クレジットカードの「暗証番号入力」が必須になったと聞きました。「タッチ決済」できるカードでも、これからは毎回暗証番号の入力が必要なのでしょうか？“サイン認証の廃止・暗証番号の必須化”について解説

2025年3月末をもってクレジットカードの暗証番号入力をスキップし、サインにて本人認証を行う「PINバイパス」が廃止となりました。これにより、クレジットカードの暗証番号が分からない場合、今まではサインをすることでカードを利用することができていましたが、できなくなったのです。
 
本記事ではタッチ決済の場合もクレジットカードの暗証番号入力が必要なのかどうか解説します。

少額の取引は暗証番号不要

クレジットカードの情報をスマホに入力してスマホで決済ができるようにしていたり、クレジットカードのタッチ決済機能を利用したりしている人もいるでしょう。
 
タッチ決済の大きなメリットは、会計を迅速に終えられるところです。しかし、クレジットカードを使う度に毎回暗証番号を入力していると、手間となってしまいタッチ決済のメリットが半減してしまいますよね。
 
2025年4月より、クレジットカードの利用には原則、暗証番号の入力が必要となりました。しかし、1万円または1万5000円以下の少額でタッチ決済を利用する場合、タッチのみ、または暗証番号の入力をスキップしてサインで本人認証を行う方式は継続されるため、暗証番号は不要です。
 
クレジットカードのタッチ決済機能は、1万円または1万5000円を上限としている会社が多いため、タッチ決済は基本的に暗証番号不要で利用できるのです。
 

タッチ決済でも暗証番号が必要な場合がある

クレジットカードのタッチ決済機能を利用する際、暗証番号入力が必要なケースがあります。それは、お店がサインレス（暗証番号不要）決済に対応していない場合や、取引金額が少額ではない場合です。
 
サインレス決済ができるのは、事前にクレジットカード会社と専用の契約を締結している店で少額の決済だった場合のみです。一部、クレジットカードの上限金額までタッチ決済が可能な会社もあります。そのため、サインレス決済に対応していないお店や利用金額が高額だった場合は、タッチ決済でも暗証番号が必要です。
 
また、サインレス決済ができるのは1回払いのみで、リボ払いや分割払いの場合は暗証番号の入力が必要となります。
 

クレジットカードの暗証番号を確認しておこう

クレジットカードの暗証番号を忘れてしまい、分からないままタッチ決済を利用している人もいるのではないでしょうか？
 
クレジットカードの暗証番号は、不正利用を防ぐためにあるので、分からないままでは危険です。普段タッチ決済で利用していて暗証番号を使わないクレジットカードであっても、暗証番号を確認することをおすすめします。
 
クレジットカードの暗証番号を忘れてしまった場合、クレジットカード会社に電話やWebで問い合わせることで確認することができます。暗証番号の確認の際は、本人確認として個人情報やクレジットカードのセキュリティコードが必要になることがあるので、手元に書類を用意したうえで問い合わせるとスムーズです。
 

タッチ決済は暗証番号入力が不要だが、暗証番号が分からないまま利用するのはおすすめしない

2025年4月より、クレジットカードの利用時にはサインだけで本人確認することができず、暗証番号の入力が必要となりました。
 
しかし、タッチ決済など少額の場合は暗証番号の入力は必要ありません。タッチ決済は迅速に会計を終えられるのが大きなメリットですので、暗証番号の入力が不要だとスムーズに決済ができて便利ですよね。
 
クレジットカードの暗証番号が分からなくなってしまった場合、タッチ決済がメインだとしてもそのまま使い続けることはおすすめしません。タッチ決済でも暗証番号の入力が必要なケースがありますし、クレジットカードの暗証番号は不正利用を防ぐための大切なシステムだからです。
 
手元に暗証番号の分からないクレジットカードがある人は、カード会社に暗証番号を問い合わせしておきましょう。
 

出典

日本クレジットカード協会 ICクレジットカードの正しいお取扱いについて
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー