夏のボーナス「50万円」の預け先…「金利0.5%の定期預金」「年率3%で資産運用」お得なのはどっち?“マイナス金利解除”の影響もあわせ解説

配信日: 2025.08.18
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夏のボーナス「50万円」の預け先…「金利0.5%の定期預金」「年率3%で資産運用」お得なのはどっち?“マイナス金利解除”の影響もあわせ解説
2024年3月の金融政策決定会合において日銀はマイナス金利の解除を決めて以降、銀行の預金金利がどんどん上昇しているのをご存じでしょうか。
 
これまでは「預貯金では全く資産が増えない」と考えていた人も、昨今の金利の上昇具合をみれば「銀行にお金を預けておくだけでも十分に資産が増えるのでは?」と思ってしまうかもしれません。
 
そこで今回は、0.5%の定期金利にお金を預けると10年後はどうなっているのか、資産運用と比較してどれほど資産形成に差があるのかを解説します。
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定期預金の金利はどんどん上昇している

日本銀行が公表している「主要時系列統計データ表」によると、マイナス金利の解除が決まった2024年3月あたりから2025年にかけて、定期預金も普通預金も「預金種類別店頭表示金利の平均年利」がどんどん上昇しています。
 
マイナス金利の解除直前の2024年2月の定期預金の平均金利は0.005%、普通預金は0.001%しかありませんでした。ところが2024年4月に定期預金は0.026%と5倍以上、普通預金は0.019%と一気に19倍にまで平均金利が上昇しています。
 
最新の2025年7月の平均金利は定期預金が0.256%と2024年2月の50倍以上、普通預金は0.183%と183倍に達しています。
 
今の金利で定期預金に1年預けていれば、2024年2月の50年分の利息を1年で得ることが可能です。
 

賞与50万円を定期預金に預けたら10年後はどうなる?

では、実際にお金を預けるとどうなるのかを試算してみましょう。
 
三井住友銀行のスーパー定期に10年預けたときの金利は「0.5%」です(単利型、2025年8月時点)。ボーナスで獲得した50万円を預けた場合、受け取れる利息額は1年で2500円と計算できます。
 
ただし、利子を受け取る場合には所得税と住民税が約20%差し引かれるため、実際に受け取れる金額は約2000円です。結局、定期預金に10年預けることで得られる利子は約2万円だということが分かります。
 

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賞与50万円を資産運用すると10年後はどうなる?

10年で2万円でも、かつての低金利からは考えられないほど高い利子だと感じる人もいるでしょう。では、リスクをとって50万円を資産運用するとどうなるでしょうか。
 
資産運用では預貯金と違って元本保証ではなく、運用成果次第では元本がマイナスになるリスクもあります。一方で、市場の成長に応じて預貯金を上回るリターンを獲得できる場合もあります。
 
資産運用の結果の参考になるのが、世界最大の機関投資家とも言われるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用結果です。
 
GPIFでは国内株式・国内債券・外国株式・外国債券に25%ずつ分散投資をしていて、2001年から2024年度まで年率3.99%の利回りを得ています。
 
GPIFと同様の投資をしてみると仮定して10年間のリターンを計算してみます。少し厳しめに年率3%と設定すると、10年間で67万2000円まで資産形成を進められる可能性があります。
 
また、NISA口座を開設してそのなかで投資信託を運用すると運用益は非課税です。つまり、本来は定期預金のように課税される約20%の税金がゼロになるのです。
 
元本割れをする可能性のあるリスク性商品ではありますが、うまく運用できれば定期預金よりも大きなリターンを非課税で得られるのが資産運用の大きなメリットです。
 

まとめ

定期預金と投資は100:0にする必要はなく、自身のリスク許容度に応じて比率を決めて分散投資する方法もあります。
 
定期預金で手堅く守りながら、非課税で効率よく資産形成を進めるなら、資産の一部を投資に回してNISA口座で運用することも検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

日本銀行 主要時系列統計データ表
年金積立管理運用独立行政法人 2024年度の運用状況
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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