更新日: 2024.06.03 その他資産運用
友人が「投資でかなりお金が増えた」と言っています。私も貯金を切り崩して投資に回したほうがトクですか?
本記事では、「貯金を切り崩して投資に回したほうがよいのか」について解説します。リスクをおさえる方法についてもふれているため、投資をするか悩んでいる人は参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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貯金を切り崩してでも投資に回したほうがトクなのか
貯金を切り崩してでも投資に回すべきかというと、一概にそうとは言い切れません。本項で貯金と投資の違いや使い分けを解説するので、参考にして無理のない資産形成を行いましょう。
貯金と投資の違い
貯金は、家計の基本です。銀行の普通預金や定期預金などに預ける人が多いでしょう。元本が保証されているだけでなく、特に普通預金であれば、必要なときに自由にお金を引き出せる点もメリットです。しかし、金利が低いためお金が増えることが期待できず、将来物価高になった場合は価値が下がってしまうこともありえます。
一方、投資は投資先にお金を投じて運用し、お金を増やすことが目的です。投資対象として、株式・投資信託・債権・外貨建て保険などがあげられます。元本割れのリスクはあるものの、貯金と比べてお金が増える可能性があります。
貯金と投資の使い分け
お金を増やしたいからといって、貯金を切り崩して投資に回して増やすのはリスクが高い行為です。貯金と投資はそれぞれ目的が違うため、貯金と投資は分けて考えるとよいでしょう。貯金と投資、それぞれなにを目的にするか、以下で見ていきましょう。
●貯金:近々で必ず必要になるもの、必要な時期がはっきりしているもの
●投資:老後資金など将来の開始時期がはっきり定まっていないもの
例えば、「10年後に必要となる子どもの進学費用」の場合は、貯金でまかなうとよいでしょう。投資をした場合、10年後に必要となるお金がいくらになっているか不透明であるためです。
一方、「およそ30年後に必要になるであろう老後資金」であれば、投資による長期運用をしてもよいでしょう。老後資金を貯める目的は「ゆとりある生活」というケースが多く、厳密にいつ・いくら必要か定まっていないものだからです。
なお、今ある貯金で近い将来起こりうるライフイベントに対応できると考えるなら、余剰資金を投資に回すのもよいでしょう。余剰資金がない場合は、貯金を切り崩して投資に回すリスクは避けたほうがよいかもしれません。
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投資を行うときの注意点
投資によって資産形成をする方法はさまざまです。投資にはどのようなものがあるか、どのようにしたらリスクをおさえられるかなどを知っておかないと、大切な資産が減ってしまうかもしれません。本項では、投資商品の特徴やリスクをおさえる方法、手数料について解説します。
金融商品について確認しよう
上述のとおり、投資には元本割れのリスクがあります。そのため、投資を行うときは自分が投資する商品について、しっかりと確認しておく必要があります。投資できる主な金融商品と特徴について、図表1で見ていきましょう。
【図表1】
安全性 | 収益性 | 流動性 | |
---|---|---|---|
株式 | △ | ◎ | 〇 |
債権 | 〇 | 〇 | △ |
投資信託 | △~〇 | 〇~◎ | 〇 |
※金融庁「資産形成の基本」をもとに筆者作成
それぞれ特徴が違うため、どの投資が自分に合っているかを比較しましょう。
長期・積立・分散でリスクをおさえる
投資にリスクはつきものです。なるべくリスクをおさえるためには、長期・積立・分散投資をしましょう。長期間投資すると、複利効果が大きくなる傾向にあります。積立投資や分散投資は、投資時期や投資先を分散することで、価格変動の影響をおさえやすくなるでしょう。
手数料
投資の際は、購入時・保有時・売却時などのタイミングでさまざまな手数料がかかります。そのため、投資で利益を得ても手数料のほうがかかってしまい、損失が出るかもしれません。そこで、なるべく手数料が少ない金融商品を選ぶほうがよいでしょう。その場合、運用会社の実績などを見て総合的に判断してください。
貯金を切り崩して投資をする際は慎重に判断しよう
「貯金を切り崩して投資に回したほうがよいのか」について、余剰資金がある場合は貯金を切り崩して投資に回してもよいでしょう。しかし、余剰資金がないのに貯金を投資に回してしまうと、いざというときに利用できるお金がなくなってしまうかもしれません。
投資には、必ずリスクがあります。利用する際は、なるべくリスクをおさえた運用をしましょう。
出典
一般社団法人全国銀行協会 教えて! くらしと銀行 Q.「貯蓄」と「投資」はどう使い分けるのですか?
金融庁 NISA特設ウェブサイト 資産形成の基本
金融広報中央委員会 知るぽると Let’sチョイ読み! お金の知恵の活かし方 その取引、いくら手数料がかかるか、知っていますか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー