最終更新日:2019.06.13 公開日:2019.06.08
家計

「年収が低いから副業しよう!」会社員が気をつけるべき注意点

執筆者 : 堀江佳久

「会社員は気楽だ」と歌った歌手がいたのは1961年、日本が高度成長期の頃でした。
 
あれから58年がたった今、会社員の現状はどうでしょうか?仕事のストレスによる疾患や過労死などの問題が目立つようになり、ブラック企業が増え、AI(人工知能)が会社員の仕事を奪う時代になってきました。
 
会社に尽くしてきたはずの50代は、役職定年制度などで給与ダウン。そして、人生100年時代なのに、60歳で辞めても原則年金が出ず。しかも、再雇用されると給与が大幅ダウンし、昔の部下に使われる状況に追い込まれます。
 
しかし、住宅ローンや子供の教育費、親の介護費用を考えると、今の会社にしがみつくしかない人も多いのではないでしょうか。
 
今回は、このような会社員を取り巻く厳しい状況を、いくつかのできごとをもとに振り返ります。そして、こうした状況を打破し、給料ダウンを少しでも補うために副業をする場合、注意すべき点について考えてみます。
 
堀江佳久

執筆者:

執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

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堀江佳久

執筆者:

執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

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会社員を取り巻く厳しい状況

■会社員の年収が減っている

国税庁の「平成29年分民間給与実態統計調査」によると、民間事業所に1年を通じて勤務した給与所得者の一人当たりの平均給与は、平成19年分が437万円でした。
 
その後、徐々に減少していき、平成27年分が420万円と前年より5万円ほど増え、平成28年分が421万、平成29年分が432万円とまた少しずつ増加しています。しかしながら、平成29年分は、10年前の平成19年より5万円ほど低いことが分かります。
 
また、これは手取り額ではなく、所得税や社会保険料などを控除する前の額です。社会保険料などが毎年少しずつ増えており、同じ年収でも手取りが減っています。さらに、消費税の増税により、ますます家計が苦しくなっています。

■AIが仕事を奪っている

2019年4月28日付日本経済新聞によると、三菱UFJ銀行は2023年度までに、RPA(ロボテック・プロセス・オートメーション)の導入により、本部に所属する社員数を半減する方針が発表されたということです。約3000人分に相当する業務量が減るようです。
 
今後、ますます自動化などが進み、人が行う仕事をAIやロボットが取って変わる時代になってくるでしょう。

■再雇用で大幅給与ダウン

60歳で再雇用(継続雇用)になった場合に、60歳時点の給与と比べて、30%以上ダウンするとした企業が60.7%という統計が、厚生労働省から発表されています。そのうち50%以上と回答した企業は16.1%となっていました。
 
60歳以降、原則年金が出ない5年間は、ダウンした給料で食べていくしかないでしょう。さらに、65歳からの老後に備えて、財産を蓄える必要があるのです。
 

副業をする場合の注意点

■副業が認められているか確認しよう

厚生労働省によると、平成26年度中小企業庁委託事業の「平成26年度兼業・副業に係る取組み実態調査事業報告書」では、副業を「推進していないが容認している企業」が14.7%、「容認していない企業」が85.3%でした。
 
現在ではもう少し副業を認める企業が増えていると思います。2019年5月20日の日本経済新聞によると、東証1部上場などの大手企業に対するアンケートにおいて、約120社のうち約5割の企業が、従業員に副業を認めていることが分かりました。
 
ただし、あくまでも会社によるので、ご自分の会社が副業を認めているかどうか確認する必要があります。

■働きすぎに注意

いくら会社で副業が認められているからといって、沢山の副業による長時間労働で体調を壊したり、ストレスが溜まっては本末転倒です。健康があっての人生ですので、働きすぎには十分注意をしましょう。

■税制面での注意点

副業による収入で、原則20万円を超えたら確定申告をする必要があるというのは、ご存じの方が多いと思います。その他の税制面でも注意点がありますので、以下紹介します。
 
(1)配偶者控除が受けられなくなる場合も
2018年から配偶者控除の仕組みが変わり、年間所得が1000万円を超える人は控除を受けられなくなりました。
 
この基準は、本業と副業を含めたすべての所得を合計したものになります。副業で沢山稼いだ場合は、注意が必要です。もちろん、本業だけで基準を超える人は気にする必要はありません。
 
(2)社会保険料が発生する場合も
厚生年金や健康保険は、副業でも一定の条件を満たすと保険料を払う必要があります。
 
例えば、大企業などでは、社会保険の加入条件が「週20時間以上、年収106万円以上」などへ変わってきています。これら加入条件に当てはまる場合は、社会保険料を払う場合がありますので、注意しましょう。
 
出典:国税庁「平成29年分民間給与実態統計調査結果について」
   日本経済新聞 電子版2019年4月28日「三菱UFJ、本部人員を半減 営業などに異動」
   厚生労働省「「高年齢者の雇用・就業の現状と課題Ⅱ 4.高年齢者の継続雇用の現状と課題 継続雇用後の給与水準の変化」
   厚生労働省「副業・兼業について 副業・兼業の現状(企業側)」
   日本経済新聞 電子版2019年5月20日「副業解禁、主要企業の5割 社員成長や新事業に期待」
 
執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)
ファイナンシャル・プランナー
 



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