イオンに「18万円」投資して“株主優待カード”をゲット! 買い物が「週3回・5000円」のわが家では、何年で元が取れますか? 10年前「3000口分・160万円」購入した場合の“売買差益”も試算
イオン株式会社でも、買い物金額に応じてキャッシュバックを受けられる株主優待カードを発行しており、日常的にイオンを利用する人にとっては大きなメリットとなる制度です。それでは、イオンの株式を購入した場合、株主優待だけでどの程度お得になるのでしょうか。
本記事では、イオンの株主優待でいくら元が取れるのか、10年間でどのくらいのキャピタルゲインが得られる計算になるのか解説します。
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目次
イオン株を100株以上保有で「株主優待カード」を獲得できる
イオン株式会社の株主優待カードを獲得するためには、証券会社で口座を開設し、条件を満たす株数を購入しなければなりません。100株以上の保有が必要です。
具体的には、8月末日および2月末日の「株主権利確定日」の株主名簿に、株主の名前で100株以上所有の記載があることが条件となります。その際、買付は権利付最終日までに行う必要があり、2026年の権利付最終日は、2月25日と8月27日です。
100株以上所有する新規株主になると、株主優待カードが送付されてきます。会計の際に株主優待カードを提示し、現金、イオンのクレジットカード、WAON、イオン商品券などで買い物をすると、持ち株数に応じて半年ごとに購入金額の3%~7%の現金還元や、WAONポイントによる還元を受けられます。
イオン株に“約18万円”投資、株主優待だけなら何年で元が取れる?
前回の権利確定日は2025年8月29日、権利付最終日は8月27日でした。仮に、権利付最終日の終値で最低口数の100株を購入したとすると、17万9270円の原資が必要です。
一般家庭における食料品を、毎月イオンで購入したと仮定して試算してみます。総務省「家計調査報告 2025年(令和7年)10月分」によると、食料は1ヶ月あたり9万4352円の支出です。12ヶ月この支出だったとすると、1年では113万2224円となります。
還元率が3%の場合、半年に1回の還元額は1万6983円、年間で3万3966円が還元されます。イオンの株に約18万円を投資した場合、概算では約5年4ヶ月の間、対象店舗で食料品を購入すれば、投資した金額分の還元を受けられるでしょう。
なお、先ほどの平均支出額に基づいて食料品を均等に購入すると、週3回=月12回では1回あたり約7862円であるため、掲題の5000円だともう少し長くかかる可能性があります。
10年前に“160万円”投資していたら“700万円近い”売買差益を得られた?
2025年11月末の終値は2827.5円、10年前の2016年11月末の終値は525.3円でした。株主優待の還元率が最大化する3000口分の株を購入していたと仮定すると、157万5900円で買い、848万2500円で売ることになり、売買差益は690万6600円となります。
また、イオン株式会社は2025年9月1日に、1:3の株式分割を実施しており、実質的な売買差益はさらに大きくなると考えられます。実際には、所得税や手数料といった支出が絡むものの、株主優待による最大7%の還元を、大きく超える利益を得られた可能性もあるでしょう。
まとめ
イオン株式会社の株式を100株以上所有すると、株主優待カードが発行され、配当金を含むさまざまな優待制度を受けられます。イオンの株に約18万円投資しているとき、週3回イオンで食料品を購入した場合、家計調査報告を参考にすると、元を取るには5年以上かかるとみてよいでしょう。
ただし、実際はイオンで食料品だけを購入するわけではないため、元を取れるだけの年数は変動します。
出典
イオン株式会社 株主優待制度
株式会社日本経済新聞社 [イオン]チャート
総務省統計局 家計調査報告 2025年(令和7年)10月分
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
