きなどによる投資のばらつきリスクを抑えられる。
 
・運用コストが低いものが多いため、長期的な投資に適しており、時間のリスクの分散ができる。
 
・市場の平均的なリターンに連動するため、市場全体の成長を享受できる。
 

2. インデックス・ファンドの注意点

・市場全体を追跡し、全体の下落にも連動するため、市場が下落した場合には損失を被る可能性がある。また、市場が長期にわたって下落を続ける場合、インデックス・ファンドも下落を続けることになる。
 
・市場の平均的なリターンしか得られないため、個別銘柄の選定によって得られる可能性がある大きなリターンを狙えない。
 
・指数の構成銘柄によっては一部の銘柄に偏る場合があり、そのリスクにも注意が必要。東証プライムへの上場会社数は2023年6月30日時点で1833社だが、「日経平均株価225インデックス・ファンド」は225種の株式しか反映していない。
 
以上のように、インデックス・ファンドは広く分散投資することで投資リスクを抑え、運用コストを削減できる一方で、市場全体のリターンにしか期待できないというデメリットがあるため、自分自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、適切な運用方法を検討する必要があります。
 
次回「その2」では、インデックス・ファンドと分散投資の関係について説明したいと思います。
 
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

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