児童手当をNISAで運用したいのですが、妻は「元本保証じゃないのは不安」と反対…。高校卒業まで手をつけない予定ですが、投資に回すのはナシでしょうか?
本記事では、児童手当をNISAで運用する際の考え方や注意点を分かりやすく解説します。
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目次
児童手当をNISAで運用するメリットとは
児童手当は、子ども1人あたり月額1万円〜1万5000円(年齢や所得により異なる)が支給されます。これをそのまま預金に回すと、現在の低金利環境ではほとんど増えません。
一方、NISAを活用して投資信託などで運用すれば、長期的には資産の増加が期待できます。また、NISAは多くの人に利用されている制度です。
金融庁によると、2025年12月末時点でNISA口座数は2826万口座にのぼり、前年より約300万口座増加しています。制度への関心は年々高まっており、長期的な資産形成の手段として広く活用されています。
特に、子どもが小さいうちから高校卒業までの10年以上を運用期間とする場合、時間を味方につけた「長期・積立・分散投資」の効果が見込めます。複利の力により、毎月の積立額が同じでも、預金との差が広がる可能性があります。また、NISA口座内の運用益は非課税であるため、税金面でも有利です。
もっとも、期待リターンがある一方で、価格変動による元本割れのリスクは避けられません。メリットだけでなく、リスクを正しく理解することが前提となります。
「元本保証ではない」ことへの不安はもっとも
配偶者が「元本保証ではないのは不安」と感じるのは自然なことです。児童手当は本来、子どもの生活や教育を支えるための給付であり、減らしてしまう可能性がある運用に回すことに抵抗を覚えるのは無理もありません。
投資信託や株式などは、短期的には価格が上下します。特に、進学時期が近づいたタイミングで相場が下落していると、必要な時に十分な資金を確保できない恐れもあります。教育費のように「使う時期が決まっているお金」は、運用期間と取り崩し時期を慎重に考える必要があります。
不安を解消するには、リスクの大きさや過去の値動き、想定されるシミュレーションなどを共有し、感情論ではなくデータに基づいて話し合うことが大切です。また、「全額を投資する」のではなく、預金と併用する方法も検討に値します。
高校卒業まで使わない場合の現実的な選択肢
高校卒業まで手をつけない前提であれば、運用期間は最長で15年程度になるケースもあります。一般に、運用期間が長いほど価格変動リスクは平準化されやすいとされ、長期投資のメリットが生きやすくなります。
ただし、教育費は大学進学時などにまとまった資金が必要となるため、必要時期の3〜5年前からは徐々に価格変動の小さい資産へ移すなど、リスクを抑える工夫が重要です。たとえば、当初は株式中心の投資信託で積み立て、進学が近づいたら債券型や預金へ一部を移す方法があります。
また、生活防衛資金が十分に確保されているかも確認しましょう。急な出費に備える現金がない状態で教育費をすべて投資に回すのはリスクが高いといえます。家計全体のバランスを見ながら判断することが欠かせません。
夫婦で納得できる資産形成の進め方
お金の方針は、家庭内で価値観が分かれやすいテーマです。どちらかが一方的に決めるのではなく、目的やゴールを共有しながら話し合う姿勢が重要です。まずは「高校卒業時にいくら必要か」「現在いくら準備できているか」を具体的な数字で確認しましょう。
そのうえで、「全額預金」「全額投資」「半分ずつ」など複数のパターンを比較すると、冷静に判断しやすくなります。リスクを抑えたい場合は、値動きの比較的小さいインデックス型の投資信託を選ぶなど、商品選びも慎重に行う必要があります。
さらに、定期的に運用状況を確認し、状況に応じて見直すことも大切です。最初から完璧な答えを出そうとするのではなく、段階的に合意形成を図ることで、不安を減らしながら資産形成を進められるでしょう。
児童手当の運用は「目的」と「安心感」のバランスがカギ
児童手当をNISAで運用すること自体は、長期・積立・分散を意識すれば合理的な選択肢の一つです。しかし、教育費という目的資金である以上、元本割れリスクや使う時期を十分に考慮しなければなりません。
全額を投資に回すのではなく、預金と組み合わせるなど柔軟な方法もあります。大切なのは、夫婦で目的とリスクを共有し、双方が納得できる形で資産形成を進めることです。
出典
金融庁 NISAの利⽤状況(速報値)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー