NISAで「年150万円積み立て」を計画中、友人に「途中から課税されるよ」と言われた!“NISA=非課税”のはずですが、税金がかかる場合もあるのですか? 注意点を確認
本記事では、新NISAの仕組みを整理したうえで、途中から課税されると言われる理由と、課税を防ぐための対策について解説します。
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
目次
NISAはどんな制度?
NISA(少額投資非課税制度)は、投資で得た利益に税金がかからない制度です。通常、株式や投資信託などで得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座内での運用益は非課税になります。
現在の新NISAでは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を合わせて、生涯で最大1800万円まで非課税で投資できる仕組みになっています。なお、年間投資枠は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円です。
「途中から課税される」と言われた理由
友人の言う「途中から課税される」というのは、NISAの非課税枠に上限があることを指しています。
例えば、毎年150万円ずつNISAを活用して投資をしていくとすると、およそ12年で、生涯の非課税枠を使い切る計算になります(150万円×12年=1800万円)。
この1800万円を超えて投資を続ける場合、超えた分はNISA口座ではなく、課税口座(特定口座、一般口座)での運用になります。課税口座での運用益に対しては、約20%の税金がかかるというわけです。
非課税枠を使い切った後の選択肢
NISAの1800万円枠を使い切った後には、いくつか選択肢があります。
1つは、追加投資をいったん止めることです。すでに形成した資産をそのまま運用し、老後資金として育てていく考え方です。
2つ目は、課税口座で投資を続けることです。課税はされますが、投資自体ができなくなるわけではありません。NISAは非課税で投資できる枠がある制度であって、それ以上投資してはいけない制度ではない点を押さえておきましょう。
3つ目は、売却によって復活した非課税枠を再利用することです。新NISAでは、商品を売却した場合、売却した分の枠が翌年以降に再利用できます。必要に応じて一部を売却し、非課税枠をコントロールすることも可能です。
NISAで課税を防ぐためにできること
「できるだけ課税を避けたい」と考えるなら、いくつか工夫があります。まず、投資ペースを調整することです。毎年150万円ではなく、年間100万円程度に抑えれば、非課税枠を使い切るまでの年数を延ばすことが可能です。
次に、iDeCoなどほかの非課税制度と併用する方法です。iDeCoは掛金が全額所得控除になるため、節税効果はNISA以上になるケースもあります。
また、配偶者がいる場合は、配偶者名義でNISA口座を開設するのも有効です。夫婦それぞれが1800万円の枠を持てるため、世帯全体では非課税枠を倍にできます。
勘違いしやすいポイント:「評価額」ではなく「元本」
ちなみに、NISAの非課税枠は「評価額」ではなく「投資元本」で管理されます。
例えば、NISAで投資した150万円が値上がりして300万円になっても、非課税枠を使った金額は150万円のままです。
逆に、値下がりしても、使った枠が減るわけではありません。「増えたら枠を超えて課税される」ということはありませんので、この点は安心してよいでしょう。
まとめ
NISAは非課税で投資できる制度ですが、生涯で1800万円という上限があります。そのため、毎年150万円を積み立てれば、いずれ非課税枠を使い切り、以降の投資は課税口座になります。
とはいえ、投資ペースの調整や、iDeCoとの併用、配偶者のNISA活用などを組み合わせれば、非課税の恩恵をより長く、より大きく生かすことができます。
NISAの仕組みを正しく理解し、自分に合ったペースで活用することが、将来の資産形成を成功させるポイントといえるでしょう。
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
