血圧138/83で、ついに妻に「ビールやめて」と言われました。これを機にビール代「月1.2万円」をNISAに回すと、65歳でいくらになりますか? 46歳から“年3%・5%”のケースで試算
仮に毎晩飲んでいたビールをやめる場合、健康面だけではなく、ビール購入に充てていた支出も不要になります。この浮いたお金を資産運用に回した場合、老後資金にどれほど影響するのでしょうか。
本記事では、毎晩2本の缶ビールをやめることで浮いたお金を投資に回した場合、65歳時点でどのくらいの資産額になるのか、試算結果をふまえて解説します。
FP2級、日商簿記3級、管理栄養士
毎日飲むとビール代はどれくらい?
まず、毎晩2本の缶ビールを飲むと仮定して、毎月のビール代を計算してみます。缶ビールを1本200円として、1日2本飲む場合、月額は約1万2000円になります。今回の前提となっている小遣い月3万円の会社員の場合、小遣いの4割をビール代が占めている計算です。お小遣いであれば浮いたお金の使い道は本人の自由です。
しかし、老後2000万円問題など将来に不安を抱える人にとっては、資産運用に回して老後資金を補強するという考え方も選択肢の1つと言えるでしょう。
仮に、毎月1万2000円を全て投資に回した場合、年間では約14万4000円、46歳から65歳までの19年間では元本だけで約274万円になります。日々の支出は少額に見えても、長期ではまとまった金額になります。
ビール代を投資に回すと65歳でいくらになる?
月1万2000円を19年間積立投資した場合、65歳時点でいくらになるか試算してみましょう。試算は、運用しなかった場合と、年利3%と5%で運用した場合を比較します。また、ここでは計算結果を分かりやすくするために、運用益に対する税金などは考慮せず、全て再投資に回すことを前提に試算します。試算結果は次の通りです。
・運用なし:約274万円
・年利3%で運用:約367万円(運用益約93万円)
・年利5%で運用:約450万円(同176万円)
運用しなかった場合に比べて、5%で運用できれば約176万円、老後資産を増やせる可能性があります。今回の試算で用いた年利3%や5%という数値は、極端に高い想定ではありません。
公的年金の積立金を運用する、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用実績を見ると、国内債券・国内株式・外国債券・外国株式の4資産に分散投資した場合の2001年~2025年の期間平均利回りは年4.71%となっています。こうした実績をふまえると、年利3~5%は実現可能な水準だと考えられます。
ただし、これらの利回りは将来を保証するものではありません。市場環境によっては、一時的に資産評価額が元本を下回る、いわゆる元本割れが生じる可能性もあります。特に運用期間中の短期的な価格変動は避けられないため、積立投資では長期保有を前提に、自分のリスク許容度に応じて投資額や投資商品を選定しましょう。
健康でお金の不安のない老後を目指そう
ビールをやめることで、健康面での生活習慣の改善に加えて、ビール購入費用に充てていたお金を投資に回すことで老後資金を蓄えることができます。今回の試算では、月1万2000円を資産運用に回すことで、65歳時点で約360万~450万円の資産形成が見込めるという結果となりました。
老後資金全体をカバーする規模ではありませんが、生活費や医療費の備えとしては心強い金額です。無理のない範囲で生活習慣と家計のバランスを見直すことが、将来の安心につながる一歩と言えるでしょう。
出典
年金積立金管理運用独立行政法人 2025年度の運用状況
執筆者 : 東雲悠太
FP2級、日商簿記3級、管理栄養士
