転職を決めたときに、やっておきたいこととは?
配信日: 2022.09.23 更新日: 2024.10.10
執筆者:秋口千佳(あきぐちちか)
CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士
目次
人生の節目とは?
まずは、具体的な話をする前に人生の節目とはどういったことなのかを簡単にまとめておきます。人生の節目はたくさんあります。
「誕生」「幼稚園(保育園)入園・卒園」「小学校入学・卒業」「中学校入学・卒業」「高等学校入学・卒業」「大学入学・卒業」「就職」「転職」「結婚」「子ども誕生」「退職」などのほか、良いことばかりではなく悪いこともあります。このうち、今回は「転職」にしぼって見ていくことにします。
転職しようと思ったら、すべきことは?
転職しようと決意をする理由はいろいろあると思いますが、ほとんどの人は、「今の生活をより良くしたい」という思いがあるでしょう。その理由は、給料の金額のことかもしれないし、人間関係かもしれません。理由は何であれ、転職しようと決意したらやっておきたいたった1つのこと、それは、自分自身の棚卸しです。
自分自身の棚卸しとは?
転職をするのであれば、今の自分を知る必要があります。今の自分を知って、その自分に合った就職先を探す、というのが一般的なためです。ではどういったことをすべきなのでしょうか。目的が転職(新しい職場を探す)であるため、自分自身の仕事の能力を客観的に書き出す必要があります。以下の項目を参考にしてみてください。
(1)今まで自分が経験した仕事の内容
(2)今まで自分が経験した仕事でどのような成果があったのか
(3)今まで自分が経験した仕事で好きな仕事とその「好き」の理由
(4)今まで自分が経験した仕事で嫌いな仕事とその「嫌い」な理由
(5)これからやってみたい仕事の内容とその理由
(6)今の生活に必要な1ヶ月の金額
(6)に関しては、希望する給料の金額を考えるうえで必要なことでもありますし、万一、すぐに転職できなかったときに、今の預貯金額で生活できるのか、ということをえる必要もあります。
今の生活に必要な1ヶ月の金額は?
上の(6)にある1ヶ月に必要な金額は、独身なのか結婚しているのか子どもがいるのかといったことや、自炊中心なのか外食中心なのかなどにより異なるため、決まった金額はありません。インターネット上には「平均額」などが挙がっていますが、あなたに必要な金額はあなたしか分かりません。
ほとんどの人はざっくりであれば理解していると思いますが、できればこういった機会に正しく自分の必要金額を知ってください。そのために、一覧表を作ってみましょう。一度作っておけば、生活スタイルが変わっても金額を変更するだけで、1ヶ月に必要な金額が一目で分かるので、ぜひチャレンジしてみてください。
(1)通帳から引き落とされている金額(通信費・水道光熱費・家賃・駐車場代・クレジットカード等)
(2)食事代(自炊分・外食分)
(3)日用品・雑貨代
(4)子どもの教育費を中心とする子どもに必要なお金
など
あとはアウトプットするのみ
自分自身の棚卸しができれば、あとはそれをアウトプットするのみです。
まずは「履歴書」と「職務経歴書」にアウトプットする必要があります。つまり、紙に落とし込む文章力が問われます。いかに読み手(企業側)に短時間で理解してもらえるか、です。一番は一文を長文にしないことです。一文が長いと読み手はしんどくなるそうです。これは人事担当者が共通して言うことです。
次の段階に進むと面接になります。面接と言ってもオンラインなのか対面なのかで異なるかもしれませんが、基本は同じです。相手の質問に的確に答えられているか、ということです。「はい」「いいえ」で答えを求められているのに、文章で答えるといったことや、その逆もあります。
そして、しっかり目線を合わせて受け答えをしているかです。目線を合わせて話をできる人は意外と少ないように感じます。これは転職と言った状況だけの話ではなく、社会人として当たり前のことなので、常日頃からしっかり意識しましょう。
人生の節目には、1ヶ月に必要な支出額の把握もお忘れなく
転職は大きな人生の節目です。そのため、不安と希望が入りまじります。1ヶ月に必要な支出額の現状把握は、転職に限らず、人生の節目では必要不可欠です。その現状把握は、一度正確にしておくと、その後は生活スタイルが変更になるタイミングで見直しをするだけで問題なく、常に意識すべきことではありません。
そのため、転職をはじめとする人生の節目のタイミングで、1ヶ月に必要な支出額の一覧表を作成し、それをデータ化し、後々のためにも保存しておくことをお勧めします。家計簿を日々書き残すのは面倒なので、データ化しておきましょう。人生の節目は何度となく訪れます。その都度、お金のことで悩む時間を減らすため、挑戦してみてください。
執筆者:秋口千佳
CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士