更新日: 2024.10.10 その他家計
「エアコン」から「扇風機」に変えると、電気代はどれだけ安くなる?
本記事では、エアコンから扇風機に変えると電気代はどれくらい安くなるのかなどについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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エアコンは電力消費が特に高い家電
経済産業省資源エネルギー庁によると、夏季・冬季のどちらも家電製品の中でエアコンが最も大きな消費電力をほこっています。具体的には、夏季では家庭の電力消費のうち、34.2%がエアコンです。電気料金が値上がりする中、エアコンの使用を見直すことは節電の重要なポイントだと言えるでしょう。
エアコンと扇風機では電気代はどれくらい違うのか
具体的な電気代について、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている、31円/kWhを全国電力単価基準として考えます。
エアコンや扇風機の消費電力は製品によってまちまちです。今回は1人暮らし用の8畳用のエアコン600W、扇風機は1台当たり40Wとして計算します。
1人暮らしで600Wのエアコンであれば、1時間あたりの電気代は31円/kWh×0.6=18.6円です。そのため、1日8時間、30日稼働させると、1ヶ月のエアコン代は4464円です。一方、扇風機の場合、1時間あたりの電気代は31円/kWh×0.04=1.24円で、1ヶ月では約298円なので、エアコンのほうが4000円以上高くなります。
なお、上記は8畳用の1人暮らし用600Wでの計算ですが、例えば、家族用で14畳1340Wのエアコンを使用していたり、いくつも部屋があったりすると、扇風機との差はさらに大きくなります。
具体的に計算すると、1340Wのエアコンでは1時間あたり41.54円、1人暮らしの場合と同じように使用していたとすると、1ヶ月では約9970円です。
さらに、600Wのエアコンを2台それぞれ別の部屋で同じように稼働させたとすると、3台合計では約1万9000円です。扇風機をエアコンの代わりに3台稼働させたとすると、約900円なので、その差は約1万8000円にもなります。
熱中症対策として、エアコンと扇風機の併用など検討しよう
ここまではあくまでも完全にエアコンを扇風機に変えた場合の費用の差について見てきました。エアコンを扇風機に変えると、かなりの節電効果が期待できますが、過度の節電は熱中症のリスクを高めてしまいます。
経済産業省 資源エネルギー庁によると、外気温31℃でエアコン(2.2kW)の設定温度を27℃から28℃にすると、年間で約940円の節約になるとしています。温度をあまり下げずに、代わりに扇風機を併用すれば、ある程度の快適性を保ちながら、節電も進められるでしょう。
他にも、エアコンの電気代を節約する方法としては、カーテンやブラインドを活用して外からの熱気を遮断する、定期的にフィルターを清掃する、省エネ性能の高いエアコンに買い替えるなどがあります。
健康的に無理のない節電をしよう
エアコンと扇風機では、使用電力にかなり差があるため、電気代も大きく異なります。とはいえ、単にエアコンの稼働を止めてしまえば、健康を害してしまったり、大きなストレスを抱えてしまったりするかもしれません。
本記事で紹介したように、扇風機との併用など、無理のない範囲での節電を心がけましょう。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネ節電特設サイト 省エネルギー政策について
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A(カタログなどに載っている電気代はどのようにして算出するのですか?)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー