「S&P500」が10年で“500万円”に! このまま「月3万円×7%」で積み立てれば“将来は安泰”ですか? オルカンなども組み合わせるべきでしょうか? 今後の見通しも解説
これまでに築いた資産を守りながら、さらに月3万円の積み立てを15年続けた場合、老後も安泰といえるのでしょうか。具体的な金額を算出しながら検証します。
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目次
500万円を元手に月3万円積み立てによる資産シミュレーション
現在ある500万円をそのまま運用に回し、さらに月3万円を追加で積み立てた場合、65歳時点での資産額を算出します。今後の市場動向を踏まえ、想定利回りを年利7%と仮定してシミュレーションしてみましょう。
まず、元本となる500万円を15年間運用し続けると、複利の効果によって1379万5000円にまで成長します。次に、月3万円の積み立て分(元本は540万円)が運用利益を含めて約933万3000円に達するため、最終的な合計額は約2312万8000円という結果になります。
現在の500万円を切り崩さずに運用を続け、月3万円という無理のない積立を継続することで、15年後には2300万円を超えるまとまった資金を形にできる計算です。
年金と2300万円で生活は回るのか
手元に2300万円を超える資産ができたと仮定し、実際の老後生活はどの程度安定するのかを具体的な収支で確認してみます。
総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2024年(令和6年)家計の概要」によると、65歳以上の夫婦無職世帯における1ヶ月の平均消費支出額は25万9295円です。これに対し、厚生労働省の発表による2026年(令和8年)度の夫婦2人が受け取る標準的な年金額は、月額23万7279円となっています。
上記から計算すると毎月の不足分は2万2016円で、20年間で約528万円、30年間では約793万円が貯蓄から持ち出しになる計算です。
シミュレーション通りに2300万円の資産があれば、この不足分をすべて補っても手元には1000万円以上が残ります。この残った資金により、予期せぬ病気や介護への備え、あるいは旅行や趣味を存分に楽しむための「心のゆとり」を持って老後を迎えられるでしょう。
S&P500の今後の見通しと注意点
将来の資産額を左右するのは、積立額だけでなく「投資先」の成長です。特にNISAで圧倒的な人気を誇るのが、米国を代表する500社に投資する「S&P500」です。
米国は常に新しい技術やサービスが生まれる国であり、今後も長期的な成長を期待する声は根強くあります。ただし、高い利益が期待できる一方で「落とし穴」も存在するため、注意も必要です。
まずは為替の影響です。S&P500は米ドルの資産なので、株価が変わらなくても「円高」になるだけで日本円での資産価値は目減りしてしまいます。例えば、1ドル150円のときに2300万円あった資産は、1ドル110円の円高になると約1687万円まで下がってしまうのです。
また、S&P500は一部の巨大IT企業の影響を強く受けます。特定の国や企業に頼るのが不安であれば、全世界の企業に分散する「オール・カントリー(オルカン)」や、値動きの穏やかな「債券」を組み合わせるなど、少しずつ「守り」の視点を取り入れるのも1つの方法です。
2300万円の資産と「向き合い方」が老後の安心を左右する
50歳から月3万円の積み立てを継続し、今ある500万円を複利の力で育てていけば、15年後には約2300万円の資産形成が見込めます。平均的な家計収支のデータで計算すると、老後の不足分を十分に補い、日常生活を支えてくれるでしょう。
ただし、S&P500のような投資商品には、市場の変動や為替のリスクがあることを決して忘れてはなりません。「絶対に安泰」と過信せず、リスク分散の考え方を少しずつ取り入れていくことが大切です。
冷静に「守り」の姿勢も整えていくことで、15年後には豊かな老後をもたらしてくれるでしょう。
出典
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2024年(令和6年)家計の概要
厚生労働省 令和8年度の年金額改定についてお知らせします
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
