「残業」と「副業」、今と将来を豊かに暮らしたい場合はどちらを優先すべき?

配信日: 2023.06.23 更新日: 2024.10.10

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「残業」と「副業」、今と将来を豊かに暮らしたい場合はどちらを優先すべき?
年収を増やそうとしたとき、残業以外にも副業に取り組むという方法があります。副業を解禁する企業が増加する中、今と将来を豊かにするためには、どちらを優先するべきか悩む方もいらっしゃるようです。そこで、その悩みを解決するために、残業と副業のバランスについて考えていきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

残業と副業それぞれによって得られるメリットとデメリット

まずは残業と副業、それぞれのメリットとデメリットを整理していきましょう。残業によって得られるメリットには、次のようなものがあります。
 

・残業時間に応じて収入が増えることが多い
・成果を出すことができれば、社内で評価されるなどして、より収入を増やすことができる

 
一方で次のようなデメリットもあります。
 

・過度な残業は体調を崩す恐れがある
・生活残業だと判断されると社内での評価が悪くなる

 
それに対して、副業によって得られるメリットには次のようなものがあります。
 

・勤務先から受け取る給与が減少しても、副業収入でカバーできる(所得リスクの分散)
・現在の勤務先とは異なる事業や、より深い事業を行うことでキャリアアップに繋がる
・自分自身で仕事量や内容を調整でき、よりストレスなく働くことができる可能性がある

 
一方で次のようなデメリットもあります。
 

・軌道に乗るまでは、残業よりも収入が少ない期間が続く
・副業に尽力しすぎると本業に支障が出ることがある
・副業に失敗すると、事業に要した支出の負担だけが残る可能性がある

 

今を豊かにしたければ残業の方がいい?

ひとまず今を豊かにしたいと考えるのであれば、基本的には残業が有利です。特殊なスキルがあり、それを売るだけの人脈や営業力がある場合や、既に自身の残業単価に近しい副業を行っている場合などは例外ですが、そうでない限り、副業で残業単価相当額を稼ぐのは難しいからです。
 
例えば、時給1500円の方が8時間残業した場合の収入は、割増分を含め1万5000円です。副業で何かの事業を行い、1万5000円稼ごうと思っても、最初は相当大変です。副業の内容などによっては最初の数ヶ月は売り上げゼロなんてこともザラです。この点考えると、今月や来月をといった今を少しでも豊かにしたいのであれば残業を優先すべきでしょう。
 
また、今の勤務先で昇進した場合に得られるであろう収入の範囲で豊かになりたい場合も、昇進を目指すための残業でよいでしょう。
 

将来を豊かにしたければ副業の方ががいい?

副業は残業と異なり、時間をかけても確実に収入が得られるわけではありません。しかし、軌道に乗れば本業を超えるだけの収入を得られる可能性もあります。
 
仮にそこまでいかなかったとしても、副業でスキルを身に付けることで、本業はもちろん転職によってキャリアアップへつなげることができ、収入を増やすことも可能なことがあります。
 
また、残業を減らして副業メインで稼ぐことによって、結果的に残業するよりも労働時間が減ったり、柔軟な働き方が可能になったりする場合もあるでしょう。それに加え、本業と異なる事業に挑戦することで学びを得て、新たな世界を知ることで知見が広がるというふうに、金銭面以外でも豊かさを得られる可能性もあります。
 
もちろん、残業で将来を豊かにすることも不可能ではありませんが、勤務先からの収入が途絶えたり減少したりしてもカバーができる点や、本業とは異なる体験が得られるといったメリットは少ないことが予想され、本業を大きく超える収入を得られる可能性は低いといえます。
 
時間がかかってでも将来を豊かに暮らしたいのであれば、頑張って副業を優先すべきでしょう。
 

残業と副業はバランスよく行うのが吉

残業と副業、どちらにもメリットとデメリットが存在しています。基本的に今を豊かにしたければ残業を、将来を豊かにと考えるのであれば副業に挑戦してみるといいでしょう。しかし、やり方次第では、残業で今と将来を豊かにすることも不可能ではありません。
 
また、残業と副業をバランスよく行うことができれば、どちらのメリットも享受することができます。
 
いずれにせよ、今と将来の両方を簡単に豊かにはできません。迷っているうちはどちらもバランスよく行い、その中で自分に向いているほうや頑張りたいと思ったほうを優先するという方法がいいでしょう。
 
執筆者:柘植輝
行政書士
 

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