不動産投資の「空室率」はどこまで見込むべき? 満室前提で考えると、収支は大きく変わるの?

配信日: 2026.05.24
この記事は約 3 分で読めます。
不動産投資の「空室率」はどこまで見込むべき? 満室前提で考えると、収支は大きく変わるの?
不動産投資では、家賃収入が毎月入るイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、実際には空室が発生する可能性があります。そのため、「満室前提」で収支を考えてしまうと、想定より利益が少なくなるケースもあります。特に、ローン返済がある場合は、空室によって家計へ影響が出ることもあるため注意が必要です。
 
本記事では、不動産投資で考えておきたい空室率の目安や、収支への影響について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

不動産投資で「満室」が続くとは限らない

不動産投資では、常に入居者がいる状態を維持できるとは限りません。入居者が退去した場合、次の入居者が決まるまで数週間から数ヶ月かかることがあり、地方などではそれより長く空室が続く場合もあります。その間は家賃収入が入らないため、収入が減少します。
 
さらに、退去後にはハウスクリーニングや設備修理が必要になることもあります。壁紙の交換やエアコン修理などが発生すると、追加費用が必要です。
 
特に、地方エリアや人口減少が進む地域、築年数が古い物件では、空室期間が長くなる傾向があります。人口減少や高齢化が進む地域では、住宅需要が減り、以前より入居者が見つかりにくくなるためです。
 
そのため、「毎月必ず家賃が入る」という前提で考えるのではなく、一定の空室リスクを見込んで収支計画を立てることが重要です。
 

空室率によって収支はどれくらい変わる?

空室率が変わると、年間収入は大きく変化します。たとえば、家賃8万円の物件を1室所有している場合、満室なら年間収入は96万円です。しかし、年間2ヶ月空室になれば、収入は約80万円まで減少します。
 
さらに、ここから管理費、固定資産税、修繕費、ローン返済などの費用を支払う必要があります。表面利回りでは利益が出ているように見えても、実際の手取りは大きく減ることがあります。
 
仮に、満室を前提に毎年20万円の手取りを想定していた場合でも、空室が長く続くと手取りが大きく減り、ローン返済が厳しい状況になる可能性もあります。特に、ローン返済額が家賃収入に占める割合が高い場合は注意が必要です。
 
不動産投資では、「満室前提の家賃収入」だけでなく、諸費用やローンを差し引いた「手取りがどれくらい残るか」を確認することが大切です。
 

空室率はどの程度見込むべき?

一般的には、不動産投資では年間5〜10%程度の空室率を想定するケースが多いとされています。たとえば、満室時の年間家賃収入が100万円の場合、空室率5〜10%を見込むと、5〜10万円程度の収入減が発生する可能性があるというイメージです。
 
ただし、適切な空室率は物件によって異なります。一般的には、駅近や築浅など賃貸需要の高い物件は空室リスクが比較的低い傾向があります。
 
一方で、築年数が古い物件や、人口減少エリアなど賃貸需要が弱い地域では、やや高めの空室率を想定しておくほうが安全とされています。また、単身者向け物件は転勤や進学などで入居者の入れ替わりが比較的多く、ファミリー向け物件より空室が発生しやすい傾向があります。
 
不動産会社に周辺エリアの入居状況を確認したり、近隣物件の募集条件や空室状況を調べたりすることも重要です。「現在満室だから安心」と考えるのではなく、周辺エリアの需要も確認しておきましょう。
 

長く安定した経営には現実的な収支計画が重要

不動産投資では、満室状態だけを前提にすると、実際の収支との差が大きくなることがあります。特に、空室だけでなく修繕費や設備交換費用なども発生するため、余裕を持った資金計画が必要です。想定より収入が減っても対応できるよう、現実的なシミュレーションを行うことが大切です。
 
また、購入前には複数の不動産会社へ相談し、周辺の空室率や家賃相場を確認すると安心です。表面的な利回りだけで判断せず、「空室が出ても続けられるか」という視点で考えることが、不動産投資で失敗を防ぐポイントといえるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu