「投資信託」と「株式投資」って何が違うんですか？ 定年後に備えて資産形成をしたいのですが2つの違いがよく分かりません。
本記事では、投資信託と株式投資の基本的な違いについて解説し、それぞれの特徴やメリットを比較します。どちらが自分に合った運用方法なのかを知り、将来の資産形成に役立ててください。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
【PR】NTTデータグループ運営！HOME4U
投資信託とは
投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を専門家が運用し、その成果を分配する金融商品です。
個人の投資家が直接株式や債券を選んで売買するのではなく、運用の専門家が資金を国内外の株式や債券、不動産などに分散投資するため、リスクを抑えながら資産運用を行えることが特徴です。投資信託にはさまざまな種類があり、運用方針やリスクの度合いが異なるため、自身の目的やリスク許容度に応じた商品選びが重要になります。
また、専門家が運用を代行してくれるため、投資に関する深い知識がない初心者でも始めやすい点が魅力です。ただし、手数料がかかることや、運用成績によっては元本割れのリスクもあるため、事前の情報収集が欠かせません。
株式投資とは
株式投資とは、企業が発行する株式を購入し、その企業に資金を提供することで投資を行う方法です。株を購入した投資家は「株主」となり、企業の業績に応じて配当金を受け取ったり、株主優待を利用できたりします。また、企業の成長に伴って株価が上昇すれば、売却時に利益を得ることも可能です。
【PR】NTTデータグループ運営！HOME4U
投資信託と株式投資の違い
ここでは、投資信託と株式投資の違いを紹介します。
実際に運用する人
投資信託では、運用の専門家が投資先を選び、資産を運用するため、投資家自身が市場の動向を細かくチェックする必要はありません。ただし、運用を委託するための手数料や信託報酬がかかります。
一方、株式投資は投資家自身が銘柄を選び、売買のタイミングを判断するため、経済や企業の情報を自ら分析する必要があります。その代わり、運用を委託する手数料は発生せず、主なコストは売買時の取引手数料のみです。
投資の対象となる金融商品
投資信託は、運用の専門家が国内外の株式、債券、不動産などをバランスよく組み合わせて投資を行います。そのため、投資家は1つの商品を購入するだけで、複数の資産に分散投資できることが特徴です。
一方、株式投資は、投資家が個別の企業を選び、その企業の株を購入します。自分の判断で投資対象を決められる反面、選択を誤ると損失が大きくなる可能性があります。
投資できる金額
投資信託は、1000円や5000円といった少額から購入できるため、資金が少なくても気軽に始められることが魅力です。一方、株式投資は企業ごとに決められた最低購入単位（100株単位など）があり、1回の投資に数万円以上の資金が必要です。
手数料の種類
投資信託の場合、購入時にかかる販売手数料、運用期間中の信託報酬、売却時の手数料などが発生します。一方、株式投資では、株を売買する際に証券会社に支払う売買手数料が発生しますが、投資信託のように運用中のコストはかかりません。
資産運用が注目されている背景
かつて日本では、銀行にお金を預けておくだけで貯金が増える時代がありました。特に高度経済成長期には、高金利の恩恵を受けながら、貯蓄だけで資産が増えていったため、多くの人々が積極的に貯金をしていました。
しかし、90年代に入ってバブル経済が崩壊すると、地価や住宅価格が急落し、金融機関の破綻が相次ぎました。景気は悪化し、ゼロ金利政策が導入されることになりました。低金利の時代が始まったことで貯金による資産の増加は非常に難しくなり、ただ銀行に預けるだけでは資産を増やせない状況が今日まで続いているのです。
さらに、少子高齢化の進行により現役世代が減少し、年金生活者が増加していくことで、年金制度の維持が困難になりつつあります。長寿化が進む中で、老後の生活費を年金だけに依存することは現実的ではありません。資産運用の必要性が高まったことで、より積極的に資産形成に取り組む人が増えていると考えられます。
2つの違いを把握して定年後の資産形成に役立てよう
投資信託と株式投資は、資産運用の方法として異なる特徴を持っています。投資信託は専門家に運用を任せるため、知識がない初心者でも始めやすく、専門家による分散投資でリスクを抑えることが可能です。
一方、株式投資は自身で銘柄を選んで売買を行うため、配当金や株主優待を得たり、株主として積極的に投資先の経営方針に関わったりすることもできます。投資できる金額や手数料の面でも違いがあるため、自分の投資スタイルや目的に合った方法を選ぶことが大切です。
出典
一般社団法人 投資信託協会 資産運用の必要性
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
