NISAは長期投資向けと聞きますが、引き出すと損になるタイミングはありますか? 賢い引き出しのタイミングとは?

配信日: 2026.01.14
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NISAは長期投資向けと聞きますが、引き出すと損になるタイミングはありますか? 賢い引き出しのタイミングとは?
2024年1月からNISAの新制度が開始され、それまでの「つみたてNISA」がつみたて投資枠に、「一般NISA」が成長投資枠に引き継がれ、両者の併用が可能になりました。
 
本記事では、新制度の「つみたて投資枠」について、引き出しや損をするタイミングを考えていきます。
高橋庸夫

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

2024年以降のNISA制度のポイント

まずは、2024年1月からのNISA制度のポイントについて、改めて確認してみましょう。
 
(1)非課税保有期間が無制限
2023年以前の非課税保有期間は、つみたてNISAでは20年間、一般NISAでは5年間でしたが、2024年からは無期限となり、より長期投資を行いやすくなりました。
 
(2)口座開設期間も恒久化
口座開設期間の制限もなくなり、いつでも口座を開設することができるようになりました。
 
(3)つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
年間投資枠の範囲内(つみたて投資枠で120万円、成長投資枠で240万円の合計360万円)で、つみたて投資枠で積立投資を継続しながら、成長投資枠で個別銘柄に一括投資するなどのさまざまな投資方法に対応できるようになりました。
 
(4)最大1800万円の生涯非課税保有限度額
2024年から生涯を通じての非課税保有限度額が新たに設けられ、1800万円が上限となりました。そのうち、成長投資枠は1200万円が上限となります。また、2023年までのNISAでの保有額は、2024年からの非課税保有限度額1800万円の外枠で管理されます。
 
さらに、2024年からのNISAでは、商品を売却した場合、翌年以降売却した商品の簿価(取得金額)の分だけ非課税投資枠が復活し、再利用が可能となりました。
※金融庁「NISA特設ウェブサイト NISAを知る」より
 

つみたて投資枠の対象商品

つみたて投資枠の投資対象商品は、金融庁の基準を満たした長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託に限定されており、金融庁のホームページによると、2025年12月19日時点での投資対象商品は347本となっています。主な対象商品の条件は、以下の通りです。
 

1. 信託契約期間が無期限または20年以上
2. ヘッジ目的等以外の目的でデリバティブ取引による運用を行わない
3. 毎月分配型でない
4. 販売手数料は0%(ノーロード)、信託報酬も低水準であること
5. インデックス運用の投資信託の場合、金融庁がインデックスを指定
6. アクティブ運用の投資信託の場合、(1)純資産額50億円以上、(2)運用実績5年以上、(3)信託期間中の3分の2以上で資金流入超の実績が認められるなどの条件を満たし、投資家に継続して支持されているもの

 

NISAで損をするタイミングとは

NISAの意義は、投資信託などへの投資リスク(元本割れなど)を可能なかぎり軽減し、長期の積立・分散投資を実践することで、安定的な資産形成を目指すことにあります。
 
つまり、損をしないために最も重要なことは、「長期保有」を心掛けることです。短期間で利益を求めてしまったり、一時期の相場の下落に反応して売却(損切り)してしまったりすることで損失を被ることがあります。
 
また、分散投資についてもリスクを低減し、ポートフォリオ全体の値動きを安定させるのに有効です。特定の資産や地域に偏った投資のみを行うと、その資産や地域での相場下落の際に、投資全体で大きな損失を被る可能性があります。
 

まとめ

NISA制度の対象年齢は、現在18歳以上となっており、投資の鉄則ともいえる「長期・分散、積立」の観点からも、可能なかぎり早期に始めることが成功のポイントともいえます。少ない金額からでもより長期の投資を進めることで、運用による複利効果を最大限享受することができます。
 
また、積立を長期に継続することで、たとえ相場が下落したときでも平均購入単価を下げ(ドル・コスト平均法)、相場回復した際に利益を増やせる可能性があります。
 
最後に、引き出しのタイミングですが、「お金が必要となったときに引き出す」ことをおすすめします。投資とは、将来使うであろうお金をただ寝かしておくのではなく、資産運用を通じて将来の支出に備えるためのものです。お金が必要となったときには、引き出して使用しなければならないでしょう。
 

出典

金融庁 NISA特設ウェブサイト NISAを知る
金融庁 NISA特設ウェブサイト つみたて投資枠対象商品
 
執筆者 : 高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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