金価格「2万9000円」のときに、思い切って“30万円分”購入! でも一週間後に「2万6000円」に下がり後悔…今後は下がり続けて“高騰はない”ですか? 金を売る際のポイントを解説
金価格が高騰しているニュースを見て購入を決めたのに、その直後に値下がりすると、「これ以上はもう上がらないのではないか」「今のうちに売ったほうがいいのか」と迷っている人も多いかもしれません。本記事では、ここ最近の金の価格推移と、「今売るべきか」について解説していきます。
ファイナンシャルプランナー2級
1月29日から2月6日で何が起きた?
国内の店頭小売価格では、近年金の価格は高騰の一途をたどり、2025年1月29日に過去最高水準の2万9815円まで上昇しました。ところが、その後わずか1週間ほどで価格は大きく下落します。2月6日には2万6527円となり、最高値から1グラムあたり3000円以上値下がりとなる水準まで落ち込んだのです。
たった数日の出来事ですが、金の相場ではこうした急騰・急落は珍しいことではありません。株式と同じように、世界情勢や為替、投資家の動きによって価格は常に変化しています。今回のブームに乗じて購入した人にとっては「買った途端に下がった」と感じるかもしれませんが、この下落は「急激に上がりすぎた反動」という見方もできます。
今回のように金の価格が短期間で急騰すると、「今のうちに利益を確定させよう」という「売り」が増えることがあります。
特に短期売買をしている投資家は、値上がりした利益分を確保するために一斉に売りに回ることがあるのです。つまり、今回の急落は、「金の価値が突然なくなった」というより、投資家による利益確保の売却が重なったことが1つの要因として考えられるでしょう。
金はそんなに不安定なもの?
金はよく「安全資産」といわれますが、価格が常に安定しているわけではありません。金自体に価値はあるものの、株式のように利息や配当を生む資産ではないため、需要や投資家の心理に左右されやすいものでもあります。そのため、急騰や急落が起きてもなにも不思議はないのです。
ただし、歴史的に見ると、金は短期では上下を繰り返しながら、長い時間をかけて価値を保ってきました。
今回のように1週間で3000円を超える下落は世間に衝撃を与えたものの、現在(2026年2月18日時点)でも2万円台後半をキープしており、金の価値はまだまだ健在です。つまり、今回の下落も長いチャートの中で見れば、「ひとつの波」ともいえるでしょう。
こんなに価格が下がるならすぐ売るべき?
短期で利益を狙っている投資家にとって、価格変動は常にリスクです。一方、資産分散や長期的な備えとして購入したのであれば、数日・数週間の値動きだけで「すぐに売却をしなければ」と焦る必要はありません。価格が下がると「失敗した」と感じてしまうかもしれませんが、値動きは金という資産の性質でもあります。
今回価格が下落したのは金だけではなく、プラチナや銀も同様に下落しています。そのため、金だけが価値がなくなり値崩れしたわけではなく、市場全体の調整と見ることもできます。特に銀は工業需要の影響を受けやすく、金以上に値動きが大きくなりがちです。数日の値動きに一喜一憂せず、経済状況や世界情勢を見て総合的に判断することも大切でしょう。
金の価格は上がり下がりするもの。一時の価格で判断しない
せっかく資産になると思って購入した金の価格が下がると、どうしても「損をした」という気持ちが先に立ちます。特に購入直後ならなおさらでしょう。しかし、金に限らず、金属や株式など、いわゆる「投資資産」の価格は常に上下するものです。高値のあとに急落することも決して珍しいことではありません。
大切なのは、「今の値段」だけで判断しないことです。長期的な資産運用を目的として購入した場合は一点だけでなく、数年分の値動きを見て、価値が上がっているのか下がっているのかを見極めましょう。
また、金に限らず資産運用をする際は、本当にその資産が自分に合っているのかを慎重に考えてから、購入することも大切です。
出典
田中貴金属工業株式会社 貴金属価格情報
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級