最近「金(ゴールド)」に興味があり、投資を検討しています。金なら無価値にならないと思うのですが、投資先の選択肢に入れてもいいでしょうか?
配信日: 2025.01.29
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今回は金投資の仕組みや種類、メリット・デメリットをお話しします。
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執筆者:田久保誠(たくぼ まこと)
田久保誠行政書士事務所代表
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、特定行政書士、認定経営革新等支援機関、宅地建物取引士、2級知的財産管理技能士、著作権相談員
行政書士生活相談センター等の相談員として、相続などの相談業務や会社設立、許認可・補助金申請業務を中心に活動している。「クライアントと同じ目線で一歩先を行く提案」をモットーにしている。
金投資の種類は?
金投資の種類には、金貨や金地金(インゴット)を現物で購入、投資信託、ETF等でする投資方法があります。金貨や金地金は貴金属店や地金商で、投資信託やETFは証券会社等で手軽に購入できます。また、それ以外にも先物取引や純金積立があります。
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金投資のメリット・デメリットは?
金投資のメリットですが、下記の5つが挙げられます。
1.ゼロ(無価値)になることがない
株式や債券の場合、その会社や国等の経営状況が悪化し、倒産したり破綻したりした場合は、それ自体の価値がなくなってしまいます。
しかし、金は実物資産で、世界的に価値が認められています。特に「有事の金」と呼ばれており、戦争やテロ、感染症、大規模災害、世界的経済危機の際にはより安定した資産である金は資産としての威力を発揮します。
2.投資のリスク分散になる
投資の基本は「長期・積立・分散」で、資産の分散の意味合いがあります。
ご存じのように、投資対象となる金融商品にはさまざまなものがあります。その際に1つの金融商品(株式だけや債券だけ)に集中して投資してしまうと、その金融商品の価格が下落した場合、損害も大きくなります。
よって、値動きの異なるあらゆる金融商品に分散して投資すれば、リスク分散ができます。特に、株価と金相場は逆相関関係にあると一般的にいわれています。
3.インフレ・デフレ時に影響を受けにくい
金は現金と違います。よって現金のように貨幣価値が下がっても、「もの」としての価値がありますのでインフレ時には価格が上がります。また、リーマンショック時のデフレ下でも実際に金価格が高騰しました。
4.税制優遇が見込める
現物の資産としては不動産がありますが、不動産は所有すると固定資産税がかかりますが、金は保有していても固定資産税がかかりません。また、金の売却時に利益が出ても年間50万円分の控除を受けることができます。
5.現金化(換金)しやすい
金は貴金属店や地金商に持って行けばすぐに現金化してもらえる資産です。
次に、デメリットは下記の3つが挙げられます。
1.配当金等がない
株式であれば配当金、投資信託であれば分配金、預金であれば利息を得る場合がありますが、金投資は、所有しているだけでは配当金等のインカムゲインがありません。つまり、利益を得られるタイミングは、売却時のキャピタルゲインのみです。
2.紛失・盗難のリスクがある
現物資産である金は、盗難や紛失のリスクがあります。よって、自宅で保管するのであれば金庫等での保管、あるいは銀行等で貸金庫の利用となります。ただし、投資信託や純金積立などの投資方法の場合は金を直接保有しませんので、紛失・盗難のリスクはありません。
3.取引時に手数料がかかる
現物を購入する場合も投資信託や純金積立の場合も、購入時手数料や信託報酬等の手数料がかかることがあります。
他の投資商品と同じです
金投資には上記のようにさまざまな種類があり、メリット・デメリットがあります。ただ、他の投資商品との大きな違いは、短期保有ではなかなか利益が得にくいという特徴があります。よって、Aさんのように若い方で長期保有することが前提の場合は、分散投資のメリットもあるので購入には向いています。
ただし、他の投資商品同様、金投資もあくまでも自己責任で行うようにしましょう。
執筆者:田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表