更新日: 2024.10.10 家計の見直し
結局、電気代は「エアコンだけ」「サーキュレーターと併用」のどっちが安いの? それぞれの電気代を試算してみた!
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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サーキュレーターって何?
ここ数年、目にする機会が増えたサーキュレーターですが、「そもそも何に使うの?」「扇風機と何が違うの?」と思っている人もいるのではないでしょうか。サーキュレーターと扇風機は見た目が似ていますが、想定されている使用目的は異なります。
・扇風機:涼をとる
扇風機の使用目的は、直接風にあたって涼むことです。首振り機能がついていることが多く、全方位に風が送れるようになっています。
・サーキュレーター:空気を循環させる
サーキュレーターは直接風にあたって涼むためのものではなく、使用目的は部屋の空気を循環させることです。風が直線的に出るのが特徴です。
エアコンをつけずに過ごすのであればそれ自体で涼をとることを目的とした扇風機、エアコンをつけるのであれば空気を循環させて部屋の温度を均一にするサーキュレーターがおすすめです。
「エアコンだけ」「サーキュレーターと併用」それぞれでかかる電気代は?
今回の記事ではエアコンだけ使用する場合と、エアコンとサーキュレーターを併用する場合で電気代がどの程度異なるのかを試算します。なお、エアコン・サーキュレーターは8月3日付の価格.comで最も人気の機種を採用して試算しました。
エアコン(8畳用):ダイキン S253ATES-W
サーキュレーター :アイリスオーヤマ PSF-SDC15T
エアコンだけ使用したときの電気代
電気代は1時間当たりの消費電力(kW)×使用時間(時間)×料金単位(円/kWh)で計算することができます。
今回試算に使用するエアコンの冷房使用時の消費電力は710Wです。1000W=1kWなので、今回の消費電力は1時間あたり0.71kWとなります。
料金単位は契約している電力会社やプランによって異なります。今回は全国家庭電気製品公正取引協議会の提示する目安単価である31円/kWh(税込)を使用します。
エアコンの電気代は使用時間によって大きく異なりますが、今回は半日(12時間)使用したと仮定して計算します。
0.71(kW)×12(時間)×31(円/kWh)=264.1(円)
エアコンの冷房を12時間使用した場合の電気代は約260円です。
サーキュレーターと併用したときの電気代
次にサーキュレーターを12時間使用した場合の電気代を計算します。今回試算に使う機種の消費電力は25Wなので0.025kWです。12時間使用する場合の電気代を計算すると、約9円という計算になります。
0.025(kW)×12(時間)×31(円/kWh)=9.3(円)
エアコンを使用しつつサーキュレーターも併用した場合、サーキュレーター分の電気代が追加されるだけになります。しかし、サーキュレーターによって室内の空気を循環させることで、エアコンの設定温度を上げることができれば節電につながります。
環境省によると、エアコンの設定温度を1度上げることで約13%の節電になるそうです。今回試算に使用したエアコンであれば、設定温度を1度上げて12時間使用した場合の電気代は以下の通りです。
0.71(kW)×0.87(節電分)×12(時間)×31(円/kWh)=229.8(円)
エアコンの設定温度を1度上げた場合の電気代は約230円となり、サーキュレーターの電気代約9円と合わせても約239円となり、エアコンだけ使用する場合(約260円)より電気代は安くなるという結果になりました。
何ヶ月使えばサーキュレーター代の元が取れる?
今回の試算の結果をまとめると以下のようになります(全て12時間使用した場合)。
●エアコンのみ使用 約260円
●サーキュレーターのみ使用 約9円
●設定温度を1度上げたエアコン+サーキュレーターを使用 約239円
つまりエアコンとサーキュレーターを併用すれば12時間当たり約20円節約することができます。これが毎日続くと仮定すると、1ヶ月あたり約600円となり、大きな差になってきます。
試算に使用したサーキュレーターの価格は約1万円のため、元を取るためには500ヶ月(約42年)が必要となります。そう聞くといつまでも回収できないように感じますが、この数字はあくまでも試算です。1日あたりの使用時間が今回設定した12時間より長くなればそれだけ差も大きくなりますし、エアコンの設定温度を2~3度上げることができればより節電効果が高まります。
サーキュレーターの中には2000~3000円から購入できる機種もあるので、購入を検討してみてはいかがでしょうか。
出典
環境省 家庭でできる節電アクション
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー