更新日: 2024.10.10 ライフプラン
令和時代の新しいライフデザインとは
私がFPになった時、感動したのが「ライフプランニング」という人生設計図。夢や希望が上手く行かなかったのは、そこに資金計画が足りなかったからと言っても過言ではありません。夢と資金は車の両輪。夢ばかり追いかけて資金がなければ叶いません。また、がむしゃらに資金をためても、時間に余裕がなかったり、計画が曖昧だったりでも夢は叶いません。
そして、そのライフプランニングの精度をあげるのが『ライフデザイン』。人生100年時代をどう生きるのか、『ライフデザイン』を描いてみませんか。
執筆者:寺門美和子(てらかど みわこ)
ファイナンシャルプランナー、相続診断士
公的保険アドバイザー/確定拠出年金相談ねっと認定FP
岡野あつこ師事®上級プロ夫婦問題カウンセラー
大手流通業界系のファッションビジネスを12年経験。ビジネスの面白さを体感するが、結婚を機に退職。その後夫の仕事(整体)で、主にマネージメント・経営等、裏方を担当。マスコミでも話題となり、忙しい日々過ごす。しかし、20年後に離婚。長い間従事した「からだ系ビジネス」では資格を有しておらず『資格の大切さ』を実感し『人生のやり直し』を決意。自らの経験を活かした夫婦問題カウンセラーの資格を目指す中「離婚後の女性が自立する難しさ」を目のあたりにする。また自らの財産分与の運用の未熟さの反省もあり研究する中に、FPの仕事と出会う。『からだと心とお金』の幸せは三つ巴。からだと心の癒しや健康法は巷に情報が充実し身近なのに、なぜお金や資産の事はこんなに解りづらいのだろう?特に女性には敷居が高い現実。「もっとやさしく、わかりやすくお金や資産の提案がしたい」という想いから、FPの資格を取得。第二の成人式、40歳を迎えたことを機に女性が資産運用について学び直す提案業務を行っている。
※確定拠出年金相談ねっと https://wiselife.biz/fp/mterakado/
女性のための電話相談『ボイスマルシェ』 https://www.voicemarche.jp/advisers/781
目次
『ライフイベント』をしっかり把握しよう
日々の生活は忙しいです。大きな夢と、目先の行事イベント、どちらを優先にしたら良いか迷うことはないですか?SNSの発達で、普段なかなか会えない友人知人とも連絡が取りやすくなり、以前よりイベントが開催しやすくなりました。楽しいイベントは良いことですが、交際費は膨らむばかり。
少しお財布の紐を締めたくなる時もあります。この流れのままでは、自分の目標や夢を実現するための資金へ、お金を廻すことができない危険も!まずは、ライフイベントをしっかり把握しましょう。
まずは、時系列で考えられる自分や家族の行事を把握することです。そしてそれには一体いくらのお金がかかるのか・・行事の内容と予算を確認しましょう。事前に把握することで、資金の工面で慌てることなく、行事を無事に行うことができます。
「ライフイベント」とは、人生における必要なイベントです。飲み会やランチ会のイベントではありません(笑)。だから、予算もかかりますから、事前の把握が必要となるのです。それを中心に、日頃のお楽しみイベントの計画を立てれば、夢も近づいてくるでしょう。
夢を夢で終わらせないためには!?
人生100年時代に大切なのは「人生を楽しく過ごすこと」ではないでしょうか?私は人生のサブタイトルを「常に楽しく賢く生きよう」としています。
人生の折り返し地点を過ぎたので、人生後半には色々な想いがあります。また人生前半の反省も踏まえて、計画的にトライ&エラーを繰り返し、チャレンジし続けて行きたいのです。そうすると、不思議なことに、毎日が楽しくなってきます。常に楽しいから、生き生きできていますし、結果も少しずつついて来ています。
私の周りにいる皆さんは、そのような方がほとんど。しかし、中には不平不満・愚痴の嵐の人もいます。その人たちは、雰囲気が暗く、いつも「自分は不幸だ」と言っています。でも、自分を省みることはなく、少しでも失敗したら、「私はダメだ」と言ったり、人のせいにしたり。この違いは「トライ&エラー」を繰り返しているか否かです。
賢い人たちは、失敗から学ぶことを知っています。そしてこの「トライ」をする前の準備が大切。夢を叶えるために闇雲にトライをしても結果は得られません。家を建てる際に設計図を描くように、自分の夢に対しても設計図を描きましょう。これが夢を夢で終わらせないコツです。
ライフデザインを描こう!
