更新日: 2023.11.28 その他家計

暖房と調理を1台でできる「石油ストーブ」って、便利そうだけどコストはいくら?

暖房と調理を1台でできる「石油ストーブ」って、便利そうだけどコストはいくら?
暖房器具のなかには、暖めるエネルギーを利用して、調理までできてしまう製品もあります。お湯を沸かしたり煮込み料理を作ったりできるため、暖まりながら調理もできて、一石二鳥です。
 
そこで今回は、調理まで可能な暖房器具「ストーブ」を代表に、かかる光熱費をまとめました。
 
ストーブで室内の暖めと調理を同時に行った場合と、ほかの暖房器具(電気ファンヒーター)を稼働させながらガスコンロで調理した場合で、光熱費にどれだけの差があるのかを見てみましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

暖房も調理も可能な暖房器具

暖房器具で調理をするには、製品の上に鍋が置けて、調理できるだけのエネルギーが必要です。おけ暖房も調理もかなえる暖房器具としておすすめなのは、ストーブです。
 
ストーブには、電気ストーブのほかにも、石油ストーブやまきストーブなどの種類があります。火力が高いとされているのはまきストーブですが、煙突が必要なこともあり、設置に手間や時間、お金がかかります。
 
そのため今回は、石油ストーブで部屋の暖めと調理を実施したケースを想定しました。次節で、実際にかかるコストを確認してみましょう。
 

石油ストーブにかかるコスト

石油ストーブは、石油ファンヒーターと違って、電源を必要としない製品もあります。今回は、燃料である灯油のみで稼働する石油ストーブを例にして、コストを計算してみましょう。
 
灯油のコストは、1時間当たりの燃料消費量が分かれば算出可能です。今回は、1時間に発熱量2.4キロワットで、灯油を0.23リットル消費する製品で、8時間使用した際の灯油代を計算します。
 
経済産業省の「給油所小売価格調査」によると、11月20日時点での灯油価格(全国平均値)は、115.7円/リットルとのことです。8時間稼働すると1.84リットルの灯油を消費するため、灯油代は約213円です。毎日8時間稼働させると、1ヶ月当たりの灯油代は約6390円かかります。
 
もちろん灯油価格によって、コストに多少の差が出ますので、目安として参考にしてください。
 

石油ストーブで調理したらいくら節約できるのか

前述の石油ストーブを稼働している間に調理をしたら、その分調理にかかるコストを節約できます。今回はお湯(200ミリリットル)を沸かすと仮定して、コストの差を計算してみましょう。
 
ガスコンロで200ミリリットルのお湯を湧かすのに、中火(1.68キロワット)でおよそ1分かかるとします。この際にかかるガス代は、約0.3円です。1日に5回お湯を沸かした場合は、約1.5円のガス代がかかりますが、石油ストーブでお湯を沸かしてしまえば、その分が節約できます。
 
お湯を沸かすだけであれば、さほど大きな節約効果は期待できませんが、鍋で煮込み料理を作るとなると調理時間が長くなるため、より節約できるでしょう。ガスコンロの中火で1時間煮込む場合は、かかるガス代は約18円です。
 
上記の条件で毎日の夕食を石油ストーブで調理したら、1ヶ月当たり540円節約できることになります。
 
なお石油ストーブではなく、電気ファンヒーター(1200ワット)を8時間稼働させて部屋を暖めると、電気代は約288円かかります(電気代単価30円/キロワットアワーで計算)。
 
毎日8時間稼働すると、かかる電気代は月に約8640円です。これに、煮込み料理を作る際のガス代1ヶ月分を足すと、約9180円となります。石油ストーブで調理までした場合の灯油代ならば、約2790円も節約できることになります。
 
消費電力が大きい暖房器具を使用する場合は、少しでも光熱費を節約したいところですので、調理にかかるコストを節約できることは大きいでしょう。
 

この冬は石油ストーブで調理しながら節約しよう

石油ストーブは、部屋を暖めるだけではなく、暖房エネルギーを調理に活用することも可能です。
 
お湯を沸かしたり、煮込み料理を作ったりするのであれば、石油ストーブの上に置いておくだけでできるため、とても便利です。さらに、お湯を沸かすことでは加湿効果も得られて、加湿器がなくても快適に過ごせるでしょう。
 
石油ストーブのなかには電源を必要としない製品もあるため、小型の製品ならば、アウトドアや災害時にも役立ちます。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査 1.給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油) 調査結果 11月15日(水)結果概要版

東京電力エナジーパートナー株式会社 従量電灯B・C 従量電灯B

東京ガス株式会社 ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通) 東京地区等 一般契約料金 B表 基準単位料金

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集