毎月イオンで「2万円」は買い物しています。株主優待は「1~7%還元」だそうですが、100株買って“元を取る”ことはできますか? いくら得になるのかも解説
本記事では、イオンの株主優待「オーナーズカード」の基本的な仕組みから、月2万円の買い物でいくら得になるのか、100株を購入した場合に何年で元が取れるのかを順に解説します。
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イオンの株主優待の概要
イオンの株主優待は、100株以上を保有する株主に「オーナーズカード」が発行され、買い物金額に応じてキャッシュバックを受けられる仕組みです。権利確定日は年2回(2月末・8月末)で、対象となる新規株主には権利確定から約2ヶ月後にカードが届きます。
還元率は保有株数によって段階的に設定されており、2026年2月末以降(2025年9月の1:3株式分割後)は、100~199株が1%、200~299株が2%、300株以上が3%となり、最大で9000株以上の場合は7%まで上がります。
オーナーズカードを提示できる店舗はイオン、マックスバリュ、ザ・ビッグなどのグループ店舗で、支払い方法は現金・WAON・イオンマークのクレジットカード・イオンギフトカードなどが対象です。なお、PayPayや他社クレジットカードは対象外なので、購入前に自分の普段の決済方法を確認しておく必要があります。
イオンで月2万円の買い物をすると優待でいくら得になる?
月2万円の買い物をイオンで続けると、1年間の合計購入金額は24万円になります。100株保有(1%還元)の場合、年間のキャッシュバックは24万円×1%で2400円です。
300株保有(3%還元)なら年間7200円のキャッシュバックが受けられ、同じ買い物金額でも保有株数によって受取額に大きな差が出ます。さらに、毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」では、オーナーズカード保有者は対象店舗での買い物が5%割引になり、この割引と半年ごとのキャッシュバックは併用が可能です。
ただし、タバコ・切手・商品券類・処方箋医薬品・WAONへのチャージ分などは還元の対象外です。月2万円の買い物のうち対象商品がどれくらいを占めるかを把握しておくと、より現実に近い金額で計算できます。
100株の投資で「元が取れる」のはいつ?
前回の権利確定日は2026年2月27日、権利付最終日は2月25日でした。仮に権利付最終日の終値で100株を購入したとすると、22万8400円の原資が必要です。
100株保有時の還元率は1%であり、タイトルの通り月2万円(年24万円)ベースで計算すると年間のキャッシュバックは2400円にとどまります。22万8400円÷2400円で計算すると95年超となります。では、月2万円ではなく食料費全体をイオンで使うとどうなるでしょうか。
一般家庭における食料品を、毎月イオンで購入したと仮定して試算してみます。総務省「家計調査報告 2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、食料は1ヶ月あたり9万4895円の支出です。12ヶ月この支出が続いたとすると、1年間の合計は113万8740円になります。
還元率が1%の場合、半年に1回の還元額は5693円、年間で1万1387円が還元されます。イオン株に約22万8400円を投資した場合、概算では約20年の間、対象店舗で食料品を購入し続ければ投資した金額分の還元を受けられる計算です。
イオンの株主優待は投資コストの回収を主目的とする制度ではなく、日常の買い物に上乗せのお得を長期的に受け続ける仕組みとして捉えるのが自然でしょう。
まとめ
イオンの株主優待「オーナーズカード」は、100株以上の保有でキャッシュバックや感謝デー割引などの特典を受けられる制度です。月2万円の買い物をしている場合、100株保有(1%還元)での年間キャッシュバックは2400円で、「元を取る」目的だけで購入を判断するには向いていません。
ただし、毎月の買い物でコツコツと還元を受け続けられることや、感謝デーに5%割引と優待還元を重ねられることを考えると、イオンをよく利用する人にとっては長期保有に向いた優待といえます。購入を検討する際は、株価の変動リスクも念頭に置きながら、生活スタイルに合った判断をすることが大切です。
出典
イオン 株主優待制度
総務省 家計調査報告 2025年(令和7年)平均結果の概要
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級
