更新日: 2024.10.10 その他家計
上場企業の冬ボーナスは平均「80万円」!? 平均が一番高い業種や、これまでの推移についても解説
そこで本記事では、上場企業の冬季賞与について平均額やどの業種が高いのかを紹介していきます。これまでの賞与の推移についても解説するので参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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2023年の冬季賞与は80万28円!
一般財団法人 労務行政研究所の調査によると、東証プライム上場企業の2023年冬季賞与は、全産業平均で80万28円です。平均額が80万円を超えたことは、1970年の調査開始から初めてとされています。製造業に限ると83万1644円、非製造業は67万6060円です。製造業の平均額のほうが非製造業よりも10万円以上多いことがわかりました。
全産業の平均額は昨年度の同時期と比べると1.5%増額しているようで、賃金のベースアップといったところも関係していると考えられます。夏季賞与は全産業の平均で79万8226円だったので、夏季賞与と冬季賞与の合計額は159万8254円です。年間で約160万円が賞与として支給されたことになります。
1番平均が高い業種は?
製造業の中で一番平均額が高い業種は自動車です。自動車業は平均で95万6459円となっています。次いで鉄鋼業が92万5125円、電気機器業が88万9982円、輸送用機器業が88万8650円、ガラス・土石業が86万3447円です。これらの業種は製造業の平均額83万1644円を大きく超えています。
また、非製造業では情報・通信業が86万4000円で最も高くなっています。情報・通信業は非製造業ですが全産業の平均額80万28円も超えているので、全業種と比べても高水準の賞与額と言えるでしょう。また、建設業が78万2082円、電力業が73万5200円と続きます。全産業の平均額には及びませんが、非製造業の平均額67万6060円よりも高い水準です。
これまでの冬季賞与の推移
2013年から2015年までは冬季賞与の額は上がっていました。しかし、2017年まで徐々に落ちていき、2018年に上昇しています。その後は再び2021年まで賞与額の平均は落ちていき、2022年から上昇傾向にあるようです。
2018年から2021年までは冬季賞与の平均額が落ちていますが、コロナ禍によるマイナスが影響しているようです。しかし、2021年が71万5553円だったのに対しコロナ禍の影響が薄まった2022年は78万6945円と、対前年同期比8.5%の大幅な増額となっています。
2023年はさらに増加し80万28円、対前年同期比は1.5%です。コロナ禍の影響が本格的に薄まり、賃上げや賞与のアップが期待されます。
2023年の冬季賞与は平均額を超えている業種も多数
本記事では、上場企業の冬季賞与について平均額やどの業種が高いのかを紹介し、これまでの冬季賞与の推移についても解説してきました。2023年の冬季賞与は平均額で約80万円となり、調査をしてから初めて大台の80万円を超えています。平均額を超えている業種も多く、冬季賞与が期待できる企業も多いと言えそうです。
また、冬季賞与もコロナ禍を背景に減少傾向にありましたが、2022年からその影響が薄まっているようです。しかし、ウクライナやイスラエルの問題など国際情勢が不安定なので、日本経済にも影響が出てくることが考えられます。日本経済や国際情勢などを注視することで、今後の賞与額が見えてくるかもしれません。
出典
一般財団法人 東証プライム上場企業の2023年年末一時金(賞与・ボーナス)の妥結水準調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー