人生100年時代の老後は長い! リタイア後に投資を始めようと思っているなら、考えておくべき4つのこと
配信日: 2018.10.21 更新日: 2019.01.11
みなさんご存じの通り、年金だけで生活することは難しく、年金以外に必要な資金の準備をすることが必要な時代になってきました。
そのためには、自分の保有資産や生活費、ライフイベントなどを踏まえて、しっかりした資産計画を作りましょう。その上で、リスクとリターンを考えて、無理のない投資を行うのがリタイア後の投資の基本となります。
今回は、その投資のやり方、考え方について、紹介します。
Text:堀江佳久(ほりえ よしひさ)
ファイナンシャル・プランナー
中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。
投資に回せるお金があるか確認する
まず、リタイア後の投資を行う前に、毎月の生活費や子供の結婚時のお祝い金、住宅の整備資金など、ライフイベントを織り込んだ資金計画を立て、投資に回せるお金がどれくらい捻出できるのかを見積もる必要があります。
もちろん、借金が残っていたら投資どころではなく、真っ先に返済をしたほうがよいでしょう。
また、「老後資金が不足しているから、リスクの高い金融商品に投資して挽回しよう」というのは、逆に損失を拡大する可能性があるので、やめたほうがよいでしょう。退職金を株などのリスクの高い金融商品に投資し、大事な老後資金を失うことがないようにしたいものです。
資金不足であれば、アルバイトをするなど、働くことによって解消するのが無難です。
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投資のリスクとリターンを理解する
投資を行うには、リスクとリターンの関係を理解するのが基本になります。
投資の対象としては、ローリスクである預金や定期預金、国債投資から、それに比べてリスクがあがる金投資や不動産投資、さらにリスクがあがる日本株式投資や外国株式投資、FX(外国為替証拠金取引)などがあります。
当然、リスクをとれば高いリターンが得られますが、逆に損失した場合には、多くの資産を失います。FXでレバレッジを利かせた場合には、思った以上に損失が拡大することがあります。
リタイア後は、現役のように収入がなく、年金や貯金に頼っているケースがほとんどですので、大きなリスクはとれません。したがって、先ほども述べたように、投資対象のリスクとリターンを十分に理解した上で、投資を行う必要があります。
投資知識とスキルを磨く
できれば、若いうちに投資を経験し、スキルを磨いておくといいでしょう。若ければ知識の吸収力もあるし、失敗してもやり直しがききます。また、その失敗が教訓になり、次の投資に生かすことができます。
いずれにしても、投資を始めるなら勉強をすることは必須です。銀行や証券会社の営業などから、説明を聞いて知識を高めるのもいいと思いますが、営業の人から勧められるがまま金融商品を購入するのではなく、自分が納得してから購入するようにしましょう。
投資は、あくまで自己責任であることを常に肝に銘じておくことが重要です。
目的を明確にして身の丈で投資する
投資に回せるお金があったら、投資の目的を明確にしましょう。そして、リスクとリターンを考え、投資を行います。
若いときと違って、損失したときにリカバリーする時間もないので、大きなリスクはとらず、なるべくリスクの低いものを中心に行うほうがよいでしょう。
最近は、株式投資やアパート経営を趣味とするシニアも増えているようです。同じ趣味を持つ仲間との交流を楽しんだり、勉強会に出席して知的好奇心を高めたり、いつまでも元気でいる源の1つとして投資をするのもよいと思います。もちろん、旅行や孫へのおこづかいを楽しみに投資を行ってもよいでしょう。
繰り返しになりますが、リタイア後の投資は、決して無理をせずに、身の丈にあった投資で、楽しみながら行うのがいいと思います。
Text:堀江佳久(ほりえ よしひさ)
ファイナンシャル・プランナー