【NISA】「S&P500」vs「オルカン」初心者に“これ買っとけ”と言うならどっち? 両方持っても意味はない? 予算が「月3万円・月10万円」のケースで解説
本記事では、両者の特徴を整理し、予算が月3万円・月10万円の場合に分けて買い方を解説します。
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S&P500とオルカン、それぞれの特徴とは
NISAのつみたて投資枠で特に人気が高いのが、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(通称オルカン)です。どちらも三菱UFJアセットマネジメントが運用し、購入時手数料はかからず、信託報酬も年率0.1%を下回ります。
S&P500は、米国の代表的な株価指数に連動し、アップルやエヌビディアなど約500社に投資します。投資先は100%米国企業で、米国経済の成長を取り込める反面、米国市場の下落の影響を直接受ける点には注意が必要です。
一方、オルカンはMSCI ACWIに連動し、先進国23ヵ国・新興国24ヵ国の株式に分散投資します。現時点では米国企業が約60%を占めますが、残りはほかの先進国や新興国で構成されており、地域分散が効いている点が特徴です。
両者の組入上位10銘柄のうち9銘柄は共通しており、値動きにも似た傾向がみられます。そのため「両方持てば分散になる」とは一概にいえませんが、オルカンには米国以外の成長も取り込めるという利点があるでしょう。
「取りあえず1本」なら、初心者にはオルカンが向いている場合が多い
過去のデータではS&P500のほうがリターンは高い傾向にありましたが、これは米国株が好調だった期間の結果であり、将来も続くとは限りません。初心者が1本で始めるなら、投資先が自動的に分散されるオルカンが向いているケースが多いでしょう。
一方、「今後も米国経済が世界をリードする」と考える人にはS&P500も合理的な選択肢です。自分の考え方に合ったものを選ぶことが大切でしょう。
予算別の買い方シミュレーション
ここからは、実際の予算に応じた買い方の例を紹介します。月3万円と月10万円のケースに分けてみていきましょう。
月3万円の場合:まずは1本に絞ってコツコツ積み立て
NISAのつみたて投資枠は、年間120万円(月10万円)が上限です。月3万円の予算であれば、つみたて投資枠だけで十分に収まります。
少額で始める場合は、1本に集中したほうがシンプルで管理しやすいでしょう。地域分散を重視するならオルカン、米国の成長に期待するならS&P500に月3万円、という形が考えられます。
迷う場合は、米国株を約60%含みつつ世界全体にも投資できるオルカンを軸にするのも1つの方法です。
月10万円の場合:つみたて投資枠と成長投資枠の併用も選択肢
月10万円の場合、つみたて投資枠(年間120万円)をフル活用して上限に達します。余裕があれば成長投資枠(年間240万円)も併用でき、年間最大360万円まで非課税で投資が可能です。
一例として、オルカンに月7万円、S&P500に月3万円という配分が考えられます。オルカンを多めにすることで地域分散を確保しつつ、S&P500で米国株の比率を上乗せするイメージです。
ボーナスなどまとまった資金があるときは、成長投資枠でスポット購入する方法もあるでしょう。
なお、成長投資枠でもオルカンやS&P500を購入できます。慣れるまでは同じ商品で枠を使い分けるだけでも問題ないでしょう。
まとめ
S&P500とオルカンは、どちらも長期の資産形成に適した優良ファンドで、どちらを選んでも「間違い」ということはありません。迷ったときは、地域分散が効くオルカンを軸に考えるとよいでしょう。月3万円なら1本に絞ってシンプルに、月10万円なら組み合わせや成長投資枠の活用も視野に入れてみてください。
投資は長く続けることが大切です。まずは無理のない金額から始めてみてはいかがでしょうか。
出典
金融庁 NISAを知る
執筆者 : 金子賢司
CFP
