投資初心者、最近NISA口座をつくりました。ネットなどでおすすめの商品は見ているのですが、逆に「買ってはいけない商品」はあるのでしょうか?

配信日: 2025.02.09 更新日: 2025.06.26
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投資初心者、最近NISA口座をつくりました。ネットなどでおすすめの商品は見ているのですが、逆に「買ってはいけない商品」はあるのでしょうか?
投資初心者にとって一番の懸念材料は、「損をしたらどうしよう」ではないでしょうか。ただ、株にしても投資信託にしても絶対に損をしないとは言い切れません。よって、最大限損するリスクを低減したい気持ちは分かります。
 
では、実際にどのような商品を購入すると、損をする可能性が高いのか見ていきましょう。
田久保誠

田久保誠行政書士事務所代表

CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、特定行政書士、認定経営革新等支援機関、宅地建物取引士、2級知的財産管理技能士、著作権相談員

行政書士生活相談センター等の相談員として、相続などの相談業務や会社設立、許認可・補助金申請業務を中心に活動している。「クライアントと同じ目線で一歩先を行く提案」をモットーにしている。

まず、NISAの“デメリット”とは

今回は「買ってはいけない商品」についてのご相談ですので、デメリットのみを説明します。
 
まず、これはNISAに限りませんが、どの商品を購入しても元本割れのリスクがあります。特にNISA口座(新旧両方とも)で損失を出した場合、特定口座等で利益を上げていても損益通算ができません。また、他の口座であれば可能な繰越控除(損失を最大3年間繰り越してその後の利益と相殺できる制度)も利用できません。
 
次に、口座を開く金融機関によって商品数が異なります。よって、商品が少ない金融機関で口座開設をすると、それらが本当にご自身に合った商品であるとは限りませんので、口座開設時には商品数にも注意する必要があります。
 
最後に、NISAも今回法改正されましたが、今後どのような改正がなされるのかは分かりません。その際にその改正がメリットになるかもしれませんし、デメリットになるかもしれません。
 

買ってはいけない商品とは

まず結論として、買ってはいけない商品はありません。
 
ただし、「費用面」でいえば、以下の条件に当てはまる投資信託はあまりおすすめできません。これはあくまで、つみたて投資枠と成長投資枠の投資信託に限った話で、成長投資枠の株式は当てはまりません(あえて当てはまるとしたら、口座開設した証券会社の株式売買手数料になります)。
 

1.手数料の高い商品

いうまでもなく、手数料が高いとそれが損益に直結しますので、より手数料の安いものを選ぶとよいでしょう。投資信託の手数料には、図表1の3つがあります。
 
図表1

図表1

 

2.アクティブファンド

投資信託には、アクティブファンドとインデックスファンドの2種類があります。
 
インデックスファンドは、日本株の投資信託であれば日経平均や東証株価指数(TOPIX)連動のインデックスファンドがありますし、米国株式であればダウ平均やS&P、ナスダック指数連動等が挙げられます。つまり、指数連動ですのでファンドマネジャー等に支払う費用(手数料)が抑えることができます。
 
多くのアクティブファンドの成績は、インデックスファンドの成績を上回っていないというのも事実です。つまり、インデックスファンドよりパフォーマンスのよいアクティブファンドを探すことの難しさを考えると、おすすめするのは難しいかもしれません。
 

最終的には自己責任

上記の3つが、すべて悪いとはいいません。よって、より高いパフォーマンスを得るために購入することは、投資手法としてはアリだと考えます。
 
ただし、質問者さまがどうしても損をするのが嫌なのであれば、上記の商品の購入は見合わせたほうがよいでしょう。しかし、それを避けたからといって間違いなく利益が出るわけではありません。最終的には、さまざまな情報を加味してご自身で判断しましょう。
 

出典

国税庁 No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除
 
執筆者:田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表

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