“50歳で貯金1000万円”の会社員です。老後資金は“2000万円”くらい必要だって聞くけど、「定期預金」のままだと達成できない? 貯金を元手に60歳まで「NISA」に積み立てれば間に合うでしょうか?

配信日: 2026.04.07
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“50歳で貯金1000万円”の会社員です。老後資金は“2000万円”くらい必要だって聞くけど、「定期預金」のままだと達成できない? 貯金を元手に60歳まで「NISA」に積み立てれば間に合うでしょうか?
50代を迎え、老後を身近に感じるようになった人も多いでしょう。老後資金には2000万円必要だといわれますが、定期預金よりもNISAに積み立てたほうがよいのでしょうか。
 
本記事では、50代の金融資産保有額の平均、定期預金やNISAを10年続けた場合のシミュレーションを解説します。
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50代(単身世帯)の金融資産保有額は平均999万円

金融経済教育推進機構の調査によると、50代(単身世帯)の金融資産保有状況は保有している方が64.8パーセント、保有していない方が35.2パーセントでした。全世代で保有している預貯金残高合計は全国平均で235万円です。50代に絞ると、290万円となっています。
 
また、50代の金融資産保有額は平均999万円、中央値は120万円です。掲題のように50歳で貯蓄1000万円は預貯金残高でみると高額であり、金融資産として捉えた場合でも平均並みの金額といえます。
 

“1000万円”を「定期預金」に預けたら10年でいくらになる?

1000万円を定期預金に預けたら、10年でいくらになるのでしょうか。定期預金の利息シミュレーションを基に、以下の条件で試算します。


・預入金額:1000万円
・預入期間:10年
・金利:0.90パーセント

シミュレーションをしたところ、満期時の定期預金金額は約1072万円となりました。利息は税引き前が約90万円、税引き後が約72万円となっています。なお、この結果は概算値であり、実際の結果と異なる場合があります。あくまで目安として参考にしてください。
 

“1000万円”を「NISA」に積み立てたら10年でいくらになる?

では、1000万円をNISAで積み立てに回した場合はいくらになるのでしょうか。NISAの「つみたて投資枠」を利用すると仮定すると、年間投資上限は120万円とされており、この範囲内での積立が前提となります。
 
ここでは、月額8万3000円を10年間積み立てるケースを想定して試算していきます。仮に、年利3パーセントで運用した場合、金融庁のつみたてシミュレーターによると、10年後の運用収益は161万円、運用資産額は1157万円となるようです。
 
また、年利8パーセントで運用できた場合、10年後の運用収益は499万円、運用資産額は1495万円となる結果です。
 
前述の定期預金に預けた場合と比較すると、一定の利回りを前提とした場合には、資産運用によって得られるリターンには差が生じる可能性があります。ただし、運用利回りは将来を保証するものではなく、市場環境によって変動する点には留意が必要です。
 
また、令和元年に金融庁が提起して世間を騒がせた「老後2000万円問題」ですが、これは当時の平均的な高齢夫婦世帯の家計収支を基に算出された目安であり、老後に必要な資金はその時の物価水準に応じて時々刻々と変化しています。
 
例えば、総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上で無職の夫婦のみの世帯における実収入は月25万4395円でした。
 
一方、消費支出は26万3979円、非消費支出は3万2850円となっています。つまり、1ヶ月当たり4万2434円の赤字となる計算です。
 
この収支のまま老後30年を過ごす場合、取り崩しは1527万6240円となります。令和7年の水準では、老後1500万円問題になっている可能性もあるようです。
 
さらに単身世帯の場合には、生活費が夫婦世帯よりも抑えられる傾向があるため、取り崩し額が相対的に小さくなるケースも考えられます。NISAの場合は高い利回りで運用できた場合、資金の確保が間に合う可能性もあるかもしれません。
 

まとめ

50代の金融資産保有額は平均999万円で、貯蓄1000万円は平均以上といえそうです。1000万円を金利0.9パーセントの定期預金に預けた場合、今回のシミュレーションでは満期時の利息は約72万円となる結果です。
 
一方、NISAに積み立てた場合は積立期間や年利にもよりますが、月額8万3000円を10年間積み立てるケースでは、年利3パーセントであれば161万円の運用収益となりそうです。
 
今後の経済情勢や物価水準による変動に注意しつつ、ご自身の許容できるリスクの範囲内でNISAの活用も検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

金融経済教育推進機構(J-FLEC) 家計の金融行動に関する世論調査 2025年 単身世帯 各種分類別データ(令和7年) 2 金融資産の有無、現在の預貯金残高、4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
金融庁 つみたてシミュレーター
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2025年(令和7年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支<参考4>65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2025年-(18ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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