NISA配当で「月1万円」もらいたい! でも実際「元本300万円」必要でハードルが高い?“時給1200円でアルバイト”のほうが堅実でしょうか?「年利4%」で運用するケースを確認
しかし、いざ計算してみると必要な元本は数百万円規模になり、ハードルの高さに絶望してしまう人が少なくありません。
時給1200円のアルバイトなら、わずか8.5時間ほど働けば確実に手に入る金額です。わざわざリスクを負い、長い時間をかけてまで投資に取り組む価値はあるのでしょうか。
本記事では、労働収入と配当収入の性質を比較しつつ、現実的に月1万円の配当を作るための道筋を解説します。
FP1級、CFP、DCプランナー2級
目次
投資における「配当」とは?
株式投資における配当とは、企業が事業で得た利益の一部を株主へ現金で還元する仕組みです。企業は将来の成長に向けた設備投資などに資金を使い、残った利益を株主の保有株数に応じて分配します。
売買によって得られる利益とは異なり、株を保有し続ける限り定期的に現金が振り込まれる点が大きな特徴といえるでしょう。最大の魅力は、自分が働いていない時間や寝ている間にも、企業が代わりに稼働して収益を生み出してくれる点です。
一度株を購入すれば自動的に入金されるため、手間のかからない「不労所得」として家計の強力な支えになります。長期保有を前提とすれば、株価の値上がりを期待しつつ、積み上がる配当金でさらに資産を増やす好循環が生まれます。
月1万円受け取るためには、仮に予想配当利回りが4%の場合いくら必要? 難しい?
月1万円、つまり年間12万円の配当金を得るために必要な資金を計算してみましょう。
配当利回りは以下の計算式で求められます。
配当利回り(%)=1株あたりの年間配当金÷株価×100
税金がかからないNISA口座を利用し、年利4%で運用できたと仮定すれば、元手は300万円必要になります。税金が約20%引かれる特定口座で受け取るなら、手取り月1万円確保には約375万円の資金が不可欠です。
一見すると「年利4%」は高いハードルに感じるかもしれませんが、過去の実績を見ると決して不可能な数字ではありません。
例えば、日本株では「JT(日本たばこ産業)」や大手通信キャリアなどが、時期によって配当利回り4%、ときには5%を超えていた実績があります。
また、米国の高配当株を集めたETF(上場投資信託)である「SPYD」なども、株価水準によっては4%を超える利回りを記録してきました。
銘柄選定や購入タイミングを工夫すれば、300万円前後の元手で月1万円の配当を作るのは十分に現実的な目標といえるでしょう。
副業として最低賃金で8.5時間働くほうがいい? 投資にメリットはないの?
時給1200円のアルバイトであれば、約8.5時間働けば即座に1万円を稼げるため、短期的な効率は労働が圧倒的に勝ります。労働収入は確実性が高く、働いた時間の対価としてすぐにお金が手に入るため、今すぐ現金が必要な場合に適しています。
しかし、労働収入は自分の時間を切り売りし続けなければならず、病気やけがで働けなくなった瞬間に収入が途絶えるリスクを抱えています。一方、株式投資による配当金は、一度仕組みを作ってしまえば、自分が働かなくても継続的に収入を生み出し続けます。
さらに、企業の業績が伸びて「増配」が行われれば、追加資金を投入しなくても勝手に利回りが向上していく可能性があります。目先の1万円を確実に稼ぐための労働と、将来の自由な時間を確保するための投資は役割が異なるため、両方をバランスよく組み合わせるのが賢明です。
まとめ
投資の配当金だけで月1万円を得るには相応の元本が必要ですが、時間をかけて育てていく価値のある資産です。労働収入は即効性がありますが、自分の時間を使い続ける必要があるため、体力や時間の限界がいずれ訪れます。
まずは労働で種銭を稼ぎつつ、新NISAなどを活用して少しずつ「お金に働いてもらう」仕組みを作っていきましょう。
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級