自分の人生を100年として、この後どのような人生を送りたいですか? 目をつぶって、自分が今100歳だとして、どんな人生を送れば満足した人生と思えますか?人それぞれでしょうが、シュミレーションしてみてください。
・住まい/車
・収入
・仕事
・趣味
・友人関係/人脈
・知識/教養
・ビジュアル(美容/健康)
・余暇の過ごし方
・社会貢献度
etc
いかがでしょうか?ワークライフバランスを考えて、欲張りに生きたいですよね。それは不可能なことではありません。設計図・予算書の計画があれば、実現できる可能性は大きいのです。
自分の夢をしっかり確認しよう!ラフ案
とあるご家族のラフ案(例)を見てみましょう。
<このご家族の夢>
ご主人と二人のお子さんの4人暮らし。大恋愛の末結婚したご主人との生活と子供のことが、何より大切です。二人の馴れ初めはハワイでの出会い。奥様はフラダンサー、旦那様はサーファーでした。子供にお金がかかるので、一時趣味のフラは休会。そろそろ復活しようと思っています。
老後の計画もすでにあります。ご主人の実家は四国の海の見える場所、まるでハワイのようです。退職後は夫婦でリターンして、そちらでハワイ文化を教える教室を開きたいと思っています。
ライフデザインを描いているうちに、夢があり過ぎてわけがわからなくなってしまう人がいます。まずは自分の夢の確認。そして、夢の実現の優先順位を考えてください。家族がいる人が、自分の夢ばかり追いかけていては、家庭崩壊の危険が!自分にとって大切なものは何かを把握することも大切ですね。
もし書くのが苦手、イメージが湧かない人は絵を描いても良いかも。一度に書こうとせずに、少しずつ書いてみてください。
ライフデザインの完成→トライ→エラー→Reプラン
ライフデザインのラフ案が書けたら、実際にデザイン(設計図)を描きます。ライフデザインを描くときは、できる所から書きましょう。「ライフイベント欄」を設けることで、子供達の卒業や就職、夫の退職など、すでに決まっているところを埋めていきます。そうしたら、そこを軸に「自分の夢を実現するには何をしたら良いか」がわかりますね。
大切なのは予算案。これが夢を夢で終わらせないコツです。長期計画ですが、45歳までは2〜3年に一度、45歳を過ぎたら誕生日ごとに検討する等、具体的にツメていきましょう。これと一緒に『ライフプランニング』(キャッシュフロー)で、年間の収支計画を立てると「不足する資金」がわかります。
そうするとどうやって資産形成をしたら良いか、みつめ直すことができますね。
もし余ったら、夢の追加をしてみたらいかがですか?墓場にお金は持っていけません。自分でできなければFP(ファイナンシャルプランナー)へ相談するも良し。ここまでライフデザインを描いてから、相談にきて頂けると充実したアドバイスができます。
そして大切なのは、トライ&エラーを繰り返すこと。例えば、急な出費や収入の減少で予算を縮小しなくてはならなくなった際は、夢の規模や期間を変えて、再度デザインをしてみましょう!諦めるのではなく、変化させれば良いのです。こうやっていくうちに、自分の人生が実現した時の喜びはひとしおでしょう。まずは、トライしてみてください!
執筆者:寺門美和子(てらかど みわこ)
ファイナンシャルプランナー、相続診断士