夏の直射日光で「目玉焼き」が焼けた! 食べても大丈夫? ガス・電気代の節約になるの?
配信日: 2023.08.05 更新日: 2024.10.10
そこで今回は、直射日光で目玉焼きを作ると、ガス代や電気代はどのくらい節約できるのかを解説していきます。また、直射日光で作るときのデメリットや注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
デメリットはあるの? 直射日光で目玉焼きを作った実例を解説
結論から言えば、直射日光で目玉焼きは作れます。実際に、直射日光を使って、「路上」「車のダッシュボード」それに「自家製のソーラークッカー」で目玉焼きを作った人がいるのです。
路上の場合は、油をひいたフライパンに卵を割り入れ、ふたをした状態で直接道路に置いています。外気温は37度です。約5時間後、見事に目玉焼きが完成しました。ただ、黄身だけはどうしても完全に固まらず、半熟のままだったとのことです。
車のダッシュボードに卵を割り入れたフライパンを置いた場合は、約2時間で目玉焼きが完成しています。外気温が40度に近かったため、車内は60~70度あったと思われます。しかし、この時も黄身は完全に固まらず、半熟状態でした。
また、自家製のソーラークッカーを使った場合は、約1時間で目玉焼きが完成しています。そして、ソーラークッカーを使っても、黄身は半熟のままだったとのことです。ちなみに、ソーラークッカーとは、アルミホイルなどを材料に使って、太陽熱を収束させることができるようにした調理器具のことです。
以上から分かるように、直射日光で目玉焼きを作ることは可能です。しかし、あまりにも時間がかかることは、大きなデメリットといえるでしょう。同時に、割り入れた卵を長時間空気にさらすことは、食中毒の危険もともないます。このことについては、詳しく後述します。
いくら節約できるの? 直射日光で作った場合をガス代と電気代で比べてみた
好みにもよりますが、黄身までしっかり火が通った目玉焼きを作るには、ガスコンロの場合は強火で3分、弱火にして7分卵を焼く必要があります。都市ガスの場合、1分間使用したガス代は、強火が約0.58円、中火が約0.3円、弱火が約0.075円です。これをもとに計算すると、都市ガスで目玉焼きを作るには約2.27円かかります。
同様に、LPガスは強火で約1円、中火で約0.57円、そして弱火で約0.13円必要です。よって、LPガスで目玉焼きを作るには約3.91円かかります。
IHの場合は、中火で2分30秒、弱火で30秒卵を焼かなければなりません。IHにかかる1時間あたりの電気代は、強火(2000~3000W)が約62~93円、中火(700~1400W)が約21.7~43.4円、弱火(200~500W)が約6.2~15.5円です。
そのため、1分間の電気代は、強火が約1.03~1.55円、中火が約0.36~0.72円、弱火が約0.11~0.26円となります。よって、IHで目玉焼きを作るには、安くて約0.95円、高くて約1.93円かかるのです。
この結果からわかるように、目玉焼きを直射日光で作っても、ガス代と電気代の節約にはあまり役立ちません。それに、ガスやIHには、調理時間が非常に短くて済むという大きなメリットがあります。
場合によっては命の危険も! 目玉焼きを直射日光で作る時の注意点
直射日光で目玉焼きを作ったときに、最も気をつけなければならないのがサルモネラ菌です。サルモネラ菌とは、食中毒を起こす原因となる菌で、吐き気や下痢、発熱をともないます。致死率は最大で0.5%あるため、場合によっては命の危険もあります。
特に、割り置きされて、黄身と白身が混ざった状態の卵は、サルモネラ菌の格好の繁殖場所になりやすいので注意しましょう。これは、菌の繁殖に必要な栄養分が黄身に多く含まれていることが理由です。
つまり、割り置きした卵を長時間空気にさらしておくのは、サルモネラ菌を培養しているようなものといえます。直射日光で調理した目玉焼きは長時間空気にさらされているため、たとえ半熟でおいしそうに見えても、サルモネラ菌による食中毒にかかるリスクがあるのです。
目玉焼きはガスコンロかIHで素早く安全に作ろう
SNSやネットニュースでいわれているように、直射日光で目玉焼きが作れるのは本当でした。しかし、直射日光で作った場合にはあまりにも時間がかかりすぎ、場合によっては命に関わる危険もあります。そのうえ、ガスコンロやIHで作った場合と比べても、ほとんどガス代や電気代の節約にはなっていません。目玉焼きは、危険を冒して直射日光で作るより、ガスコンロかIHで素早く安全に作りましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー