【金価格】9月「1万8000円」から、2ヶ月で「2万2000円」に急騰! このまま年内に“3万円台突破”もあり得る? 2025年「金価格の推移・予想」を確認
すでに過去最高水準でしたが、その後の伸びは想定を超えるスピードです。9月末には2万円台を突破し、さらに10月に入ってからも上昇が続き、10月21日には2万3000円を超える水準にまで達しました。そして、11月時点では2万2000円台で推移しています。
短期間でここまで上昇した背景には、世界的な不安定要因や為替動向が大きく関係しています。金は有事の資産と呼ばれるように、社会や国際情勢が不安定なときにこそ、価値が高まる性質です。
本記事では、今年初めからの金の価格状況を踏まえ、年内に3万円台に達する可能性があるのか解説します。
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1月~8月までは緩やかな上昇ペース
2025年1月の金価格の平均は、1グラムあたり1万3676円でした。数年前までは5000円程度だったことを考えると、すでにかなりの高騰といえます。
さらに、年初から8月にかけては、毎月100~500円程度ずつ、じわじわと上がっていきました。この時点では、安定的に上昇を続けていましたので、穏やかな右肩上がりだったといえるでしょう。
9月以降は異例のスピードで急上昇
9月に入ると、「穏やかな右肩上がり」の状況が一変します。9月1日時点ですでに1万8000円台と高水準でしたが、そこから1ヶ月の間に一気に2万円台へ突入しました。
10月に入るとさらにペースを速め、10月21日には2万3000円超えまで上昇しています。2ヶ月弱でおよそ4000円以上の上昇というのは、金市場でもかなり珍しいスピードです。
ちなみに、このように金の価格が急上昇した背景としては、以下のような要因が考えられます。
・世界的なインフレ進行
・世界各国の利上げサイクルの終了
・地政学的リスクの高まり
・各国中央銀行による金購入の拡大
・歴史的な円安の進行
特に円安の進行は、国内の金価格に直接影響します。金はドル建てで取引されるため、為替が1円動くだけでも円ベースの価格が変動します。
現在のように1ドル=150円台という円安水準が続く限り、日本国内の金価格が下がりにくい状況が続く可能性があります。
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このペースなら「年内3万円」も夢ではない?
もしこの勢いが続いた場合、年内に3万円台に突入する可能性はあるのでしょうか。
もちろん、市場は常に変動するため断言はできませんが、単純に2ヶ月で約4000円上昇というペースが続くと仮定すれば、12月末には2万8000円~3万円前後に到達しても不思議ではありません。
ただし、ここまで急上昇しているだけに、短期的な調整(=一時的な下落)が入る可能性も十分あります。特に、為替が円高方向に動いた場合や、米国の金融政策が想定と違う方向に動いた場合などは、価格が一時的に下がるリスクもあります。
これから金投資を考える人が気をつけたいポイント
金価格の上昇は魅力的に見えますが、高値づかみを避けることも重要です。短期間で急騰しているときほど、反動も大きくなりやすくなります。
これから金投資を検討する場合は、以下のような点を意識してみましょう。
1. 一括購入ではなく、積立型(コツコツ型)を活用する
2. 為替動向もあわせてチェック
3. 現物・ETF・純金積立など、自分に合った投資手段を選ぶ
まとめ
ここ数ヶ月、金価格は記録的な上昇を続けています。1月の1グラム平均価格の1万3676円から8月までは緩やかに値上がりしていましたが、9月以降は急騰し、10月21日には1グラムあたり2万3000円に到達しました。
背景には、世界的なインフレや地政学リスク、そして円安が影響しています。このままの勢いが続けば、年内に3万円台に達する可能性もありますが、為替や金融政策の動向による反落リスクにも注意が必要です。
金投資をする際には、社会情勢を注視しつつ、積み立てを利用するなど、購入方法も自分に合ったものを検討しましょう。
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
