NISAの月々の積立額はどのくらいにするのが一般的? 月の手取り「20万円」で「3万ずつ」積み立てるのは無理がある?

配信日: 2025.02.08

この記事は約 4 分で読めます。
NISAの月々の積立額はどのくらいにするのが一般的? 月の手取り「20万円」で「3万ずつ」積み立てるのは無理がある?
将来のための資産形成として、NISA(少額投資非課税制度)を利用している、またはこれから利用を考えている方は多いのではないでしょうか。この記事では、NISAの一般的な積立額の目安や、手取り20万円の方が3万円を積み立てる際の注意点について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

【PR】NTTデータグループ運営!HOME4U

【PR】NTTデータグループ運営!HOME4U

NISAの一般的な月々の積立額

家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する株式会社400Fが、ユーザーを対象に実施したアンケート調査「オカネコ 新NISAの利用意向調査2024年10月」によると、NISAの月々の平均積立金額は6万3785円でした。
 
ただし、積立額に「正解」はなく、収入や生活状況、目標とする資産額によって最適な金額は異なります。
 
金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によれば、年間手取り収入からの貯蓄割合は平均11%で、20代・30代は平均14%、40代・50代は12%となっています。
 
これを目安にすると、手取り20万円の場合、月々の積立額は2万円から4万円が妥当です。この範囲なら、生活に大きな負担をかけずに資産形成を進められるでしょう。
 

手取り20万円で月3万円積み立てる場合

では、独身で手取り20万円の場合、月3万円の積立は現実的でしょうか。総務省の「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」によれば、単身世帯の平均消費支出は月16万7620円です。
 
手取り20万円の場合、残りは3万2380円となるため、月3万円の積立は可能といえます。
 
ただし、急な病気やケガ、冠婚葬祭などの予期せぬ出費に備えて、一定の貯蓄を残しておくことが重要です。無理な積立は生活を不安定にする恐れがあるため、注意しましょう。
 

【PR】SBI証券のNISA(ニーサ)

SBI証券のNISA(ニーサ)

おすすめポイント

【NISA】
・投資できる商品が多い
・NISA口座での国内株式 売買手数料0円
【つみたてNISA】
・幅広い投資信託ラインナップ
・100円から積立がスタートできる

積立額を決める際のポイント

月3万円の積立は可能ですが、適切な金額を決めるために、まずは現在の収入と支出を把握し、毎月どれくらいの金額を積立に回せるのかを明確にしましょう。
 
また、目標額や目標時期は人それぞれ異なるため、どのような目的で資産形成を行いたいのかを具体的にすることが重要です。目標額から積立金額を逆算して決めることもできます。
 
一方、投資にはリスクがともなうため、自分がどの程度のリスクを許容できるのかをよく考え、それに合った投資商品を選ぶことが大切です。リスクが心配な場合には、NISA以外への投資、または定期預金など資産の分散もおすすめです。
 
万が一の事態に備えて、生活費の3ヶ月分程度を生活防衛資金として確保しておくことで、安心して積立を続けられます。これらを総合的に判断し、無理のない範囲で積立額を設定してみましょう。
 

長期的な視点を持つことの重要性

NISAは長期的な資産形成を目的とした制度です。短期的な市場の変動に振り回されず、長期的な視点での運用が求められます。
 
例えば、純資産総額の上位50ファンドである「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の1月18日時点のリターン率(20.78%)とリスク率(22.41%)をもとに、月3万円を10年間積み立てた場合のシミュレーションは表1のとおりです。
 
表1

想定期間 投資元本 想定リターン 利益額
1年後 36万円 39万1914円 3万1914円
3年後 108万円 142万6568円 34万6568円
5年後 180万円 291万6469円 111万6469円
7年後 252万円 506万1927円 254万1927円
10年後 360万円 1017万3578円 657万3578円

出典:三菱UFJアセットマネジメント株式会社「つみたて投資シミュレーション」より筆者作成
 
少額でも長期間続けることで、複利効果を利用した大きな資産形成が期待できます。
 

自分に合った積立額を見つけよう

NISAの一般的な積立額や手取り20万円での積立方法について解説しました。月3万円の積立は家計に余裕があれば可能ですが、生活費や急な出費を考慮して検討することが必要です。
 
積立額を決める際は、長期的な視点を持ち、収入と支出、目標、リスク許容度を考慮したうえで、無理のない範囲で設定しましょう。
 

出典

金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)
総務省 家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要
三菱UFJアセットマネジメント株式会社 つみたて投資シミュレーション
オカネコ 新NISAの利用意向調査2024年10月
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集