更新日: 2024.06.21 その他資産運用
NISAとiDeCoの違いが分かりません。どちらから使ったらいいのでしょうか?
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
NISAについて
NISAは、資産運用でもうかった配当金や分配金、売却益などの利益について、全て非課税とすることができる制度です。
長期の積み立て・分散投資に適した一定の投資信託に積み立て投資をする「つみたて投資枠」と、上場株式や投資信託に投資をする「成長投資枠」の2つの区分に分けられており、つみたて投資枠では年間120万円まで、成長投資枠では年間240万円まで、合わせて年間360万円まで投資ができます。
なお、生涯を通じて非課税で保有できる限度額は、1800万円までと決められています。
NISAには年齢制限の上限がなく、生涯にわたって資産運用を続けることができます。また、保有している商品はいつでも売却して現金化することが可能です。
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iDeCoについて
iDeCoは、自分で将来の老後資金を準備するために利用できる個人型確定拠出年金です。運用でもうかった利益が非課税になるうえ、拠出した掛金の金額を所得控除することで、所得税や住民税が軽減されるというお得な制度です。さらに、年金の受取時には、受け取り方法によって税制優遇を受けることができます。
iDeCoで毎月拠出することができる金額は、第1号被保険者や第2号被保険者といった年金の区分により決められており、年間14万4000~81万6000円までとなっています。毎月の金額には制限がありますが、生涯で拠出できる総額には制限がありません。若いうちからiDeCoで資産運用を始めれば、その分非課税で運用できる総額が大きくなります。
ただし、iDeCoでは拠出できる期間は原則として65歳までとなっています。また、原則60歳以降にならないと引き出すことはできません。
NISAとiDeCoの選び方
NISAとiDeCoにはさまざまな相違点がありますが、どちらか1つを選ぶ場合でも、併用を考えている場合でも、以下の2つのポイントに注目してみるとよいでしょう。
1.自分の年齢
2.運用の元手資金
1.自分の年齢
現在20代や30代など若い世代の方で、今後、結婚や子育て、マイホーム購入といった大きな出費が予測されている方は、NISAから挑戦するのがおすすめです。NISAならいつでも売却して現金化することができるため、iDeCoよりも使い勝手がよいと感じるでしょう。
一方、40代や50代などで収入が安定している方は、NISAとiDeCoの併用がおすすめです。NISAのつみたて投資枠や成長投資枠をフル活用して投資をしながら、iDeCoでコツコツと拠出を行うことで、非課税制度を十分に活用でき、お金を大きく増やせる可能性があります。
2.運用の元手資金
収入が少なく、貯金があまりできていない方や、運用の元手資金が少ない方は、まずは月1万円からでもNISAで資産運用を始めてみましょう。毎月の生活がギリギリな場合、60歳までお金が引き出せないiDeCoでは、お金が足りるのかどうか毎月不安を覚えることになるかもしれません。
一方、運用の元手資金が十分にある方、具体的には、今後3~6ヶ月分の生活費が確保できている方の場合は、NISAとiDeCoの併用を検討してみましょう。
3~6ヶ月分の生活費が確保できていれば、急にお金が必要になっても困る可能性は低いため、iDeCoに月1万円以上拠出しても問題ありません。iDeCoに拠出できる年間金額はNISAに比べて低いため、さらに大きな金額を資産運用に回したい場合は、併せてNISAも利用することをおすすめします。
まとめ
若い方や少額から資産運用を始めたい方は、いつでも現金化できるNISAから挑戦してみましょう。収入が安定している方や貯金ができている方は、NISAとiDeCoの両方を活用してお金を運用していくことをおすすめします。
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者