エアコンの「ドライ」は「冷房」よりも電気代が安い!? どう使い分ければいいの?
配信日: 2023.06.08 更新日: 2024.10.10
本記事では、エアコンのドライと冷房の違いや、それぞれの機能にかかる電気代、使い分けの方法について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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エアコンのドライと冷房の違いについて
エアコンの「ドライ」と「冷房」は、それぞれ役割が異なります。
「ドライ」は部屋の「湿度」を下げることが目的の機能です。湿度を低くすることにより、体感温度を下げる効果が期待できます。なお、ドライは「弱冷房除湿機能」と「再熱除湿機能」の2つに分けられます。
前者は、湿度を低くするために冷やした空気をそのまま部屋に戻すため、湿度を下げながら部屋の温度も下げられる点が特徴です。一方、後者は、湿度を低くするために冷やした空気をもう一度暖かくしてから部屋に戻すため、部屋の温度を下げずに湿度を下げられます。エアコンのメーカーにより、両方の除湿機能を搭載しているものと、どちらか一方の除湿機能のみ搭載しているものがあるため、搭載機能を確認するとよいでしょう。
一方、「冷房」は「部屋の温度を下げることが目的」の機能です。室温が設定温度よりも高い場合に冷房をつけると、設定温度に到達するまでフルパワーで冷却機能が働きます。冷房はまず部屋の空気を吸い込み、その中に含まれる熱を逃がします。その後、熱が取れて涼しくなった空気を部屋に戻すことで室温を下げる仕組みです。
それぞれの機能にかかる電気代は
消費電力について、某メーカーのある機種について各機能で消費電力を調べたデータによると、冷房機能では0.48キロワット、弱冷房除湿機能では0.18キロワット、再熱除湿機能では0.652キロワットという結果が示されています。
それぞれの機能で1時間ずつ稼働させた場合の電気代を計算してみましょう。なお、電気代は1キロワットアワーあたり31円(税込)と仮定します。
これらの条件で計算すると、冷房に設定した場合の電気代は「0.48×1×31=14.88」となることから14.88円です。同様に、弱冷房除湿機能の場合は「0.18×1×31=5.58」で5.58円、再熱除湿機能の場合は「0.652×1×31=20.212」で約20.21円と算出できます。
これらの結果から、電気代は「弱冷房除湿機能<冷房<再熱除湿機能 」の順に高くなることが分かるでしょう。
エアコンのドライと冷房の使い分け方とは
エアコンのドライと冷房ではそれぞれかかる電気代が異なりますが、電気代だけを気にすると快適な室内にすることが難しくなるため、状況に応じて使い分けることが効果的です。
冷房は、真夏などで非常に暑く、室内の湿度よりも温度の高さが気になる際に適しています。室温が少し暑く湿度も高い場合には、湿度を下げながら室温も下げられる弱冷房除湿機能が、梅雨時などで室温は高くないものの、湿気の多さを感じる日には再熱除湿機能を活用するのがよいでしょう。
その日の室温や湿気の具合に合わせながら、それぞれの機能を使い分けることで快適な空間を作ることが可能です。
必要に応じてドライと冷房を使い分けよう
ドライは「弱冷房除湿機能」と「再熱除湿機能」の2つに分けられ、前者の使用であれば冷房をつける場合よりも電気代は安く抑えられるでしょう。しかし、後者を使用すると冷房よりも電気代が高くなるため、注意が必要です。
しかし、気温や湿度の状況によって適する機能は異なるため、電気代だけを気にするのではなく、必要に応じてそれぞれの機能を使い分けましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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