「退職金1000万円」でビットコインを開始! 昨年の運用益が「400万円」近くになり喜んでたら、確定申告時“77万円の税金”にショック! さすがに高すぎませんか!? 暗号資産の税率とは

配信日: 2026.03.29
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「退職金1000万円」でビットコインを開始! 昨年の運用益が「400万円」近くになり喜んでたら、確定申告時“77万円の税金”にショック! さすがに高すぎませんか!? 暗号資産の税率とは
掲題のように、退職金1000万円を元手にビットコイン投資を始め、400万円の利益が出たにもかかわらず、確定申告時の税率の高さにショックを受けてしまう人も少なくありません。
 
本記事では暗号資産(仮装通貨)特有の税負担の仕組みや、令和8年度に期待される税制改正、さらに相続時のリスクについて詳しく解説します。
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暗号資産の売却益は現在「最大55%以上の総合課税」の対象

暗号資産(仮想通貨)の利益は税務上、雑所得に区分されます。雑所得の中でも、暗号資産は給与所得など他の所得と合算して計算する総合課税の対象です。一方、上場株式などは一律約20%の申告分離課税が適用されており、税率に大きな開きがあります。
 
所得税には累進課税制度が採用されているため、利益が大きくなるほど税率も上がり、所得税の最大45%と住民税の10%を合わせた、最大55%(復興特別所得税を入れると約56%)が利益に対し課税されます。
 
なお、課税所得が695万円を超えると、上場株式などの申告分離課税よりも高い税率(23%)となります。今回のケースのように暗号資産で400万円の利益が出た場合(ほかに所得がないと仮定)、税額は以下のように求められます。


・課税所得金額×税率-税額控除額
 400万円×20%-42万7500円=37万2500円

この所得税に住民税の40万円(10%)が加算され、合計で77万2500円もの税金の支払いが生じる計算です。
 

令和8年税制改正大綱では待望の「分離課税化」が視野に

令和8年税制改正大綱には、金融商品取引法等の改正による分離課税化を前提とした以下のような記載があります。


「居住者等が、暗号資産取引業(仮称)を行う者に対して暗号資産(金融商品取引業者登録簿に登録されている暗号資産等に限る。以下「特定暗号資産」という。)の譲渡等をした場合には、その譲渡等による譲渡所得等については、他の所得と分離して 20%(所得税 15%、個人住民税5%)の税率により課税する」

早ければ令和10年1月から新たな税制が施行され、暗号資産が株式や投資信託と並ぶ投資商品の1つとして、さらにメジャーになる可能性があります。
 

相続時は「時価評価」、価格変動リスクにも注意

掲題のケースのように、リタイア後の資産形成手段としても用いられる暗号資産ですが、相続税の評価は財産評価基本通達に基づき、死亡時の時価が課税対象となります。
 
相続税の税率は最大55%に達するため、価格が高騰したタイミングで相続が発生すると、手元のキャッシュに見合わない高額な納税義務が生じる恐れがあります。
 
さらに、相続税を支払うために相続した暗号資産を売却して利益が出た場合、相続税と所得税を合わせた最大110%の二重課税に陥るリスクもあるようです。
 
日本銀行のWebサイトでは、暗号資産の解説として「法定通貨のような裏付けがなく、価値の保証がない」「需給バランスにより価格変動が大きい」などのリスクが挙げられています。
 
一方、近年のウクライナ侵攻や中東戦争の緊迫化といった地政学リスクの影響で急騰を見せたこともあり、ビットコインなど一部の暗号資産を、金(ゴールド)などに近い安全資産とする見方もあります。
 

まとめ

退職金を元手に暗号資産で利益を出しても、現行の税制では最大55%の総合課税となり、想定以上の税金に驚くかもしれません。さらに、価格高騰時に相続が発生すると、遺族に手元資金以上の納税負担を強いる事態も招きかねません。
 
将来の分譲課税化への期待や、中東情勢などの影響も見極めつつ、遺族に負担をかけないための現金化のタイミングや相続対策を含めた、より慎重な出口戦略が求められるでしょう。
 

出典

国税庁 暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(情報)(令和7年12月)
国税庁 No.1331 上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度
国税庁 No.2260 所得税の税率
財務省 令和8年度税制改正の大綱
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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