今月ピンチかも・・家計のピンチを解消できる3つの整理
配信日: 2019.03.13 更新日: 2024.10.10
ズルズル赤字は根本的な見直しが必要な一方、不定期の支出の場合、家計の通常運行のバランスが崩れることが原因です。そのため、家計を整理すれば未然に防ぐことができます。今回は、3つのお金の整え方をご紹介します。
執筆者:波多間純子(はだまじゅんこ)
㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント
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家計を年単位で把握する
給料などの収入はたいてい月ごとに支払われるので、私たちはふだんの家計管理を月単位で考えています。そのため、年間で出ていく支出がうっかり頭から抜けてしまうのです。
つまり、ピンチを招く原因はお金自体が足りないことではなく、お金の整理が不十分なこと。そこで、あらかじめ想定できるお金を用意して防ぎましょう。
<主な年単位の支出>
〇税金(固定資産税、自動車税など)
〇保険料(年払いの生命保険や自動車保険など)
〇その他年払い費用(NHK受信料など)
〇子どもの大学等の授業料
こうした年単位の支出は、大概ボーナスで埋めて一息つきます。しかし、ボーナスが下がったときには、たちまち足りなくなってしまいます。
「支出を見える化する」ことが有効です。
発生する支出を月ごとに書き出して、見えるところに貼っておきましょう。そのうえで、必要な金額を積み立てていくと万全です。一見、単純なことのように感じますが、忙しい日々の中で家計を管理するためには、頭に数字が即浮かぶくらい明確にしておくのが大事です。
不定期支出には専用口座を用意する
2つ目は、不定期に訪れる不意の支出の整理です。こちらを毎月の生活費から払えば、月末までにお金が足りなくなるのは必至。
<主な不意の支出>
〇交際費
〇年末年始などイベント月の出費
「不定期支出の専用口座」をつくり、一定額をプールして対応します。
例えば、親戚の結婚式など急な支出を専用口座から引き出せば、月の生活費の予算オーバーを防げます。
1年続けることにより、年間で出ていく「不意の支出額」が分かります。その金額分を、翌年の予算として専用口座に入れておけば、慌てることがなくなります。さらに、通帳に直接支払い目的を書き込んでおくと、後から確認できて便利です。
ただし、子どもの不意の支出に関しては、別建てで用意するのがおすすめ。子どもへの支出は長期にわたるうえ、年ごとに増えていくため、一貫して見通せることが大切だからです。
「昨年に比べて支出が増えている。今年進学すればもっと必要だな」
「上の子にこれだけかかったから、下の子も同じくらい準備しておかなきゃ」といった振り返りや見通しが立てられます。
子ども専用の支出口座は、児童手当のみ入金される口座を用意して、そこから引き出すといいでしょう。
数年単位の支出は目的別通帳をつくる
3つ目は、数年に一度出ていくお金です。
<主な数年単位の支出>
〇家族旅行(1~3年サイクル)
〇大型家電買換(5年サイクル)
〇マイカー資金(7~10年サイクル)
〇リフォーム資金(10年サイクル)
まとまった金額になりがちなので、あらかじめ積立貯蓄で準備をしておくと安心です。
積立用通帳には、目的ごとの名前をつけるのがおすすめです。
ネーミングは具体的なほうがベターです。例えば、旅行ならば「ハワイ!積立」などと行き先を明記すると積立の励みになりますし、将来の準備ができている安心感や喜びが生まれます。
最も少ない月の収入を基準にする
急な支出に慌てないコツは、こうした「不定期出費」を準備することの他に、毎月の支出水準をできるだけ一定にすることです。
家計の相談でよく受けるのは、残業などで毎月収入が増減するため、減った月に対応ができないというもの。その場合は、1年を通して最も少ない給料の月を基準にし、生活費を見積もるのが肝心です。
給料口座とは別の生活口座に、毎月定額を自動振替するサービスを利用すれば、リズムがつくれます。
執筆者:波多間純子(はだまじゅんこ)
㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント
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