更新日: 2024.10.10 働き方
バイト先で「タイムカードを押してから着替えたい」と伝えても、はぐらかされ続けてます。着替え時間って給与が発生しますよね?
そこで、バイト先で「タイムカードを押してから着替えたい」と伝えた場合を例に挙げて、「着替え時間は給与に含まれるのか」「会社にはぐらかされた場合はどうすればよいのか」を解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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着替えが労働時間に含まれる場合とは?
労働時間=労働者が労働している時間のことです。そして、労働時間の定義は労働法と裁判例によって「労働時間=会社の使用者の指揮命令下に置かれている時間」とされています。この定義に照らし合わせると、職場にいてもいなくても労働時間に該当するケースがあることを意味します。
着替えの時間は、本来の「仕事」をしているわけではありません。しかし、会社の使用者の指揮命令下に置かれています。そのため、着替え時間も労働時間に含まれる=給与が発生すると考えられます。いくら会社の就業規則で「着替え時間は労働時間の対象外」などと記載しても無効です。就業規則よりも法律のほうが優先されるからです。
会社から直接、「着替えるように」と言われなかった場合でも、黙示的に命令されたと見なされることがあります。それは、着替えをしないといじめやパワハラの対象となる場合です。また、「レストランの店員やホテルマンなど社内で制服がある場合」「現場作業などで安全確保のために着替えが必要な場合」などは、命令されなくても着替え時間は労働時間に含まれます。
ただし、着替え時間が労働時間に含まれない場合もあるので、注意するようにしましょう。それは「会社から着替えるように」との命令もなく、着替えなかったからといってパワハラやいじめといった不利益がない場合です。
例えば、「自転車通勤のため、会社に着いてからカジュアルな服からスーツに着替える場合」「会社が終わった後、労働者の都合(遊びに行くなど)で会社のトイレで着替える場合」などです。
このほか、着替えが短時間で終わる場合も、労働時間に含まれない可能性があります。例えば、「制服の帽子をかぶる」「エプロンをつける」といった場合が当てはまります。
会社にはぐらかされた場合の対策とは?
例に挙げたように「タイムカードを押してから着替えたい」と伝えても会社にはぐらかされた場合、労働基準監督署や弁護士に相談するようにしましょう。その際、着替え時間がどのぐらいかかったのか、証拠を残しておくことが大切です。着替えを含めた始業時間と就業時間をメモしておきましょう。
また、更衣室に時計があれば、スマホで着替え開始の時刻と終わりの時刻を撮影しておくことをおすすめします。着替え時間分の給与の支払いを求める際に役立ちます。
着替え時間は給与が発生する可能性あり!
労働時間=会社の使用者の指揮命令下に置かれている時間のことです。着替え時間が会社の使用者の指揮命令下に置かれていれば、給与が支払われます。「タイムカードを押してから着替えたい」と伝えても会社にはぐらかされた場合、労働基準監督署や弁護士に相談しましょう。その際、証拠となるよう着替えの時間をメモしておくなどが大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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