【2025年9月最新】花王は「35年連続」、三菱HCキャピタルは「26年連続」で増配! 配当が毎年増えている“連続増配株”の魅力とは? 投資家から「支持される理由」を解説

配信日: 2025.10.10
この記事は約 3 分で読めます。
【2025年9月最新】花王は「35年連続」、三菱HCキャピタルは「26年連続」で増配! 配当が毎年増えている“連続増配株”の魅力とは? 投資家から「支持される理由」を解説
花王は35年、三菱HCキャピタルは26年と、長期にわたり配当を増やし続けてきました。こうした「連続増配株」は、安定した配当と企業の信頼性を兼ね備えており、長期投資に安心感を与える存在です。本記事では、その仕組みや実績、投資家から支持される理由を解説します。
諸岡拓也

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

連続増配株とは?

連続増配株とは、「毎年配当を増やし続けている企業の株式」です。利益が安定し、財務が健全であるイメージが強いです。加えて、景気の変化に強く、株主への還元を大切にする企業が多いのも特徴です。株価の変動に比較的強い傾向があり、長期の資産づくりに向いた投資先です。
 

実際に連続増配を続ける日本企業の事例

日本にも、長期間にわたって増配を続けている企業があります。代表的な例が花王です。
 
花王は1988年以降一貫して配当を引き上げ続け、2024年には年間配当152円に達しました。生活必需品を軸に安定した収益を生み出し、日本企業の中でも突出した存在と言えます。
 
このほかにも、三菱HCキャピタル(旧・三菱UFJリース)が26年連続で増配を継続し、小林製薬なども長期にわたり実績を積み上げています。これらの企業はいずれも、不況下でも利益を確保し、その結果、配当を続けてきました。
 

なぜ投資家に支持されるのか

連続増配株が投資家に支持されるのは、増配そのものが企業の安定性と株主還元の姿勢を示すからです。具体的には、次のような魅力があります。
 

・利益の安定性の証拠:増配を続けられるのは、業績が堅調で財務基盤が強い企業であるため。
・非増配株との違い:利益が伸び悩む企業は配当を増やせないため、信頼感に差が出る。
・利回りの成長:配当が増えるほど、長期保有で実質的な配当利回りが高まる。
・株価の下支え効果:景気後退や株価下落時でも、安定配当が投資家の安心材料になる。

 
このように、連続増配株は「安定性」と「信頼性」を兼ね備えていることが客観的に証明されている銘柄なのです。
 

長期投資にどう生かすか

連続増配株は、短期の値上がり益を狙うのではなく、長期投資で配当収入を積み上げる戦略に適しています。例えば、花王は2024年の配当が1株152円で、直近3年間でも年平均約1.8%の増配を続けています。100万円を投資し、株価6500円で約153株を購入した場合、初年度の配当は約2万3000円です。
 
直近3年間と同様の増配が続いた場合の配当額は以下のとおりです。
 

・年3%の増配なら10年後に約3万1000円、30年後に約5万6000円(約2.4倍)
・年1.8%の増配なら10年後に約2万8000円、30年後に約4万円(約1.7倍)

 
なお、この試算は、株価・税金・手数料は一定と仮定し、為替や業績の変化などは考慮していません。
 
さらに、この配当を再投資すれば複利効果が働き、30年後には年3%の場合で約15万5000円、1.8%の場合でも約9万円程度となる試算です。いずれも初年度の約2万3000円と比べて3~6倍の水準です。
 
つまり、「増配が続く=利益基盤の強さの証拠」であり、時間をかけるほど配当が倍増していく可能性があります。
 

資産形成の有力な選択肢として

連続増配株は、企業が安定して利益を出し、株主への還元を大切にしている証しです。花王や三菱HCキャピタルのように長く増配を続けてきた企業は、将来の資産づくりを考える投資家にとって心強い存在です。
 
株価の上下に振り回されず、長期投資で配当を積み重ねていくことは、老後の生活資金や安定した収入を考えるうえで有効な選択肢の1つと言えます。
 
執筆者 : 諸岡拓也
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問