更新日: 2023.07.31 働き方

正社員の平均時給は1900円超! 日本で働くならやっぱり正社員一択なの?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

正社員の平均時給は1900円超! 日本で働くならやっぱり正社員一択なの?
厚生労働白書によると、正社員の平均時給は1900円を超える調査結果となっています。正社員以外の雇用形態と比較すると500円以上の時給差があることから、正社員の待遇は恵まれていると言えるでしょう。
 
職場選びで給料面を重視するのは当然ですが、給料面以外でも注目するべきポイントがあります。
 
こちらの記事では、正社員と正社員以外の時給や、職場選びのポイントなどを解説していきます。
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正社員の平均時給は1900円超

令和2年度厚生労働白書によると、正社員の平均時給は1976円でした。
 
なお、他の雇用形態の平均時給は下記のとおりです。

【令和2年度の平均時給】

・一般労働者(正社員・正職員):1976円
・短時間労働者(正社員・正職員):1602円
・一般労働者(正社員・正職員以外):1307円
・短時間労働者(正社員・正職員以外):1103円

短時間労働者(正社員・正職員)は、育児や介護などの都合から、短時間労働を選択している正社員が該当すると考えられます。
 
「正社員以外のフルタイム勤務」よりも「短時間勤務の正社員」の方が平均時給が高いことから、正社員の待遇は恵まれていることが見て取れます。
 

雇用形態・時給だけが正義ではない

勤務先を選ぶうえで、雇用形態や時給をはじめとした給料面は非常に重要なポイントです。しかし、雇用形態と時給だけに注目すると長期的に損をしてしまう可能性があります。
 
以下で、時給以外にも注目するべきポイントを解説します。
 

通勤時間

通勤時間は賃金が発生しない時間ではありますが、自由に使えない「拘束時間」です。
 
例えば、時給1000円・1日8時間勤務で、テレワークで通勤時間がゼロのAさんと往復の通勤時間が2時間のBさんを比較してみましょう。

・Aさん:時給1000円
・Bさん:時給800円(1000円×8時間(労働時間)÷10時間(労働時間+通勤時間))

つまり、通勤時間が短い方が実質的な時給はアップします。
 
さらに、通勤ラッシュに巻き込まれると心身を消耗してしまうため、体力の消費も激しいです。経済的にも体力的にも、通勤時間の長短は無視できない要素と言えるでしょう。
 

仕事との相性

時給換算すると高い仕事でも、自分との相性が悪ければ長続きするのは難しいでしょう。自分に合った仕事を長期的に続けることで、専門性を高めることができるうえに、勤続年数を重ねることによる給料アップが期待できます。
 
また、退職金制度を導入している企業であれば、一般的に勤続年数が長い方が退職金の額は大きくなります。短期間で離職を繰り返していると、スキルが習得できないうえにいたずらに年齢を重ねてしまい、転職の選択肢も狭まってしまうでしょう。
 
自分のキャリアを充実させるためにも、目先の給料だけでなく、生涯年収など長期的な目線で勤務先を選ぶことが大切です。
 

習得できるスキル

職場や職種によって、習得できるスキルは異なります。将来的に高い需要が見込まれるスキルや希少価値の高いスキルを習得できれば、自分の市場価値を高めることができます。高い付加価値を世の中に提供できれば、結果的に時給単価も上昇するでしょう。
 
例えば、経済産業省の調査によると、将来的に40~80万人の規模でIT人材が不足してしまう懸念があります。そのため、プログラミングやWEBデザインなどのITスキルを習得できる職場で働けば、将来的に有利になる可能性が高いです。
 
自分との相性を鑑みる必要がありますが、「将来的に求められるスキル」「希少価値が高まるスキル」を習得できる職場を選ぶことも、大切な視点と言えるでしょう。
 

まとめ

非正規雇用よりも、正社員の方が時給単価が高く、待遇も手厚いのは事実です。しかし、時給だけでなく、仕事との相性や習得できるスキルなどを総合的に勘案して、勤務先を選ぶ視野を持つことも大切です。
 
就職や転職を検討している方は、長期的な視野で自分のキャリアを考えてみてはいかがでしょうか。
 

出典

厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査の概況
厚生労働省 図表1-3-24 正規雇用労働者・非正規雇用労働者の賃金の推移(雇用形態別・時給(実質)ベース)
経済産業省 IT人材育成の状況等について(p.5)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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