更新日: 2023.06.06 貯金

ボーナスが「42万円」支給されました! 31歳で貯蓄が少ないのですが、全額貯金すべきでしょうか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

ボーナスが「42万円」支給されました! 31歳で貯蓄が少ないのですが、全額貯金すべきでしょうか?
会社員の楽しみの1つにボーナスがあります。受け取れたり想像以上に額が多かったりすると、つい使いたくなってしまうものです。しかし、人生はまだまだ続くため、全額貯金すべきか悩む人もいるでしょう。
 
今回は、42万円のボーナス支給額が多いのか少ないのかに加え、適切な使い道などについて解説します。特に、31歳と働き盛りであり、かつ貯蓄が少ない人の場合で考えてみましょう。
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2022年の夏季ボーナスの平均支給額は約38万円

まずは、ボーナスの平均支給額を整理します。厚生労働省による「毎月勤労統計調査 令和4年9月分結果速報等」によると、2022年の夏季ボーナスの平均支給額は約38万9000円でした。
 
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの「夏のボーナス見通し」と題した経済レポートでも、2022年の平均支給額は約38万3000円となっています。こうしたデータから、2022年の夏季ボーナスとして42万円を受け取ったのであれば、平均よりも多いといえるでしょう。
 

・産業別の夏季ボーナス支給額を確認

厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和4年9月分結果速報等」によると、2022年の夏季ボーナス平均支給額がもっとも多かった産業は「電気・ガス業」でした。約77万円となっています。これに、約69万円の「情報通信業」、約66万円の「学術研究等」、約64万円の「金融業・保険業」がつづきます。
 
反対に、もっとも少なかった産業は「飲食サービス業等」で、約6万4000円でした。「生活関連サービス等」は約16万円、「医療・福祉」は約28万円となっており、産業ごとに大きな格差があることもうかがえます。
 
42万円のボーナス支給額は、携わる産業によって「多い」か「少ない」かが変わるともいえそうです。
 

30代の平均貯蓄額は500~700万円

続いて、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査 各種分類別データ(令和4年)」をもとに、30代の平均貯蓄額をみていきましょう。
 
世帯主が30代の世帯における平均金融資産保有額は金融資産を保有していない世帯も含めると、515万円となっています。金融資産保有世帯に限ってみれば、710万円という結果でした。また、預貯金は240万円ほどです。
 

・30代の貯蓄額の中央値もチェック

30代でも大きな資産を築いている、いわゆる富裕層が存在します。そのような人たちが平均を引き上げている可能性があるため、より一般的な30代の貯蓄額に近い数値となる中央値もチェックしておきましょう。
 
金融広報中央委員会の同調査によれば、30代の金融資産保有額の中央値は、150万円です。やはり、平均よりも少し下がる結果となりました。30代で金融資産を保有していない世帯の割合は、全体の26.7%です。
 
子どもがいるか否かによっても感覚は大きく変わりますが、「30代の大半は貯蓄が少ない状況である」といえるでしょう。
 

ボーナスは投資を含めた貯蓄に回すと安心

貯蓄が多いか、あるいは少ないかという判断は主観によるところもあり、また、その人の置かれた環境によっても左右されます。
 
周囲に富裕層が多ければ、貯蓄額が平均を超えていても少ないと感じる場合が出てくるでしょう。ボーナスを全額貯金すべきかどうかは、ライフスタイルや将来設計によっても変わります。
 
もちろん、基本は自由です。しかし、貯蓄が少ないと自覚しているのであれば、少なくとも全額を消費に回すのは避けたほうが無難です。仕事を頑張った自分のために一部消費しつつも、ある程度は投資を含めた貯蓄に回すと、将来に向けての安心度も高められるでしょう。
 

ボーナスの使い道は将来を見据えた上での決定がポイント

42万円というボーナスの支給額は、平均よりも多いといえそうです。しかし、産業ごとに格差がある点も認識しておきましょう。
 
使い道は、貯蓄額に加え、ライフスタイルや将来設計によっても変わります。使い道は基本的に自由ですが、貯蓄が少ないのであれば、全額は使わずに貯蓄へと回す分を増やすとよいでしょう。
 
将来を見据えた上で使い道を決定すると節約志向も得られ、安心した生活を送ることにもつながります。
 

出典

厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和4年9月分結果速報等
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 経済レポート 2022年夏のボーナス見通し
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査(令和3年以降) 各種分類別データ(令和4年)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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