クレジットカードが「残高不足」で引き落としができなかったと連絡が……。なにかペナルティはありますか？

口座の残高不足でクレジットカードの支払いが滞ってしまったという経験をしている人は多いでしょう。
 
すぐに気付き支払いを済ませられればよいですが、そのまま放置してしまうとさまざまな問題が生じます。本記事では、クレジットカードの支払いをしなかった場合のリスクや対処方法を紹介します。

クレジットカードの支払いが遅れたらどうなる？

ここでは、クレジットカードの支払いが期日通りにできなかった場合に生じる問題を紹介します。
 

クレジットカードが利用できなくなる

決められた期日までに支払いをしない場合、利用分の入金が確認されるまでクレジットカードが使えなくなってしまう恐れがあります。
 
カードの利用を再開するためには、入金していない分を支払わなければなりません。しかし、遅延分の支払いを行っても、利用限度額などが制限されるケースがあります。支払いは期日までに行うよう注意しましょう。
 

支払い遅延に伴う損害金が発生する

支払いが遅延すると、支払期日の翌日から入金が確認できるまで、遅延損害金と呼ばれる利息が発生するケースがあります。
 
具体的な金額を算出する計算方法は、カード会社によってさまざまですが、会員規約の遅延損害金条項で確認できます。詳細な遅延損害金の金額を知りたい場合は、カード会社に問い合わせてみてください。
 

審査に影響をおよぼす可能性がある

支払遅延が長期におよんだり、何度も繰り返されたりすると、信用情報に記録が残ります。信用情報に記録された情報は、新たにクレジットカードを申請する際や、さまざまなローンを組む際の審査に影響をおよぼす可能性があります。場合によっては審査に通らなくなってしまう恐れがあるため注意しましょう。
 

督促状を無視するとどうなる？

クレジットカードの支払遅延が続くと、1週間ほどで利用が停止されます。信用情報に事故登録されるのは約2ヶ月後です。2〜3ヶ月には強制解約が行われ、3～6ヶ月で財産差し押さえといった流れで進みます。
 
具体的には、支払日に入金確認できていない旨の連絡が郵便や電話などで行われます。分割払いやリボ払いなどで支払っていた場合、支払遅延が生じると期限の利益を喪失することとなり、残額の一括請求を受けるかもしれません。
 
一括請求を受けたあとも放置すると、未払いの利用額分を回収するために、カード会社が裁判所での手続きを開始します。
 
一般的には、債権者であるカード会社側の主張が認められるため、裁判所から債務者に判決書や仮失効宣言付支払督促が送付されます。裁判所が認めれば、債務者の財産が実際に差し押さえられることになるでしょう。なお、差し押さえ実行日は債務者に伝えられません。
 

クレジットカードの支払いができなかった時の対応

もしクレジットカードの支払いができなかった場合、銀行口座からの再引き落としやコンビニでの支払いをはじめ、カード会社指定の銀行口座への入金などの方法で対応しなければなりません。カード会社から届く案内を確認し、次の支払期日までに必ず口座に入金を行っておきましょう。
 
なお、コンビニやクレジットカード会社指定の銀行口座に入金する際は、振込手数料や遅延損害金が生じる可能性があることに注意が必要です。
 

残高不足にならないために

口座の残高不足で支払遅延を起こさないためには、給与振込口座とクレジットカードの支払口座を統一したり、自動振込設定を行ったりすることが必要です。スマホに通知されるように設定しておけば、入金を行いやすくなります。
 

放置すると最終的に財産が差し押さえられる可能性もある

クレジットカードの支払いが口座から引き落とされなかった場合、そのまま放置すると裁判手続きに進み、差し押さえに発展する場合があります。そのため、引き落とされていないことに気がつけば直ちに入金する必要があります。
 
なお、次の再引き落としを待つ場合は、必ず利用金額分が口座に入っているか確認しておきましょう。また、コンビニやクレジットカード会社の指定口座に直接振込を行う際は、手数料がかかる点に注意が必要です。スマホの通知設定を利用して、支払い忘れを起こさないようにしましょう。
 

出典

最高裁判所　支払督促を受けた方へ…
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー