更新日: 2019.01.10 家計の見直し

親子で学ぼう! 正しいお金の管理方法を身につけるには?

執筆者 : 下中はなえ

親子で学ぼう! 正しいお金の管理方法を身につけるには?
子供にきちんとした金銭感覚を身につけてほしいと、最近注目が集まっている子供の「お金の教育」。
 
何歳くらいから始めたらいいのかな、普段の生活でどのようなことを教えたらいいのかな、など分からないことが多いですよね。
 
子供と一緒に親も「お金の教育」について学んでいきましょう。
 
下中はなえ

Text:下中はなえ(したなか はなえ)

FPwoman Money Writer’s Bank 所属ライター

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業)
第一種証券外務員、内部管理責任者
2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は東京において、資産運用や税制等多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っている。
 
《FPwoman 貯金美人になれるお金の習慣》
エフピーウーマンは、女性ファイナンシャルプランナーによる、女性のためのお金の総合クリニックです。当社の所属ファイナンシャルプランナーは全員が女性。家計管理、資産運用、不動産、保険、年金など幅広いお金の知識と、女性ならではの視点から、人生をより豊かに、キラキラと輝かせるための「お金の教養」を伝えています。http://www.fpwoman.co.jp/contents/

お金の教育が活発化

日本では最近、子供へのお金の教育に注目が集まっています。
 
例えば、2016年には、ジュニアNISAがスタートしました。これは、未成年者を対象とした少額投資非課税制度で、0~19歳を対象に、年間80万円まで非課税で、株式投資信託などの商品に投資を行うことができます。
 
また、小学校では、国語や社会の授業中に、お金の正しい使い方や管理の方法を学ぶ授業を取り入れる動きが活発化しています。文部科学省をはじめとして、国として、金融教育に力を注いでいることが分かりますね。
 
さらに本屋さんを覗くと、子供向けのお金の教本が数多く並んでおり、親も一緒に勉強することができるものが出版されています。
 
実のところ、日本で金融教育の重要性が注目を集めるようになったのは、ここ数年の話。私たちが子供の頃には、「お金の教育」という考え方は、あまり馴染みがなかった方も多いのではないでしょうか。では、子供のお金の教育とは、一体どんなことをすればいいのか、具体的に見ていきましょう。
 

お金の教育を始めてみよう

親ならば、自分の子供には、きちんとお金を管理できる大人になってほしいと願いますよね。子供と一緒にお金について学ぶには、その子の年齢別に、学ぶ内容を変えていきましょう。ここからは、今すぐスタートできる金融教育についてご紹介します。
 

幼少期

まずは、幼稚園など、小学校に進学する前のお子さんの場合です。
 
最初は、お母さんやお父さんと一緒に始めるお買い物ごっこから。物を買う時にはお金を払う、お金を使うと手元のお金(貯金)が減っていく、お手伝いをする(労働をする)ことで、対価としてお金をもらうことができるなど、お金の基本的な流れについて、ごっこ遊びから学んでいきましょう。
 
おもちゃのコインやお札を使うとイメージがつきやすく、簡単な計算を学ぶきっかけにもなります。お子さんとしっかり向き合ってごっこ遊びをすることで、子供自身がお金に対して興味を持ちやすくなるでしょう。
 

小学生

小学生になったら、毎月おこづかいをわたし、自分でお金を管理する習慣を身につけていきましょう。おこづかいの範囲内(予算の範囲内)で、自分の欲しい物を購入するためにはどうしたら良いのか、お金の使い方の計画を立てていきます。最初は難しいと思うので、親も一緒に考えてあげましょう。
 
さらに、夏休みなどに開催されている、子供向けの金融教室に参加してみるのもいいですね。大手金融機関などが企画している子供向けのお金の教室では、お金のプロが、その管理の重要性について噛み砕いて説明をしてくれます。
 
また、子供達に人気のキッザニアなど職業体験ができる施設では、銀行員になりきることも可能。楽しみながらお金の知識を身につけることができます。夏休みの自由研究のトピックにもなるので、興味がある方はぜひ調べてみましょう。
 

中学生・高校生

お子さんの年齢が上がってきたら、一歩踏み込んだお金の教育にステップアップ。今あるお金を増やすために、資産運用にチャレンジしてみましょう。
 
先ほどご紹介したジュニアNISAを利用すれば、非課税で投資を始めることができます。金融機関での証券口座の開き方、株や債券など、金融商品にはどのようなものがあるのか、損をしないためにはどうしたら良いのかなどについて、実践の場で学ぶことができますね。
 
実際のところ、親世代においても、資産運用を積極的に行っている人は少数派。日本銀行調査統計局が2018年6月に発表した調査によると、2018年3月末において、家計の金融資産は、現金・預金52.5%、債務証券1.3%、投資信託4%、株式等は10.9%となっています。家の資産の半分以上を現金や預貯金として寝かせておいていることが分かりますね。
 
これを機に、親も一緒に、日々の経済ニュースや、世界の景気などにもアンテナを張り、週末には一緒に新聞をチェックする、気になる業界や企業について調べて見るなど、ぜひ親子で資産運用にチャレンジしてみましょう。
 

お金の知識は一生もの

お金についての教育は、今のところ日本において、学校のテストや受験勉強には直接関係ありません。しかし、人が自立して生きていくためには必要不可欠な知識です。
 
欧米では、早くから金融教育の重要性が唱えられており、多くの子供達が小さい頃からお金について勉強をしています。今まで金融教育に馴染みがなかった私たち大人も、積極的に家庭で取り入れていくことが大切です。
 
いかがだったでしょうか。子供のお金の教育について、イメージはわきましたか。お金の教育は、子供の一生の財産となる大切な知識です。子供が将来自立した大人として生きていくために、ぜひ親も一緒になって取り組んでいきましょう。
 
TEXT:FPwoman 貯金美人になれるお金の習慣
下中英恵(したなか はなえ)
FPwoman Money Writer’s Bank 所属ライター
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業)

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