更新日: 2024.10.10 その他家計

出産後も変わらない…。夫の浪費癖を改善した妻が設けた「たった一つのルール」とは

出産後も変わらない…。夫の浪費癖を改善した妻が設けた「たった一つのルール」とは
家計の管理方法は、その家庭それぞれ。しかし、夫婦間の金銭感覚がズレていたら、非常に大きないざこざが起きるかもしれない。28歳の妻Aさんもその一人だ。子どもが生まれたにも関わらず、これまでと変わらないペースで浪費する夫のBさんにフラストレーションをためていたとか。
 
そこで「建設的」に提案をしたことにより、夫の浪費について家計の「次のステップ」に移れたという。妻と夫の「折衷案」のリアルをのぞいてみよう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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これは浪費? それとも必要経費?

Aさんは24歳のときに4歳上のBさんと結婚。しばらく家計は別々だったが、妊娠を機に一つにまとめた。Aさんはすでに退職していたが、お小遣いは「お互い3万円」と取り決めていたようだ。
 
「共働きのときはお互いのお金の使い方が気になったことはありませんでしたし、お互いがお小遣い制になってもその範囲内であれば文句を言う気はなかったです。ただ『必要経費』については、当初思っていた以上に目につくようになりました」
 
Bさんは、交通費や接待などで手出しするお金や通勤で使う車の車検やガソリン代など、バッグやスーツなどはお小遣いとは別に「必要経費」としてクレジットカードで支払っていた。Aさんはしばらく自由に使ってもらっていたものの、妊娠して以降、その使いっぷりが目に留まるようになった。その最たる例が「飲み代」だ。
 
「『個人的な取引先との飲み』だと分かりやすいんですが、週一くらいの後輩との飲み代もクレジットを切っていましたから。質問すると『後輩に払わせるワケにはいかない』との返答が必ず返ってきましたね。女性だと先輩と飲んでも割り勘にすることが多かったので、ちょっと理解できない感覚でした。あと、100歩譲って居酒屋ならまだいいのですが、2軒目のガールズバーはどうなんだと思っていました。明細を見れば分かるのに、いっそすがすがしいと感じましたね」
 
また、Bさんはほかにも帰宅途中にコンビニに寄ってホットスナックをクレジットカードで購入するなど、こまごました出費が積み重なり、必要経費だけで月3万円以上使用しているのが常態化していた。「このまま、フラストレーションをためていたら爆発してしまう」と感じたAさんは、子どもが1歳を迎えた頃、ついに家族会議を開催した。
 

感情的にならず、数字の根拠を示して…

家族会議を開く前、Aさんは自分がなぜ夫の出費にイライラしているのか、箇条書きでまとめたという。その項目の一部を教えてもらった。

■Aさんが夫の出費にイライラした理由(一部)

1.お小遣いと同額以上のお金を共通口座から引き出している
2.Aさんは夫と違い、お小遣い以外のお金を「自分のため」に使うことはほとんどない
3.用途の範囲と頻度が自分の想定以上
4.妊娠・出産と環境が変わったにも関わらず、お金を使うペースが変わっていない

「気になることを書き殴ってみたら、意外と『共有していないこと』や『自分の受け取り方』による理由が多いな、と感じました。そのなかでも私のなかで特に不満が大きかった4について話せば、うまくいくんじゃないかと考えました」
 
家族会議の際、Aさんは家計簿アプリの画面を印刷してBさんに提示。妊娠前に口座を共有して以降、現在までBさんの「お小遣い以外」の使い方が変わっていないことを告げた。そして「共有口座は家族の将来のために貯めておくお金」であることを伝えたうえで、たった一つのルールを提案した。
 
「『ちょっとだけ半分ルール』です。飲み会そのものを半分にするのではなく、これまで2軒で飲んでいたら1軒にするとかですね。クレジットカードの項目から具体的に、2人でどうするか決めました」

■『半分ルール』の例

●飲み会は2軒 → 「1軒」
●コンビニは2品 → 「1品」
●ソシャゲに課金する回数は月4回 → 「月2回」

その後、約1年かけて大まかな項目が半減した。その結果、AさんもBさんが「家族や子どものことを考えてくれている」と実感したことで、多少飲み会が多い月なども不満を抱くことがなくなったという。
 

金銭的・感情的な限界が来る前に話し合いを

今回のケースはAさんが早めに行動を起こしたことと、少しずつでも貯蓄ができる程度に収入と支出のバランスが取れていたなど「切羽詰まっていなかった」ことが、夫婦で折り合いがついた大きな要因ではないだろうか。無駄遣いをめぐる環境は、放置していても改善は見込みにくいのでしっかりと自分の感情と家計の現状を整理して、まとめることが重要であろう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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