投資初挑戦なのですが、初心者は「金」に投資をしないほうがいいでしょうか? 金投資をする際の注意点や、株や社債などとの違いを教えてください

配信日: 2025.01.16

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投資初挑戦なのですが、初心者は「金」に投資をしないほうがいいでしょうか? 金投資をする際の注意点や、株や社債などとの違いを教えてください
金(ゴールド)は歴史的高値で推移しており、金投資への関心が高まっています。この記事では、初心者向けに、金投資をする際の注意点や、株や社債などとの違いを解説します。
新美昌也

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

株式とは?

株式を購入するということは、その会社の所有者(株主)になることです。株式はハイリスク・ハイリターンの金融商品です。
 
株主になると、値上がり益(キャピタルゲイン)を得られるのが最大の魅力です。そのほか、配当(インカムゲイン)、株主優待、株主総会に参加できるなどのメリットがあります。
 
一方、発行企業の経営破綻や株価の大幅な値下がりのリスクがあります。初心者が銘柄選択をするのは難しく、TOPIX(東証株価指数)や日経平均などのインデックス(市場の平均)を上回る利益を出せるのは2割程度といわれています。また、購入のタイミングも難しく、初心者は高値つかみをするリスクがあります。
 

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債券とは?

債券は、国や地方公共団体、民間企業などが必要資金を借入するために発行する借用証書のようなものといえます。国が発行する債券を国債、民間企業が発行する債券を社債といいます。
 
債券は購入後、定期的に固定利率分の利息を受け取り、満期日に額面全額が払い戻されます。中途売却した場合、元本割れのリスクがありますが、満期まで保有すると元本割れしません。債券は株式と同様に、発行体が倒産した際には払い戻しがされないリスクがあります。
 

金投資の魅力・留意点

株式や債券などのペーパー資産は、発行体である企業や国などの破綻によって無価値になる信用リスクがあります。
 
しかし、金には発行体がないということから、信用リスクがありません。さらに、その希少性のため価値がゼロになることもありません。腐食せず、耐火性にも優れています(融点が1063℃)。そのため、金融不安が起こると金が買われる傾向があります。
 
金地金は、世界のほとんどの国で自由に売買でき、不動産や株式・債券に比べて換金性に優れています。金を売るときに消費税を上乗せできるので、消費税がアップしたらその分得をします。
 
インフレ時、貨幣価値は低下しますが、実物資産である金の価値は下がりにくいのも特徴です。
 
一方、預金の利息、債券の利子、株式の配当など多くの金融商品にはインカムゲインがありますが、発行体がない(信用リスクがない)金にはインカムゲインはありません。
 
金は日本金地金流通協会の正会員・登録店、または宝飾店、銀行、百貨店などで取り扱っています。
 

純金積立

金の投資対象には、金地金、地金型通貨、金ETFなどがあります。初心者の方には少額から投資できる純金積立がおすすめです。
 
純金積立とは、金地金を毎月、一定の額を継続的に購入する方法です。月々3000円などから購入できるので、少額から始めたいという人に向いています。スポット購入(まとまった金額での購入)もできるので、余裕資金で買い増すこともできます。
 
積立購入は「ドルコスト平均法」の機能が働きます。つまり、金の価格が高いときは少なく、安いときは多く買い付けますので、価格変動のリスクを最小限に抑えることができます。
 
積み立てた金地金は売却のほか、ジュエリーなどとの等価交換も可能です。年間1000円程度の口座管理料が必要です。また、実物資産なので新NISAやiDeCoは活用できません。金関連の投資信託であれば可能です。
 

純金積立

投資にあたっては、株式や債券などについての知識を習得し、株式や債券であれば投資対象の発行体についても自分で納得のいくまで調べることが大切です。その上で初心者の方は、「長期・積立・分散」投資を実践しましょう。
 
金であれば、純金積立が適しています。ただし、運用商品のうち金投資の割合は5%程度にしましょう。運用融商品の主役はあくまで株式や債券です。株式や債券は新NISAを活用することをおすすめします。
 
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー。

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