更新日: 2023.07.25 働き方

1950年に導入された「終身雇用」が終わる!? これからの働き方はどうなっていくの?

1950年に導入された「終身雇用」が終わる!? これからの働き方はどうなっていくの?
現代では、終身雇用の制度や、年功序列の評価体制を脱却して、成果主義的な人事評価体制へシフトした企業も多くなっています。今まで親しんできたような、安心・安定して働ける終身雇用制度は、もう終わってしまうのでしょうか。
 
今回は、終身雇用制度とは何か、また、終身雇用制度がなくなった場合に、働き方がどのように変わるのかについて、解説します。今のうちに把握しておいて、いざ自社で体制が変わったというときに、戸惑うことがないよう準備しておきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

そもそも終身雇用とは

終身雇用制度とは、正社員が定年を迎えるまで、企業が雇用を続ける制度のことです。
 
初めに、採用されてから定年までの雇用が約束されることで、従業員は安心して仕事に就けるだけではなく、安定した収入源が確保できます。また企業にとっても、長期的に勤める人材を確保することにより、採用コストや、教育にかかる負担を削減できるというメリットがあります。
 
この雇用体系は、1950年頃に導入されたといわれています。高度経済成長期において、雇用と収入を約束して、優秀な人材を自社で囲い込むことにより、ほかの企業との人材獲得競争に、生き残れるようになっていました。
 

終身雇用がなくなったら働き方はどう変わる?

日本では、終身雇用制度が続いてきましたが、近年、その傾向が変化していることをご存じでしょうか。これは「日本経済の低迷化」「成果主義をもとにした評価体制の普及」「転職の一般化(人材の流動化)」などが、主な要因とされています。
 
終身雇用制度を採用すると、正当な理由がなければ、解雇することはできません。そのため、従業員の意識や意欲が停滞するという一面もあります。
 
日本経済が低迷して、企業もコスト面に余裕がなくなってきたことで、年功序列的な雇用を続けることが難しくなっています。また、成果に応じた正当な評価を得たいとする若年層の意識に合わせて、人事評価の方法を、年功序列方式から変更している企業も増えています。
 
このような流れを受けて、今後は、終身雇用制度の企業がなくなるわけではないものの、成果主義制度を採り入れる企業が、増えてくると予想されます。これから長期的な労働力となる若年層が、成果主義の企業を選んだり、賃金を理由に、すぐに転職したりする可能性もあります。
 
従業員は、収入を維持するために「より積極的に成果を上げていくような働き方」「より効率的な働き方」へ、シフトせざるを得なくなるでしょう。
 

終身雇用でなくなれば、より工夫して働く必要が出てくる

終身雇用制度と、それにともなう年功序列制度から、成果主義へ変わることで、収入も、自身の挙げた成果に応じた金額へと変化します。それに合わせて、効率的・効果的な働き方を模索して、工夫して働く必要が出てくるでしょう。
 
完全に終身雇用がなくなるわけではありませんが、現在勤めている企業が、体制を変えると発表した場合に対応できるように、今のうちから、準備をしておく必要があるかもしれません。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集