更新日: 2023.11.13 その他家計

「電気ポット」VS「やかん」お湯を沸かすなら電気代とガス代はどちらが安い?

「電気ポット」VS「やかん」お湯を沸かすなら電気代とガス代はどちらが安い?
寒い季節になると、お湯を沸かす頻度も増えるでしょう。電気ケトル・電気ポット・やかんなど、お湯を沸かせる製品はいくつかあります。
 
そこで今回は、「電気ポット」と「やかん」のどちらのほうが、お湯を沸かす際の光熱費をおさえられるのかを検証します。ライフスタイルに合わせて、使い勝手のよい製品を選びましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

「電気ポット」でお湯を沸かす際の電気代

電気ポットは、多くのお湯を沸かせることと、長時間一定の温度に保温できるのが特徴です。
 
今回は1日に2.2リットルのお湯を使うと仮定して、消費電力は湯沸かし時が1000ワット、保温時が35ワットで計算します。朝に2.2リットルを沸騰(15分)させて、昼と夕方に一回ずつ再沸騰(各1分)を行い、その間はポットの保温機能を使用します。
 
表1

電気代
湯沸かし時(計17分) 8.5円(1000ワット)
保温時(12時間) 12.6円(35ワット)

※関東電気保安協会のデータを基に筆者作成
※電気代単価30円/キロワットアワーで計算
 
表1より、日中お湯を保温しながら電気ポットを使う場合、1日で約21円の電気代がかかることが分かりました。
 
なお関東電気保安協会によると、2時間以上保温する場合には、その都度電気ポットの電源を切り、再沸騰させたほうが電気代を安くおさえられるとのことです。
 

「やかん」でお湯を沸かす際のガス代

やかんでも電気ポットと同様に、数リットルのお湯を一度に沸かすことが可能ですが、保温機能がありません。そのため、その都度沸かす必要があります。電気ポットと同じく1日に2.2リットル使うと仮定して、やかんでお湯を沸かす際にかかるガス代を計算してみましょう。
 
やかんでは、1回に200ミリリットル使う場合、1日に11回沸かす必要があります。今回は、200ミリリットルのお湯をやかんで沸かすのに、約1分かかるとします。ガス代を求めるときの計算式は、以下の通りです。
 
ガスコンロの火力(キロワット)×3.6(メガジュール/アワー)×時間÷ガスの発熱量(メガジュール/立方メートル)×ガス単価(円/立方メートル)
 
中火1.68キロワットのガスコンロで、11分(1分×11回)ガスを使用した際のガス代を計算してみます。ガスの発熱量(都市ガスの場合)を45(MJ/立方メートル)、ガス単位料金(東京ガスの場合)130.46(円/立方メートル)とします。
 
1.68(キロワット)×3.6(メガジュール/アワー)×0.18(時間)÷45(メガジュール/立方メートル)×130.46(円/立方メートル)=約3.15
 
1日当たりのガス代は、約3円であることが分かりました。電気ポットの場合は1日に21円の電気代がかかるため、やかんを使用してお湯を沸かすほうが安く済みます。
 

やかんでその都度お湯を沸かしたほうがお得

今回の計算結果によると、まとめてお湯を沸かして1日中保温する「電気ポット」よりも、その都度お湯を沸かす「やかん」のほうが、光熱費を安くおさえられることが分かりました。
 
電気ポットの場合には、長時間保温したり再沸騰を繰り返したりすることで、電気代が高くなります。1日に何度もお湯を使う、一定の温度を保っていたいなどの家庭にはおすすめです。
 
一方で、1日数回しかお湯を使わない家庭であれば、使う分だけやかんで沸かしたほうが効率的です。ライフスタイルに合わせて使い分けることで、光熱費を賢く節約できるでしょう。
 

出典

関東電気保安協会 電気のお役立ち情報 家庭の省エネ情報 省エネ比較コーナー・電気ポットの省エネ
東京ガス株式会社 ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集