更新日: 2024.10.10 その他家計
クレジットカードでの家計管理って実際のところどうなの? メリットとデメリットを解説
執筆者:國村功志(くにむら こうじ)
CFP(R)、証券外務員一種
大手証券会社で株式・債券・投資信託などの金融商品営業に携った後、ファイナンシャルプランナーの養成団体やFP事務所を経験。現在は資産形成専門FPとしてセミナーや個別相談のほか、マネー系記事の執筆も行う。個人でも投資信託やFXでの資産運用を行い、実践に即したわかりやすいアドバイスを心がけている。
目次
クレジットカードはデメリットも知ってから活用する
内閣府によると、積極的にクレジットカードを利用したいと思う人は40%程度しかいません(※1)。つまり、クレジットカードを持っていてもあまり使いたくない人が多いということです。積極的に利用したくない理由としては、以下の点が挙げられています。
・クレジットカードがなくても不便を感じない
・クレジットカードの紛失・盗難や個人情報の漏えいによる不正使用を懸念
・予算以上の買い物をしてしまう
家計管理の面では、「予算以上の買い物をしてしまう」というのは重要なポイントです。クレジットカードだと手元の現金以上の買い物ができてしまうため、ついつい使い過ぎる人もいるのでしょう。
そういう人の中には「クレジットカードは悪だ!」という意見もあるかもしれませんが、メリットを生かせば家計管理に役立てることもできます。使い方しだいでは、クレジットカードを積極的に使用するのもありだと思いますので、デメリットもしっかりおさえて活用しましょう。
クレジットカードのデメリット…請求が後からくる
クレジットカードの使用にあたって、気をつけておきたいデメリットはいくつかあります。
<デメリット>
・請求が後からくる
・使い過ぎてしまう
・支払いのために口座の現金が不足することもある
・クレジットカードを使えない店がある
・年会費がかかるクレジットカードもある
・リボ払いなど、決済方法によっては手数料が発生することもある
クレジットカードの怖いところは、1~2ヶ月後に請求がやってくることです。買い物の多くをクレジットカード決済していれば請求額も高くなりますので、口座残高にはある程度余裕を持たせておかなければいけません。
中には使いすぎて生活が回らなくなってしまう人もいるため、最低限どれくらい使ったのかは把握しておく必要があるでしょう。決済内容はweb明細やスマホアプリから簡単に確認できますので、移動時間や手が空いた時などにチェックするだけでも使いすぎを防げるはずです。
クレジットカードのメリット……利用明細が家計簿代わりになる
クレジットカードの使いすぎには注意が必要ですが、メリットもたくさんあります。
<メリット>
・利用履歴が残る
・クレジットカードを分けて使うとお金を管理しやすい
・ポイントが貯まり実質的に現金払いよりお得
・財布の現金が減りにくくATMの利用頻度が減る(結果的にATM利用手数料の節約になることもある)
・ネットショッピングがしやすい
・小銭が減って財布がすっきりする
・支払いがすばやく簡単
家計管理においては、利用履歴を振り返ることができるのはメリットでしょう。利用明細があれば、後からでも何にお金を使ったのか簡単に確認できます。家計簿をつけるのが苦手な人は、利用明細を家計簿代わりにし、自分の出費動向を振り返るのも良いでしょう。
その他のメリットとして、目的ごとにクレジットカードを使い分けることで、お金の管理を楽にすることもできます。例えば、食料品や日用品などの生活用、旅行や外食といったレジャー用などのように使い分けすることで、何にお金を使ったのかざっくりと把握するのに役立ちます。
レシートをもらっていても結局見返さずに捨ててしまうという人でも、クレジットカードの買い物履歴なら手間をかけずに管理しやすいでしょう。
クレジットカードは使い方しだいで家計管理にも使える
クレジットカードにはデメリットがあるのも確かですが、気をつけて使えば家計管理の便利なツールにもなります。
使い過ぎの心配もあるかもしれませんが、クレジットカードにしても現金にしても、買い物する時にそれが本当に必要かどうかを一瞬でも考えることが大切です。単純に欲しいだけなら、どちらにせよ無駄遣いに終わってしまう可能性もあります。
クレジットカードは無駄遣いをしなければ家計管理にも役立てることができるため、うまく生活に取り入れることも考えてみてください。
出典
(※1)内閣府 平成28年度世論調査「クレジットカード取引の安心・安全に関する世論調査(平成28年7月)」2016年9月20日
執筆者:國村功志
CFP(R)、証券外務員一種