40歳で「資産は貯金だけ」ですが、20歳から「月3万円×年4%」で積み立ててれば、60歳で“3000万円”貯まると聞きショック! 今だと「月9万円」も必要って本当ですか? 注意点も確認
本記事では、例として20歳から積み立て投資を始めた場合と40歳から始めた場合を比較しながら、なぜここまで差が出るのか、そして40歳から投資を始める現実的な考え方について解説します。
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
なぜ投資は「早く始めた方が有利」なのか
資産形成でよく言われるのが、「投資は長く続けた人ほど有利になる」という考え方です。その理由は、複利の力にあります。
複利とは、運用で得た利益を元本に組み入れ、その元本全体が次の運用対象になる仕組みです。時間が長くなるほど、「利益が利益を生む」期間が増え、資産の伸び方に差が出ます。この仕組みが、20歳スタートと40歳スタートの大きな違いを生むのです。
20歳・40歳から積み立てた場合の試算
ここからは具体的に、20歳からと40歳から、それぞれ60歳まで資産3000万円を目指し、同じ利率で運用した場合のシミュレーション金額を見ていきましょう。
・毎月の積立額:3万円
・積立期間:40年
・想定利回り:年4%
・元本合計:1440万円
この条件で運用できた場合、60歳時点の資産額は約3495万円となります。積み立てた元本は1440万円ですが、運用益によって資産は2倍以上に増える計算です。長期間積み立てることで、複利の効果が大きく働いていると言えるでしょう。
・毎月の積立額:9万円
・積立期間:20年
・想定利回り:年4%
・元本合計:2160万円
この条件では、60歳時点の資産額は約3285万円となります。20歳スタートと比べると、積立期間は半分ですが、毎月の積立額は3倍に増やす必要があります。それでも、最終的な資産額はほぼ同水準です。この差こそが、時間を味方につけたかどうかの違いと言えるでしょう。
40歳で投資を始めても遅くない
ここまでの試算を見ると、「40歳からではもう遅いのでは……」と感じる人もいるかもしれません。しかし、40歳から投資を始めること自体が遅すぎるわけではありません。
確かに、20歳から始めた場合と比べると、時間という武器は使えません。ただし、40歳は収入が安定し、住宅ローンや教育費といった家計の全体像も見え始める時期です。
また、20歳スタートほどではないとは言え、20年間という期間、複利を活かした投資をすることで、今回の試算でも元本に対して資産が1.5倍ほどに増えています。
さらに、必ずしも「3000万円」などの一定の数字にこだわる必要はありません。退職金や年金、今後の働き方をふまえれば、必要な老後資金は人によって大きく異なります。
投資の開始は早いに越したことはありませんが、「今が一番若いタイミング」と捉えて一歩を踏み出すことにも、十分な意味があるでしょう。
投資の注意点
ただし、今回の試算を見るうえで注意しておきたい点があります。
まず、投資にはリスクがあるという前提です。株式投資などでは価格は上下し、元本割れする可能性もあります。途中で相場が大きく下落すると、積み立てを続けるのが精神的に難しくなることもあるでしょう。
また、今回のシミュレーションは、毎年4%で安定して運用できた場合を前提としています。しかし、実際の投資では、毎年きれいに4%ずつ増えるわけではありません。
例えば、「平均4%」と「毎年4%」は別物です。良い年も悪い年も含めた結果が、平均として4%になる場合、今回の「毎年4%」よりも最終的な資産が少なくなる可能性もあります。
そのため、資産形成では「想定通りにいかないこと」を前提に、余裕を持った計画を立てることが重要です。積立額を調整できる余地を残す、定期的に資産状況を見直すなど、柔軟な姿勢が、投資を長く続けるコツと言えるでしょう。
まとめ
20歳から投資を始めた場合と40歳から始めた場合では、積立期間の長さによって必要な積立額に大きな差が生まれます。
これは複利の効果によるもので、早く始めるほど時間を味方につけられます。一方で、40歳からでも投資が遅すぎるわけではなく、収入や家計状況に応じた現実的な設計が可能です。
なお、今回の試算は毎年4%で安定運用できた前提であり、実際の投資には価格変動や元本割れのリスクもあります。想定通りにいかないことを前提に、無理のない計画で続けることが重要と言えるでしょう。
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
