NISAのために“保険を解約”したら「100万円」戻ってきました。NISAに“一括投資”したいですが、高値づかみの可能性もありますよね? 何回かに分けて“分散投資”すべきでしょうか?
本記事では、友人から「保険よりもNISAで積み立てたほうがよい」と言われ、保険を解約して乗り換えるケースを解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
解約返戻金100万円をNISAに一括投資してもよい?
今まで積立型の保険に加入していた人が、友人から「保険よりもNISAで積み立てたほうが、資産形成しやすい」と言われたケースを取り上げます。
積立期間15年・年利5%でシミュレーションしたら、確かにNISAのほうがお金を増やせそうです。
積立型の保険を解約すると、解約返戻金の100万円が戻ってきましたが、10万円程度元本割れしています。「損した分を取り戻したい」とNISAで投資をしようと考えましたが、「一括で投資したほうがよい? それとも分割にしたほうが無難?」と迷ってしまいました。
100万円を一括投資すると、長期的にはリターンが高くなりやすく、合理的とされています。ただし、投資した直後に暴落すると精神的なダメージが大きく、投資初心者には耐えられない可能性があります。
一括投資するかどうか迷う場合は、分散投資のメリット・デメリットを理解したうえで、慎重に判断する必要があるでしょう。
分散投資するメリット・デメリット
解約返戻金で戻ってきた100万円を分散投資すると、高値づかみのリスクを分散でき、投資初心者でも安心しやすい点がメリットです。今までコツコツ積み立ててきたお金を、一括で使うのに抵抗がある人もいるでしょう。
ただし、分散投資は上昇相場の場面では機会損失になります。仮に5万円ずつ毎月NISAで積み立てても、残りのお金は現金で持ち続けることになるため、ほとんど増えません。結局、一括投資するか分散投資するかは、一時的な暴落があったときに耐えられるかどうかによります。
100万円を一度に入れて70万円に下がった場合でも、「長期的に投資するから気にしない」と考える人であれば、一括投資のほうがよいでしょう。反対に「そんなに資産が減るのは耐えられない……」と考える人であれば、分散投資のほうが向いています。
また、50万円を一括投資して、残りを分割で積み立てる方法もあります。トータルリターンで考えるのであれば、一括投資がよいですが、心の安定も大切なため、自分にとって安心できる方法を選びましょう。
まとまったお金をNISAに入れる際の注意点
まとまったお金をNISAに入れる際は、次のような注意点があります。
・保険の保障が不足していないか確認する
・購入する銘柄を選ぶ
・購入するタイミングを選ばない
・お金を無駄遣いしない
保険を解約した場合は、死亡保障などが不足していないか、再度確認する必要があります。保障が足りないのであれば、掛け捨ての保険でカバーしたほうがよいでしょう。また、NISAといっても、すべての銘柄がよいわけではありません。直近の利回りだけを見て、効率的ではない銘柄を購入すると、資産運用がうまくいかない可能性があります。
一括投資をする場合は、購入するタイミングを選ばないようにしましょう。株式市場の上げ下げは、投資初心者には読めません。「もう少し下がってから買おう」と待っていると、機会損失になるおそれがあります。
さらに、まとまったお金が手元に入ると、「少しくらいぜいたくしてもよいだろう」と無駄遣いしてしまうリスクがあります。今までコツコツ積み立ててきたお金ですが、老後や子どもの学費など、本来の目的があったのではないでしょうか。一時的にまとまったお金が入ってきたからといって、無駄遣いしないようにしましょう。
まとめ
保険を解約して戻ってきたお金をNISAに入れる場合、資産形成上は一括投資が合理的です。ただし、投資した直後に下がった場合、耐えられずに売ってしまうリスクがあります。
一括投資か分散投資かは、自分の性格やリスク許容度などを意識したうえで、判断しましょう。また、保険を解約したことで、保障が不足しないかを再度確認するのをおすすめします。
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
